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第6章 マルモス王国編
122 帰還
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#122 帰還
「ジン様!戻ってこられたんですね!良かったです。これで私も首にならなくて済みます!」
いや、クレアもそうだったけどそんなに簡単に首にはならないと思うよ?
「ジン様が消えられてから食料の保つ1ヶ月の間、ダンジョンに篭って探し回りましたが全く手がかりもなくて。一応毎日交代で入り口に待機していたのですが、よくぞご無事で!あれ、そちらの女性は?」
「ああ、俺の専属メイドのクレアです。
ところで、一月と言いましたか?俺はそんなに行方不明になってたんですか?」
確かあの空間は時間の進みが違うと言ってたから可能性はあるけど。
「消えてから一月と3日経ちますよ!マジックバッグに食料を持っていたと聞いていましたので生きてる可能性は捨てませんでしたが、魔物に対応出来ないだろうと言う意見も多くて」
あれ、ウンディーネはどこ行ったんだろうか。入り口に到着した時は居たはずなんだが。
「とにかく宿においで下さい!隊長と姫様がお待ちです!」
あー、俺的には1日も経ってないんだけどそうか、外では一月経ってたのか。そりゃ心配されるわな。と言うか良く死亡判定されなかったな。
「マジックバッグに食料があると分かってなければとうに死んだと判断してましたよ!微かな希望に縋って探してたんですから!」
「えっと、ごめんなさい?」
「なんで疑問系なんですか?!姫様なんかは責任を感じられて自害を検討されてたんですよ?」
エリスさんか。あの人は俺が強いと思っていたから生き残っていると思っていてもおかしくないな。でも責任を感じて自害なんてそこまで思い詰めなくても良いのに。俺はただの無職だよ?ちょっと女神様と話ができるだけで。ってそれが大事なんだっけ。俺が死んだ事によって女神様が責任追及として災害を起こされたりすると大事だしね。多分そんなことしないとは思うんだけど、この世界の人にとって女神様は絶対だからなあ。
「ジン殿!よくご無事で!」
いきなり泣きつかれてしまった。エリスさんだ。
「もしもの事があったら王都に帰ってから報告後に責任をとって神殿で自害しようと思ってたんですよ!」
あれ、エリスさんってもっと武人風の人だと思ってたんだけど。
「国が決めた婚約者を守れないなんてどんな言い訳も通用しません。私は王女であると同時に騎士なんですから」
俺の強さを測るとか言ってついて来たけど、実際は護衛のつもりだったのかな?
「すいません、どうやら転移のトラップか何かに引っかかったみたいで。何とか戻ってこれて良かったです」
安心したのか、エリスさんは座り込んで啜り泣いている。
「ようジン、よく生きてたな!」
お、マックスさんだ。
「ええ何とか死にませんでした」
「あそこにはトラップなんて無かったはずなんだが本当に転移のトラップがあったのか?それだとトラップの発見を見逃した事になるんだが。今後の探索ではもっと注意しないといけないかもしれないな」
うーん、何とかリリスさんの話をする訳には行かないし、転移のトラップで押し通すか。
「ええ、気付いたらダンジョンの部屋に居ました。そこにこのクレアも居たんです」
誤魔化されてくれるかな?やっぱダメかな?
「そうか、そいつが守ってくれたんだな。運が良かったな」
え、疑問に思わないの?
「しかし一月もダンジョンに居たにしては綺麗な格好をしてるな?」
「え、ええ、着替えも持ってましたので」
「そうか、まあ生きてたならそれで良い。お前が死んだ時の取り決めが無かったから、騎士と報酬に関して交渉してたところだったんだ」
既に死亡判定されてた!?
「まあ冒険者でもない奴が一月もソロで生き残れただけで奇跡だからな」
まあ普通に取り残されてたら、最初に会った魔物に殺されてただろうね。
「まあ運が良かったと言う事で」
マックスさんには死亡判定を受けていたけれども、騎士達は俺の持っている食料が尽きるまでは捜索すると頑張ってくれていたらしい。主にエリスさんが主張したようだが。
「ジン様、生きていたことを王都に報告しますが、他に報告した方が良い方はいますか?」
騎士隊長さんが代表して今後の話を振ってくれた。
「えっと、俺の行方不明は王都に報告したんですか?」
「勿論です。何としても無事に連れ戻すように命じられましたが、我々もどうすれば良いか分からず、ただダンジョンの入り口に騎士を配置するくらいしか出来なくて」
あー、まあ報連相は当然か。
「じゃあ、ハンバルニ王国にも無事を知らせてもらえますか?」
「はい、勿論です」
「あ、クレアも一緒に生還したと伝えてください」
「え、はあ、承知しました」
よしこれで報告は大丈夫だな。目的のクレアの奪還も達成できたし任務完了だ!
「ジン殿、魔物との戦いの様子などを聞かせてもらえませんか?」
あ、エリスさんが復活した。いや、俺は一体も倒してないですよ?そんなに期待した目をされても困ります。
「ジン様!戻ってこられたんですね!良かったです。これで私も首にならなくて済みます!」
いや、クレアもそうだったけどそんなに簡単に首にはならないと思うよ?
「ジン様が消えられてから食料の保つ1ヶ月の間、ダンジョンに篭って探し回りましたが全く手がかりもなくて。一応毎日交代で入り口に待機していたのですが、よくぞご無事で!あれ、そちらの女性は?」
「ああ、俺の専属メイドのクレアです。
ところで、一月と言いましたか?俺はそんなに行方不明になってたんですか?」
確かあの空間は時間の進みが違うと言ってたから可能性はあるけど。
「消えてから一月と3日経ちますよ!マジックバッグに食料を持っていたと聞いていましたので生きてる可能性は捨てませんでしたが、魔物に対応出来ないだろうと言う意見も多くて」
あれ、ウンディーネはどこ行ったんだろうか。入り口に到着した時は居たはずなんだが。
「とにかく宿においで下さい!隊長と姫様がお待ちです!」
あー、俺的には1日も経ってないんだけどそうか、外では一月経ってたのか。そりゃ心配されるわな。と言うか良く死亡判定されなかったな。
「マジックバッグに食料があると分かってなければとうに死んだと判断してましたよ!微かな希望に縋って探してたんですから!」
「えっと、ごめんなさい?」
「なんで疑問系なんですか?!姫様なんかは責任を感じられて自害を検討されてたんですよ?」
エリスさんか。あの人は俺が強いと思っていたから生き残っていると思っていてもおかしくないな。でも責任を感じて自害なんてそこまで思い詰めなくても良いのに。俺はただの無職だよ?ちょっと女神様と話ができるだけで。ってそれが大事なんだっけ。俺が死んだ事によって女神様が責任追及として災害を起こされたりすると大事だしね。多分そんなことしないとは思うんだけど、この世界の人にとって女神様は絶対だからなあ。
「ジン殿!よくご無事で!」
いきなり泣きつかれてしまった。エリスさんだ。
「もしもの事があったら王都に帰ってから報告後に責任をとって神殿で自害しようと思ってたんですよ!」
あれ、エリスさんってもっと武人風の人だと思ってたんだけど。
「国が決めた婚約者を守れないなんてどんな言い訳も通用しません。私は王女であると同時に騎士なんですから」
俺の強さを測るとか言ってついて来たけど、実際は護衛のつもりだったのかな?
「すいません、どうやら転移のトラップか何かに引っかかったみたいで。何とか戻ってこれて良かったです」
安心したのか、エリスさんは座り込んで啜り泣いている。
「ようジン、よく生きてたな!」
お、マックスさんだ。
「ええ何とか死にませんでした」
「あそこにはトラップなんて無かったはずなんだが本当に転移のトラップがあったのか?それだとトラップの発見を見逃した事になるんだが。今後の探索ではもっと注意しないといけないかもしれないな」
うーん、何とかリリスさんの話をする訳には行かないし、転移のトラップで押し通すか。
「ええ、気付いたらダンジョンの部屋に居ました。そこにこのクレアも居たんです」
誤魔化されてくれるかな?やっぱダメかな?
「そうか、そいつが守ってくれたんだな。運が良かったな」
え、疑問に思わないの?
「しかし一月もダンジョンに居たにしては綺麗な格好をしてるな?」
「え、ええ、着替えも持ってましたので」
「そうか、まあ生きてたならそれで良い。お前が死んだ時の取り決めが無かったから、騎士と報酬に関して交渉してたところだったんだ」
既に死亡判定されてた!?
「まあ冒険者でもない奴が一月もソロで生き残れただけで奇跡だからな」
まあ普通に取り残されてたら、最初に会った魔物に殺されてただろうね。
「まあ運が良かったと言う事で」
マックスさんには死亡判定を受けていたけれども、騎士達は俺の持っている食料が尽きるまでは捜索すると頑張ってくれていたらしい。主にエリスさんが主張したようだが。
「ジン様、生きていたことを王都に報告しますが、他に報告した方が良い方はいますか?」
騎士隊長さんが代表して今後の話を振ってくれた。
「えっと、俺の行方不明は王都に報告したんですか?」
「勿論です。何としても無事に連れ戻すように命じられましたが、我々もどうすれば良いか分からず、ただダンジョンの入り口に騎士を配置するくらいしか出来なくて」
あー、まあ報連相は当然か。
「じゃあ、ハンバルニ王国にも無事を知らせてもらえますか?」
「はい、勿論です」
「あ、クレアも一緒に生還したと伝えてください」
「え、はあ、承知しました」
よしこれで報告は大丈夫だな。目的のクレアの奪還も達成できたし任務完了だ!
「ジン殿、魔物との戦いの様子などを聞かせてもらえませんか?」
あ、エリスさんが復活した。いや、俺は一体も倒してないですよ?そんなに期待した目をされても困ります。
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