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4.暑くても温もりは欲しいらしい
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思いのほか盛り上がってしまい、飲みすぎた結果。
「あ゛あ゛~仕事辞めてええええ、花道くぅぅん、タバコどこ~?」
「まさかこんなことになるとは…」
隅田さんの暴走が止まらないです…。
俺はお酒は強いほうである。サークルの飲みとかでも、ベロンベロンの友達を救助している立場で、さらに居酒屋でバイトしているので、酔っ払いの扱いには慣れている。
しかし、バイトでもなくサークルの飲みでもない、イレギュラーに起きた晩酌での酔っ払いの対応は、まだまだである、と目の前の暴君を見て痛感した。こういうスキルばっか磨いてどうするんだよ…。
とりあえずこの暴走している隅田さんに僕の部屋を荒らされたくないので、ゴミなど捨てたり、こぼさないようにコップを移動したりして整理した。
「ねええええ~聞いてるぅ~?アタシのタバコは~?」
「あーはいはい今綺麗にしたから見つかると思うよ、ほら。」
「あー!あーりがと~やっさし~」
そう言って彼女は俺の身体に密着してきた。香水と酒の匂いがして、柔らかいものが当たっていて、もうなんだかいやらしい気持ちになりそうだったが、理性を保ち、なんとか、いろいろ我慢した。
「ちょっと、離れて。あと部屋の中で吸わないでください。てか、そんな状態で吸ったら危ないんでやっぱ没収しますね」
彼女の手からタバコを取り上げた。軽かったので中身を見たら残り1本だった。
「あ~~、なぁにすんのよこのクソガキが~。えい!」
「いてぇ!!」
…ビンタされた。困った、もうこの怪物を止められる方法は無いのか…。
なんかもうめんどくさくなり、疲れたので、クッションで寝転がった。
相変わらず隅田さんは謎の独り言をずっと言っている。こんだけ1人で会話できるなら寂しくなさそうだなこの人。
クッションの気持ち良さと、お酒のせいか急に睡魔がやってきた。
ダメだこのまま、寝たら…隅田さんが…やばいことにな…。
~1時間後~
身体になにか重さを感じた。目が覚める。
「…ん、!!やべっ!隅田さんは…え…と」
「スーッ、スー…」
俺の両腕を巻き込んで掴み、僕のことを抱き枕かのようにして、彼女は寝ていた。
顔だけ起こして部屋を見渡すと、特に暴れた様子はなかったので一安心。
食器などを洗おうと彼女の腕をほどき身体を起こそうとすると、
「ん~、ダメ…離れてはいけない…の、よ…」
「ごめんね隅田さん、片付けし…え?」
彼女の顔を見ると、一粒の涙が、頬を伝っていた。彼女は寝ぼけていただろうが、確かに泣いていたのだ。あのクールな隅田さんが泣くとは。なぜ…?
彼女との会話で思い出したことが1つ。
『…悪かったわね1人で飲んでて』
たしかこう言っていた。きっと、彼女は寂しかったのだ。おそらく毎日、仕事から帰ってきては、1人で酒を飲んでいる。そして、俺のことを誘ったのも、飲む相手が欲しかったからだろう。彼女は…寂しがり屋だったのだ。
そんなことを考えていたら、亡くなった祖父の言葉を思い出した。
『ケント、寂しがってる人を見つけたら、そばにいてやれ。お前はあの花火のようにみんなを照らして、心をあったかくしてあげれるような人になるんじゃ。』
俺はそれ以降からなるべく人当たりがよく、誰にでも優しくするようにしてきた。
なら、俺がいま、隅田さんにしてあげれることは__
そばにいてあげることだった。眠りに付く前に1つ、疑問が浮かんだ。
隅田さんにとって、今日の花火は、何色に見えたんだろうか?
考えても答えは分からないので、俺はもう一度、眠りについた。
~翌日~
「え゛!???なんであなたっが、こ、こ、ここに!?」
朝。隣からは絶叫のような声が。
「…うぇ?あー、ん、はい、おはようございます…」
俺は寝ぼけていて彼女の身体を掴んだままだった。
「…!!ちょ、ちょっと!離れて!」
「いてぇ!!」
結局、シラフの隅田さんからもビンタをくらいました。
「あ゛あ゛~仕事辞めてええええ、花道くぅぅん、タバコどこ~?」
「まさかこんなことになるとは…」
隅田さんの暴走が止まらないです…。
俺はお酒は強いほうである。サークルの飲みとかでも、ベロンベロンの友達を救助している立場で、さらに居酒屋でバイトしているので、酔っ払いの扱いには慣れている。
しかし、バイトでもなくサークルの飲みでもない、イレギュラーに起きた晩酌での酔っ払いの対応は、まだまだである、と目の前の暴君を見て痛感した。こういうスキルばっか磨いてどうするんだよ…。
とりあえずこの暴走している隅田さんに僕の部屋を荒らされたくないので、ゴミなど捨てたり、こぼさないようにコップを移動したりして整理した。
「ねええええ~聞いてるぅ~?アタシのタバコは~?」
「あーはいはい今綺麗にしたから見つかると思うよ、ほら。」
「あー!あーりがと~やっさし~」
そう言って彼女は俺の身体に密着してきた。香水と酒の匂いがして、柔らかいものが当たっていて、もうなんだかいやらしい気持ちになりそうだったが、理性を保ち、なんとか、いろいろ我慢した。
「ちょっと、離れて。あと部屋の中で吸わないでください。てか、そんな状態で吸ったら危ないんでやっぱ没収しますね」
彼女の手からタバコを取り上げた。軽かったので中身を見たら残り1本だった。
「あ~~、なぁにすんのよこのクソガキが~。えい!」
「いてぇ!!」
…ビンタされた。困った、もうこの怪物を止められる方法は無いのか…。
なんかもうめんどくさくなり、疲れたので、クッションで寝転がった。
相変わらず隅田さんは謎の独り言をずっと言っている。こんだけ1人で会話できるなら寂しくなさそうだなこの人。
クッションの気持ち良さと、お酒のせいか急に睡魔がやってきた。
ダメだこのまま、寝たら…隅田さんが…やばいことにな…。
~1時間後~
身体になにか重さを感じた。目が覚める。
「…ん、!!やべっ!隅田さんは…え…と」
「スーッ、スー…」
俺の両腕を巻き込んで掴み、僕のことを抱き枕かのようにして、彼女は寝ていた。
顔だけ起こして部屋を見渡すと、特に暴れた様子はなかったので一安心。
食器などを洗おうと彼女の腕をほどき身体を起こそうとすると、
「ん~、ダメ…離れてはいけない…の、よ…」
「ごめんね隅田さん、片付けし…え?」
彼女の顔を見ると、一粒の涙が、頬を伝っていた。彼女は寝ぼけていただろうが、確かに泣いていたのだ。あのクールな隅田さんが泣くとは。なぜ…?
彼女との会話で思い出したことが1つ。
『…悪かったわね1人で飲んでて』
たしかこう言っていた。きっと、彼女は寂しかったのだ。おそらく毎日、仕事から帰ってきては、1人で酒を飲んでいる。そして、俺のことを誘ったのも、飲む相手が欲しかったからだろう。彼女は…寂しがり屋だったのだ。
そんなことを考えていたら、亡くなった祖父の言葉を思い出した。
『ケント、寂しがってる人を見つけたら、そばにいてやれ。お前はあの花火のようにみんなを照らして、心をあったかくしてあげれるような人になるんじゃ。』
俺はそれ以降からなるべく人当たりがよく、誰にでも優しくするようにしてきた。
なら、俺がいま、隅田さんにしてあげれることは__
そばにいてあげることだった。眠りに付く前に1つ、疑問が浮かんだ。
隅田さんにとって、今日の花火は、何色に見えたんだろうか?
考えても答えは分からないので、俺はもう一度、眠りについた。
~翌日~
「え゛!???なんであなたっが、こ、こ、ここに!?」
朝。隣からは絶叫のような声が。
「…うぇ?あー、ん、はい、おはようございます…」
俺は寝ぼけていて彼女の身体を掴んだままだった。
「…!!ちょ、ちょっと!離れて!」
「いてぇ!!」
結局、シラフの隅田さんからもビンタをくらいました。
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