男子体操部#06 フレームの渇望

コンノ

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第1章 渇望の芽生え(1)

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 7月、器械体操部のロッカールームは練習後の蒸し暑い空気に満ちていた。汗の塩辛い匂いが金属のロッカーに染みつき、壁際の棚には丁寧に畳まれたタオルが静かに並ぶ。部員たちはロッカーの扉を開け閉めしながら、息を整え、着替えの音が響き渡っていた。最上級生になった真邊佑司まなべゆうじはロッカーの前に立ち、Tシャツの裾をめくり上げて汗を拭う。170cmの色白な肉体は、全身を覆う筋肉のしなやかな曲線を際立たせ、仮性包茎の陰茎が短パンの中で微かに重みを主張する。ノンケの彼にとって、部内のこの空気は、いつしか好奇心と羞恥の狭間で疼くものになっていた。去年のインカレの夜から始まった罰ゲームの連鎖、学園祭のマッサージでの熱気、ロッカールームのシャッター音、屋外での公開演技、そして卒論の教材撮影――すべてが、男たちの鍛え抜かれた身体と絡みつく視線を、忘れがたい記憶として刻み込んでいた。

 3年生の高瀬恒征たかせこうせいがスマホを弄りながら、ベンチから身を乗り出す。小柄な165cmの筋肉質ボディが前のめりになり、童顔のキラキラした目が輝く。「浩平こうへいさん、また通販サイトが更新されていましたね。この新しいTバック、チンポの輪郭がくっきりで、エロすぎてヤバいっすよ!」その声に、周囲の視線が一斉に集まる。同じく3年生の坂口太河さかぐちたいがが日焼けした肩を揺らして笑い、167cmの体躯をベンチに預ける。マメだらけの手で水筒を握りしめ、「マジかよ、高瀬。お前、毎日チェックしてんのか?」とからかう。真邊の視線も自然と高瀬のスマホ画面に落ちる。今日の掃除当番、2年生の藤政竣也ふじまさしゅんやは、驚いた表情で掃除道具の入ったロッカーの前から振り返って高瀬を見る。高瀬のスマホ画面には、片岡浩平かたおかこうへいが下着1枚で素肌を晒す商品着用写真が映し出されていた。真邊は、同期の片岡が昨年、持ち前のノリの良さと金欠に背中を押され、エロ下着の通販サイトの商品モデルを経験したことは知っていたが、どうやらその後もバイトを続けていたらしい。ツルツルのパイパン股間を強調したシースルー下着が、照明の下で強調された筋肉の曲線を引き立て、露茎の陰茎のシルエットが大胆に浮かび上がる。ズル剥けの亀頭の先端が布地を押し上げ、腹筋の深い溝が影を落とすポーズは、まるで彫刻のような官能性を湛えていた。肩から下の写真ではあるが、明らかにいつもシャワールームで見慣れた片岡の身体だった。

 片岡浩平はロッカーに寄りかかり、照れくさそうに肩をすくめた。180cmの長身筋肉ボディは、Tシャツをパツパツに張らせ、色白の肌が照明の残光に柔らかく映える。「まあな、過激なのばっかだけど、金になるからよ。村木むらきさんーーカメラマンなんだけど、依頼が止まらなくてさ。おかげで他のバイトしなくても学費稼げてるし。俺が着た下着、売上トップだってよ。メーカーが喜んで、俺を指名してるらしいんだよ」少し得意げに話すその言葉に、部屋の空気が少し弾む。片岡のモデルバイトは、初回の撮影から好評を呼び、以来、通販サイトから途切れることなく依頼が舞い込んでいた。撮影がきっかけでムダ毛を処理したツルツル肌と、露茎ペニスの無防備な魅力が、過激な商品を際立たせ、ファンを増やしていた。高瀬がスマホを片岡に突きつけ、「このポーズ、浩平さんの腹筋の溝がエロいっす。購入者のコメントも『すごい筋肉!顔も見たい』だって!」と笑う。坂口が水筒を置き、口を拭いながらベンチから身を乗り出して画面を覗き込む。「確かに、浩平さんのチンポの形、丸わかりじゃん。こんなパンツ、誰が履くんだよ」日焼けした腕が片岡の肩を軽く叩き、部屋に軽い笑いが広がる。「もっとすげぇのあるんだよ。貸してみ。」片岡は高瀬からスマホを受け取ると、お目当ての写真を見つけ出す。「ほら、これ。」藤政を含め4人が見つめる先には、ブリーフ姿の片岡の股間を正面から映した画像が。「これのどこがすごいんですか?」坂口が聞くと、片岡は画面をスワイプする。すると、男性器を覆っていた部分だけが取り外された姿に変わる。片岡の露茎と陰嚢のデロンと垂れ下がった様子が、細かすぎるモザイク越しに、血管まではっきりと見えている。「チンポの部分、ポーチのところだけ外せるんだよ。狂ってるよな」片岡が楽しそうに笑う。さらにスワイプすると、画面の中の片岡の陰茎が勃起して上反った姿に変わり、藤政が顔を真っ赤にして驚いている。「履いたままセックスできるんだって。脱げばいいじゃねぇかよなあ」片岡は、勃起した陰茎を仲間に晒しても恥ずかしくないのか、明るく笑い飛ばす。

 表情を変えた片岡は、ベンチに腰を下ろし、声を少し低くして続けた。「実はよ、アダルト動画のオファーも来てんだ。俺のエロいところみたいってリクエストが結構きてるらしくてさ。で、村木さんが、いっそのことエロ動画撮らないかって。俺も大学院行きたいからもっと金いるし、ちょっと迷ってんだよね。ガチのセックスシーンありで、しかも男相手でさ。未経験の男とのノンケ同士の絡みっていう設定で撮りたいって話で、俺がタチ役、相手はウケの後輩設定。金欠で体格良いヤツ連れてくるよう頼まれてるんだけど…」部屋にざわめきが広がった。高瀬の目がキラキラと輝き、坂口が「マジすか! 浩平さんの巨根で後輩のアナルを開発とか、最高じゃん! 俺、ウケやろうか?」と冗談めかして名乗り出るが、その声に微かな照れが混じる。真邊の心臓がドクンと跳ね、ノンケの理性が好奇心を抑えようとするが、視線は片岡の股間に無意識に落ちる。片岡の視線は、部屋の隅でロッカーを整理する藤政に向かった。藤政の162cmでコンパクトだが筋肉質な肉体は、初々しい緊張を纏い、タオルを畳む手が微かに震えている。「藤政、お前も金欠だろ? 1本5万だってよ。顔はモザイクで隠してもらえるらしいし、半日、俺と軽く絡むだけ。どうだ?」
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