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第陸拾参話 料理長は感動(前編)
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王妃様とアルカちゃんの案内で厨房に到着した。
「アオイちゃん、ここが厨房だよ。」
「凄いね。流石は、お城の厨房だね。すごく広いね。」
「アオイちゃん。こちらが料理長のマルクよ。」
「はじめまして、マルクです。今日はよろしくお願いします。アオイ様。」
「アオイです。よろしくお願いします。あと様付けは、やめてもらいたいです。」
ヴァスカトール公爵家の養女になったからといって、年上から様付けで呼ばれるのなれてないし、王城の料理長をなされているので凄い人なんだろうから様付けは、やめてほしいんだよね。
自分の料理に自信があるだろうし、私みたいな子供から料理を教わることに本当は納得してないかもしれないし……
「そういうわけにはいきません。ヴァスカトール公爵家の方ですし、それにこちらが教えていただくのですからね。」
「そこを何とか。様付けされるのなれなくって」
「マルク。アオイちゃんって呼んであげたら」
「王妃様。わ……わかりました。呼べるように努力します。」
王妃様に言われたので、一応は呼ぶようにしようって感じだな。これは、ずっと様付けのままだな。
「今日、教えるのはプリンのレシピだけでいいんですよね。」
「はい。他にもたくさんレシピをお知りのようですが、レシピは料理人にとって財産ですから全てをお教えいただくわけにはいきません。
本心は、教えてもらいたいですけどね……」
前世の記憶があるので、知っている料理のレシピであって、私が考えた物ではないから別に教えてもいいんだけどね。
アルカちゃんが喜んでくれたら嬉しいしね。
でも料理長的には、私の事情は知らないのでとりあえずはプリンをって感じなのかな。
「わかりました。レシピを書いたメモをお持ちしましたので、メモを見れば、マルクさんなら作れると思いますが、食べたことがない物なので、どんな味かわからないとうまく作れたかわからないと思いますので、ここで一緒に作りましょう。こちらがレシピを書いたメモです。」
「ありがとうございます。アオイ様の言われる通り、作れたとしても味がわからないときちんと作れているかわからないですからね。食べられたことのある王族の方に味見していただくわけにもいきませんからね。」
そりゃあそうだよね。王妃様やアルカちゃんに味を確かめてもらうわけにはいかないよね。
大きな身分の差が最も大きな理由だけど、雇われて王族の料理を作る料理人が雇い主の王族に味見させるとあり得ないようね。
「じゃあ、作りましょう。まずは、カラメルソースからです。」
「お鍋にスュクル(砂糖)と水を入れ中火にかけます。焦げ始めたら鍋をたまに回してとろみがついて全体が焦げ茶になってきたら火を止めます。」
流石、料理長完璧だよ。はじめてやる人は、焦げ付かせちゃってダメにしちゃうんだよね。
「跳ねるので火傷に気をつけながら少しずつお湯を入れてください。もし溶けにくかったら弱火にかけながらやってくださいね。」
ダニエルさんのところでやった時は、溶けにくかったから弱火にかけながらやったけど今回は大丈夫だな。
「カラメルソースができたら容器に均等に入れてください。」
用意してもらった容器に私とマルクさんは、カラメルソースを入れていった。
「次は、プリン液です。」
「新しいお鍋にミルクとスュクルを入れて中火で沸騰させないように注意する。お鍋を火からおろし常温で冷ましておく。冷ましている間に卵をボウルに割り入れてしっかりほぐし混ぜ、冷ましたミルクを数回に分けて加えてさらに混ぜます。」
「混ぜてできた泡は、丁寧にお玉で取り除き、更にこし器でこします。」
「アオイちゃん。なんのためにそんなことするの。」
「卵黄を留めているカラザなどを取り除き、ダマになった部分を
こすことで出来上がりを滑らかにするためだよ。アルカちゃん。」
「そうなんだ。」
「プリン液にバニラオイルを適量加え香りづけをし、カラメルソースが入った容器にプリンを注ぎ入れます。」
「アオイ様。バニラエッセンスもありますが、なぜバニラオイルなのですか。」
「それはね。お鍋で蒸したり、オーブンで蒸し焼きにするんだけど、入れたのにバニラエッセンスだと香りがすべてとんでしまうんですよ。なのでバニラオイルを使います。」
「なるほど。勉強になります。」
レガールでは、お鍋で蒸したけど、今回は、オーブンで蒸し焼きにする予定だ。
ダニエルさんにもオーブンでの蒸し焼きの方法も教えてあるので、レガールでは、人気で、数がでるのでオーブンとお鍋の両方のやり方で作って、プリンと焼きプリンの2種類を出しているとこの前聞いた。
「アオイちゃん、ここが厨房だよ。」
「凄いね。流石は、お城の厨房だね。すごく広いね。」
「アオイちゃん。こちらが料理長のマルクよ。」
「はじめまして、マルクです。今日はよろしくお願いします。アオイ様。」
「アオイです。よろしくお願いします。あと様付けは、やめてもらいたいです。」
ヴァスカトール公爵家の養女になったからといって、年上から様付けで呼ばれるのなれてないし、王城の料理長をなされているので凄い人なんだろうから様付けは、やめてほしいんだよね。
自分の料理に自信があるだろうし、私みたいな子供から料理を教わることに本当は納得してないかもしれないし……
「そういうわけにはいきません。ヴァスカトール公爵家の方ですし、それにこちらが教えていただくのですからね。」
「そこを何とか。様付けされるのなれなくって」
「マルク。アオイちゃんって呼んであげたら」
「王妃様。わ……わかりました。呼べるように努力します。」
王妃様に言われたので、一応は呼ぶようにしようって感じだな。これは、ずっと様付けのままだな。
「今日、教えるのはプリンのレシピだけでいいんですよね。」
「はい。他にもたくさんレシピをお知りのようですが、レシピは料理人にとって財産ですから全てをお教えいただくわけにはいきません。
本心は、教えてもらいたいですけどね……」
前世の記憶があるので、知っている料理のレシピであって、私が考えた物ではないから別に教えてもいいんだけどね。
アルカちゃんが喜んでくれたら嬉しいしね。
でも料理長的には、私の事情は知らないのでとりあえずはプリンをって感じなのかな。
「わかりました。レシピを書いたメモをお持ちしましたので、メモを見れば、マルクさんなら作れると思いますが、食べたことがない物なので、どんな味かわからないとうまく作れたかわからないと思いますので、ここで一緒に作りましょう。こちらがレシピを書いたメモです。」
「ありがとうございます。アオイ様の言われる通り、作れたとしても味がわからないときちんと作れているかわからないですからね。食べられたことのある王族の方に味見していただくわけにもいきませんからね。」
そりゃあそうだよね。王妃様やアルカちゃんに味を確かめてもらうわけにはいかないよね。
大きな身分の差が最も大きな理由だけど、雇われて王族の料理を作る料理人が雇い主の王族に味見させるとあり得ないようね。
「じゃあ、作りましょう。まずは、カラメルソースからです。」
「お鍋にスュクル(砂糖)と水を入れ中火にかけます。焦げ始めたら鍋をたまに回してとろみがついて全体が焦げ茶になってきたら火を止めます。」
流石、料理長完璧だよ。はじめてやる人は、焦げ付かせちゃってダメにしちゃうんだよね。
「跳ねるので火傷に気をつけながら少しずつお湯を入れてください。もし溶けにくかったら弱火にかけながらやってくださいね。」
ダニエルさんのところでやった時は、溶けにくかったから弱火にかけながらやったけど今回は大丈夫だな。
「カラメルソースができたら容器に均等に入れてください。」
用意してもらった容器に私とマルクさんは、カラメルソースを入れていった。
「次は、プリン液です。」
「新しいお鍋にミルクとスュクルを入れて中火で沸騰させないように注意する。お鍋を火からおろし常温で冷ましておく。冷ましている間に卵をボウルに割り入れてしっかりほぐし混ぜ、冷ましたミルクを数回に分けて加えてさらに混ぜます。」
「混ぜてできた泡は、丁寧にお玉で取り除き、更にこし器でこします。」
「アオイちゃん。なんのためにそんなことするの。」
「卵黄を留めているカラザなどを取り除き、ダマになった部分を
こすことで出来上がりを滑らかにするためだよ。アルカちゃん。」
「そうなんだ。」
「プリン液にバニラオイルを適量加え香りづけをし、カラメルソースが入った容器にプリンを注ぎ入れます。」
「アオイ様。バニラエッセンスもありますが、なぜバニラオイルなのですか。」
「それはね。お鍋で蒸したり、オーブンで蒸し焼きにするんだけど、入れたのにバニラエッセンスだと香りがすべてとんでしまうんですよ。なのでバニラオイルを使います。」
「なるほど。勉強になります。」
レガールでは、お鍋で蒸したけど、今回は、オーブンで蒸し焼きにする予定だ。
ダニエルさんにもオーブンでの蒸し焼きの方法も教えてあるので、レガールでは、人気で、数がでるのでオーブンとお鍋の両方のやり方で作って、プリンと焼きプリンの2種類を出しているとこの前聞いた。
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