幼馴染の初恋は月の女神の祝福の下に

景空

文字の大きさ
205 / 314

第205話 夏休みとミケル・レガスからの誘い

しおりを挟む
愛翔たち3人組は駅の改札前でのんびりと話をしている。
「今年の夏はイベント盛りだくさんだなあ」
「ふふ、そうね。桜はインターハイ、私も軽音部で全国コン、愛翔も上に上がる期待値高いしね」
「進路の方もイベント盛りだくさんだけどね」
「で、今日のイベントはどうだったんだ?」
「私は、まあまあね。今すぐ入試でも自信あるわよ。愛翔は?桜もどうだった?」
「まあ、俺もそれなりにかな」
「あたしも自信あるよお」
普通の友人関係なら”ちょっとヤバメかも”等とフェイクを入れるところでも、そのままに話すのはやはり、この3人ならではなところだ。
「しかし、T大模試なんてのがあるとはね。文理別で、しっかりとT大向けだったな。文系の方はどうだった?」
「うん、ちゃんとT大って感じの問題だったわよ」
そんなところに
「やっほー、久しぶり。お出迎えありがとうね」
改札を出て来たのは東京から帰省してきた丘。
「おかえり、姉さん」
愛翔は挨拶をしつつスッと手を出し丘の荷物をひきうける。
「ん、ありがと」
そんな姉弟の挨拶の終わるのを待っていたように桜と楓が丘に飛びついた。
「「丘先輩、おかえりなさい」」
「3人とも元気そうね」
丘は穏やかに微笑み3人を目を細めて見やる。
「それに、随分と穏やかになったわね」
丘の言葉に3人が首を傾げた。
「ふふふ、以前のあなた達って凄く固い絆は感じたけど、なんというか焦りのようなものを感じたのよね。でも今は凄く自然に一緒に居る感じがするわ」
そういって丘は嬉しそうに笑った。

とりあえず立ち話ではなんだからと4人は近くのカフェに移動し椅子に腰をおちつける。
「それであなた達、さっきも言ったけど雰囲気変わったけれど最近はどうなのかしら?」
さっそく丘が聞きに入った。
「どうって、まあ普通かな?なあ」
愛翔が答えつつも桜と楓に同意を求める。
「そうですね。あと少しって感じでしょうか」
楓が意味深に笑うと
「そ、あと少し。その最後の壁を今壊してるところね」
桜も楓に同意し、愛翔とは少しばかり意見が違ったようだ。それを聞いた丘は少しの呆れを含みながらも暖かい笑みを浮かべた。
「で、桜ちゃんがバスケットボール部でインターハイ3回戦まで進んだっていうのは聞いたんだけど、楓ちゃんも全国コンテスト?にでるんだって?」
「はい、県予選を通過出来たので。今は全国用のオリジナル曲を練習中です」
「その様子だと自信ありそうね」
「初の全国コンテストなのでどのレベルなのかは分からないですけど、それなりに自信あります」
そう言うと楓は愛翔をチラリと見てフフフと笑顔を見せる。
「ふーん」
その様子に何かを察した丘はニヨニヨと頬を緩めていた。そして
「それで3人の進路はどんな感じなのかしら?」
「俺はまあ相変わらずだね。サッカーで上に呼ばれたらそっちに行く。でも身体の事があるからフロントとしてはちょっと躊躇してる感じがあるんで、このままだと進学かなって。ただ、1回だけ3月にイタリアに行ってみたいって気持ちもあるかな」
それを聞いた桜と楓の表情が変わった。
「なにそれ、あいと聞いてないんだけど」
「そうよ、そういう大切なことは教えて欲しいわよ」
「ごめんごめん、まだ確定してないから言ってなかったんだ。ほら日米交流戦のときのコーチでミケル・レガスって人がいただろ。あの人と話す機会があってさ。向こうでやるかどうかは別にして一度見に来ないかって言われてるんだ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件

沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」 高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。 そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。 見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。 意外な共通点から意気投合する二人。 だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは―― > 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」 一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。 ……翌日、学校で再会するまでは。 実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!? オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

桜庭かなめ
恋愛
 高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。  入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。  しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。  抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。  ※タイトルは「むげん」と読みます。  ※完結しました!(2020.7.29)

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

この男子校の生徒が自分以外全員男装女子だということを俺だけが知っている

夏見ナイ
恋愛
平凡な俺、相葉祐樹が手にしたのは、ありえないはずの超名門男子校『獅子王院学園』からの合格通知。期待を胸に入学した先は、王子様みたいなイケメンだらけの夢の空間だった! ……はずが、ある夜、同室のクールな完璧王子・橘玲が女の子であるという、学園最大の秘密を知ってしまう。 なんとこの学園、俺以外、全員が“訳アリ”の男装女子だったのだ! 秘密の「共犯者」となった俺は、慣れない男装に悩む彼女たちの唯一の相談相手に。 「祐樹の前でだけは、女の子でいられる……」 クールなイケメンたちの、俺だけに見せる甘々な素顔と猛アプローチにドキドキが止まらない! 秘密だらけで糖度120%の学園ラブコメ、開幕!

俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた

夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。 数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。 トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。 俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。

処理中です...