社畜が会社辞めて農業始めました

紅 蓮也

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第1話 生活を改めよう

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 都会から田舎に引っ越して来てから、早一ヶ月が経とうとしていた。

 俺の名前は、若槻優という。30歳だ。独身で、彼女もいない。
 とういか社畜生活でそんなものをつくる暇などまったくなかった。

 社畜生活の反動か、俺はこの一ヶ月近く、飯の買い出しと回ってきた回覧板を隣の家のポストにつっこみに行く以外は、家から出ず、家でゴロゴロしているだけの生活を送っている。

 流石に、まずいと思い始めてきた。 

 スローライフな暮らしをするために田舎に引っ越して来たのにこれではニートライフだ。
   
 買い出し以外、外に出ないからな、一人暮らしだから買い出しに行かざる得なかっただけで、一緒に暮らしている人がいれば、一切外出しなかったろうから、ほとんど引きこもりと言ってもいいだろう。

 そう思った俺は、縁側の窓を開け、雨戸を一枚開けて、引っ越してきた初日ぶりに庭を見た。

 雨戸を開けるのすら初日ぶりだ。

 庭は、普通の家なら花壇に花が咲いていたりするが、俺が来てから何もしていないわけだから、花は咲いてないし、初日はきれいだったのに、一ヶ月も手入れしていないのだから雑草だらけだ。

 庭を見たあと家の中も見渡した。

「これは、ダメだな。」
 
 買い出しには行くがゴミ出しには行ってないので、食べ終えたコンビニ弁当やらペットボトルやらが、分別ぜず、ゴミ出し用のゴミ袋に入れられて放置されている。

「先ずは、家の掃除をして、ゴミの分別、そのあと庭の草むしりだな。」

 俺は、部屋やリビングなど家中を掃除機をかけ掃除し、勿論、風呂やトイレも掃除した。

「トイレットペーパーなくなりそうだな。買いに行かなきゃな。」

 それから、分別されてないゴミ袋からペットボトルを取り出し、キャップとラベルをはがして、元のゴミ袋に戻して、ペットボトルは、大きめの半透明なレジ袋に入れていく。

 今日はもうゴミ出しできないけど、確かゴミ出しがいつかカレンダーになってるやつが回覧板に入ってて、冷蔵庫に張り付けてあったな。

 ええっと、可燃ごみが水曜・土曜で、不燃ごみが第1・3木曜、雑誌、古紙、びん・缶、スプレー缶、蛍光灯、ペットボトルなどの資源ゴミが火曜か。

「明日は水曜だから可燃ごみが出せるな。ペットボトルは来週だな。」
 
「家の中の掃除も終わったし、次は庭の草むしりだな。」

 雑草を抜く作業をしたが、ほとんど座ったままの姿勢だし、慣れない作業なので、かなり腰が痛くなった。

 抜いた雑草は、集めて土を取って、明日出す可燃ごみ用のゴミ袋に入れた。

「そういえば畑もあったな。見に行ってみるか。そっちも草むしりしなきゃいけない状態だろうしな。」

 空き家の元の持ち主は、農家をしていたようで、空き家を買ったらなぜか畑もセットで買うことになった。

 スローライフするならまあ、畑をやってみるのもいいなとも思ったので、確認もせず、軽い気持ちで購入したのだが、今、初めて確認した。

「一人でやるには広すぎるな。」

 放置されて雑草もかなり生えているし、庭ならいいけど、この広さじゃ一本一本手で抜いていたら日が暮れるどころか、数日かかるな。

「昼からホームセンターに行って、道具買ってくるかな。」

 どうせ、畑をやるつもりでいるのだ。
 農具は必要になるのだから買ってしまおう。
 想定外のことといえば、畑が広すぎるところだが、もと農家の畑なのだから、広いということは少し考えればわかることなのだが、その時の俺は、考えることができなかった……

 アホである。
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