Metal Blood World 〜ようこそ選ばれしプレイヤー達〜

風鈴ナツ

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灼熱の太陽 編

第57話 赤い空

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「くそ.......ロムが作戦全部バラしやがった。でもな!お前をここから先に行かせなければいい話だ!正午まで残り15分!2人ががりなら大丈夫だ!」

「なぜ正午までなんだ!教えてくれロムさん!」

「あ、それはですね!今日が日食の日だからです!日食が起こるのは正午でその証拠に空がどんどん赤くなっていっています。」

そう言うとロムは空を指さした。確かに変化が分かるくらいに青い空は赤く染められている。

「日食の日.....それはエルフの魔力が最も高くなる日でございます。過去に行くためにはかなりの魔力を消費しますからね!」

「教えてくれてありがとう!」

「アァァァァァッ!もういいッ!お前をここで倒せばいいんだよ!チェンジ!」

バレットチェンジ!Blue shining thunder~!

グラセリアスは怒るように叫びながら銃の引き金を引き姿を変えた。彼の青い複眼が鈍く光る。そして右腕につけられた白いデバイスの画面を触ると自分の胸に銃口を当てて再び引き金を引く。

バァン!!

「グラセリアス!」

スピード! 

「ガァ.....ガッ......ァァアァァァア!!!」

グラセリアスは数秒苦しんだあと次の瞬間にはリオのすぐ目の前まで来て彼の首を強く締めつけていた。

「スピード強化魔法を込めた「魔法弾」を身体に直接撃ち込んだ......そっちの方が効き目が強いんだよッ......!!!」

「ぐっ..........!!!」

「おいロム!そいつが乗ってたバイクを押さえとけ!」

「わっ.....分かった!!」

どんどん強く締めつける。リオはデバイスに触れて姿を変える事もできないようだ。ディルバマッハーはロムの腕力で強く押さえつけられて身動きが取れない状態にあった。

「ハハハハ!!全てはバルハラ様の為だ!ここで死ぬぇ!!」

「やめなさい。」

山道の坂の上の方から誰かの声が聞こえる。ロムとグラセリアスが振り返るとそこにいたのはイバラだ。

「誰だァ.......お前?」

「ゲストさん達ちょっと暴れすぎよ~.........「彼を離せ」」

「「グッ!!」」

バタンッ!

彼女のピンク色の瞳が赤色に変化し彼ら2人を蛇のように強く強く睨みつける。2人はその瞳と目があった瞬間に首を絞めるのとディルバマッハーを押さえつける手を離した。

「はぁ......はぁ!はぁっ..........いっいばら......」

リオは地面に倒れ込むとすぐに空気を吸い始めた。荒い呼吸で何度も何度も心臓の鼓動と呼吸が安定するまで........。

「なんだよこれ......あの女の目を見てから身体が言う事をきかねぇ............」

「リオ君早く行った方がいいわ。もうすぐ日食よ、ここは私に任せて♪」

赤い瞳が次の瞬間瞬きすると元の鮮やかなピンク色に戻った。リオはぜぇぜぇと荒い呼吸をしながらうなづくと腰に付けていたホルダーからカードを一枚取り出すと右腕につけられたデバイスにかざす。

「いくぞディルバマッハー......チェンジ」

「おっ....おう!」


Heart is burning!  The sword is dyed red!  Acceleration is non-stop!
デュリオニックマッハー!!!ブルン!ブルン!

ブルンブルン!

彼は姿を変えるとふらつきながらも背中につけられたジェットのようなパーツを使って離陸して崖を目指す。






「クソッ!お前のせいで逃しちまったじゃねぇか!」

「大丈夫よ安心して♪バルハラくんはすぐに倒されちゃうから♪」

「バルハラ様を悪く言うのは私達が許しませんぞ!!チェンジ!」


バレットチェンジ!Aim for the shadow wolf!!

ロムも姿を変える。するとイバラちゃんはニヤニヤしながら2人を見つめた。彼女の左手にはボロい剣が握られている。

「あとぉ~貴方達にはここで退場してもらう♪」

「生身のやつがよく言うぜ!」

「それくらいのハンデはあげないと貴方達は可哀想すぎるからね。さぁおいで準備運動で一緒に遊んであげる。」

グラセリアスはスピード強化の力を使って彼女に近づくと彼女の心臓めがけて何発も撃ち放った。

バンバンバンバン!!

バタッ!

弾丸が撃ち込まれるたびに彼女の胸から血液が噴き出す。彼女の綺麗なドレスはどんどん赤色に染まっていく。そして彼女はその場に倒れてしまう。

「口ほどにもねぇぜ!」

ジューーーーーーーーーー

「なっなんだこれ?熱いッ!なんなんだよォッ!!」

「ふふふ......あはははははははは!!!」

彼女は笑いながらすぐに立ち上がって熱さに苦しみグラセリアスを嬉しそうに眺めていた。

「何をしたッ?」

「貴方が私に弾丸を撃ち込むからよ?そのせいで貴方の鉄の鎧に私の血が付着した。私はその飛び散った血液を鉄をも溶かす「強酸」に変えたの!貴方達~冒険者は~ロボットの姿になっても痛覚はあるんでしょ?」

「くっ........。」

痛みと熱さを必死に耐えるグラセリアスにニヤニヤとしながらイバラは近づく。本当に楽しそうな顔を彼女はしている。

「ねぇどう?まるで皮膚に強酸をかけられた感じは?痛いでしょ♪熱いでしょ♪苦しいでしょ♪死んで楽になりたくなってくるでしょ!!あはははあっははははははははははは!!!!」

「よくもグラセリアスをぉおぉ!!」

ロムは自慢に腕力を使ってそこら辺に生えている木を抜き持ち上げる。それをイバラめがけて投げつけた。

「思いつきッ!!丸太投げぇぇぇ!!」

「邪魔しないでワンちゃん。そういうのいいから」

ズバァァァァァァ!!!

ロムが投げた大きな木は勢いよくイバラに向かって飛んでいくがイバラは左手に持っていたボロい普通の剣を使って木を真っ二つに叩き斬る。

「木って案外簡単に切れちゃうのね。やっぱりもう一本剣が欲しいわ」

「そっそんな.........。」

「それじゃ♪そろそろエンディングといきますか!」

彼女はとても可愛らしい笑顔を2人に見せながら剣を構える。剣の刀身は変わっていない.......しかし確実に想像を絶する技が放たれる。2人の身体が震え始める。

「おっおい!!逃げるぞッ!........何で脚が動かねぇんだよッ!!」

「ばいばーーいゲスト出演ありがとー♪ヘブンストラッシュ.......30%ッ!!」


シュンッ................。


それは一瞬の出来事であった。整っていた山道の地面は割れ、割れた地面が宙で固定された。辺り数メートルの範囲の全ての木が折れ曲がり倒れていく。数秒の無音の時間.....まるで世界の時間の全てが停まってしまったような錯覚。そして突然訪れる「滅び」............。


ドガァァアァアァァアァァァァアァァァァァアァァン!!!!!

ヘブン!ストラッシュ!!

激しい爆発音と共に数メートルの範囲の全てが消え去った。隕石が落下した地点のように地面が深くえぐれている。その穴のふちにポツンとイバラは立っていた。彼女が左手に持っていた剣は刀身から先がなくなっていて持ち手しか残っていなかった。

「やっぱりこんなボロい剣じゃダメね。」

ポイっ♪

彼女は持ち手しか残っていない剣をそこら辺に投げ捨てると穴を見つめた。何も残っていないはずの穴の中に見える二つの影。

「あれ?もしかして生きてる?でも瀕死の状態ね........やっぱりあんなボロい剣だと無理か。無駄にHPが高くて良かったわね♪しょうがないわねー今日だけはいい子なイバラちゃんでいてあげるわ。」

穴の中へと飛び降りると見事に着地し瀕死の状態で気絶している2人に近づく。もちろん変身は解除されている。イバラは2人に回復魔法をかけるとワープゲートを開け2人の手を持って引きずりその中へと入っていってしまった。

「回復魔法もかけた。あとはこの2人をエルフの森の外の道に捨てちゃって~あと洗脳を解いてあげないと♪ほんっと!イバラちゃんやっさしいー♪うふふふ♪」




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