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癒しの羽ちゃん。
しおりを挟む謎は謎として抱えつつ、それはそれとして学校だ。
いや、あの、だって今は解消出来ない謎なんだもん。
今この場でDMアカウントを作ってみれば良いのかも知れないけど、でも無理なんだ。
なんでかって言うと、私の使ってる端末がアイズギアだからだ。
アイズギアは高性能過ぎるそのコンセプトのせいで、逆に一つ大きな欠点を持ってる。
それは、画面を見せたりが出来ないこと。
画面を他の人に見られないと言うのは大きなプラスでもあるのだけど、楽しみを友達とシェアしたいって人達にとっては明らかなマイナス。
そして、操作も魔力操作が前提なので、現状では普通の人に任せられない。これもデメリットであは有るけど、でも魔力さえ操れるなら解消するので今回はノーカンだ。
で、ナイトは魔力操作が可能…………、って言うか体を魔力で構成してる様な物だから、息をするように魔力を操れる。だけど、コンタクトレンズに映る画面を共有出来ないので、操作出来ても意味が無い。
「帰ったら確認しようね」
「わんっ」
という事で、ナイトはドッグライドをインベントリにしまってから待機モードになる。待機モードとは、姿を消して幽霊化した状態の事だ。今私が命名した。
「じゃぁおねーちゃん、またねっ」
「うん、放課後ね」
校内に入って上履きに履き替え、真緒とも別れて教室へ。
前回は子供らしさを「子供らしい」と思ってしまって悲しくなったけど、今はその子供らしさを求めてる私である。
さぁみんな、私にチヤホヤしておくれ。大人に囲まれて受けたダメージを癒しておくれ。
「みんな、おっはよー!」
「ゆうこちゃぁ~ん!」
「羽ちゃん!」
教室の扉をガラッと開けて、挨拶をしながら中に入る。すると羽ちゃんがすぐに飛び付いて来てぎゅってされた。嬉しい。
「羽ちゃんおはよっ」
「うんっ! きのうはどーしたの? お休みしてて、さみしかったよ?」
可愛い。
アレだ、自分の知性を受け入れて、前回の事で心構えも出来てしまって、その上で皆と関われば、可愛いお友達として接する事が出来た。
ぎゅーっと私を抱き締めてほっぺをグリグリしてくる羽ちゃんを抱き締め返して、癒しを補給する私。
ふぅ、しっかり補給しないと次回の会合で息切れしてしまうからね。
それに、特注が終わるまで何もしないのも時間を無駄にしすぎる。繋ぎの武器をどこかで買って、お母さんと真緒のレベリングを始めないといけない。
お母さんも真緒も、銀級に着いてくる気だ。
そして今のままでは確実に命を落とす。
だから、レベルを上げるために使える時間は無駄に出来ない。
「優子ちゃん、いそがしかったの?」
「うん、ちょっとね。ダンジョン関係で色々あってさ」
「えっ……!? ゆ、優子ちゃん、またダンジョンいっちゃうの……?」
「まぁ、その内また行くことになりそうだね。詳しくは言えないんだけどさ。ほら、私ってこれでも唯一のダンジョン攻略者だから、私が持ってる情報とかって凄い価値が有るんだよ」
「……そんなっ」
ああ、うん。
家族もアレだけ心配してくれたんだ。親友の羽ちゃんが心配してくれないはずが無い。
「大丈夫だよ羽ちゃん。私めっちゃ強いからさ。今度は無傷で帰って来るから」
「…………ぅん」
ありがとう羽ちゃん。心配してくれてありがとう。
お陰で癒されたし、元気も貰えたし、ダンジョンで絶対に負けないモチベーションまで貰えた。
うん、やっぱり私には、まだ小学校が必要だよ。だって私は子供だもん。
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