星の果ての約束

ユウ6109

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第2章 封印の森と目覚めの光

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セラが村に来てから三日が経った。
リオの家に身を寄せていた彼女は、まだ体力が戻らず、ほとんどを寝て過ごしていた。だが、時折見せる瞳の輝きは、まるで星そのもののように強く、静かだった。
「星の巫女って、どういう意味なの?」
リオが尋ねると、セラは少しだけ目を伏せた。
「星の国には、星の力を受け継ぐ者がいる。私はその最後のひとり。世界が闇に飲まれる前に、五つの星の封印を解かなきゃいけない」
「封印?」
「遥か昔、星の力は人々に希望を与えていた。でも、力を欲した者たちが争いを起こし、星は自らを封じたの。今、その封印が解かれなければ、世界は……」
セラの言葉はそこで途切れた。彼女の体が再び震え始めたのだ。
リオは急いで水を差し出した。
「無理しないで。話はあとでいい」
セラは小さく頷き、再び眠りについた。
その夜、リオは夢を見た。
暗い森の中、星が地面に降り注ぎ、一本の巨大な木が光を放っていた。その木の根元には、セラが立っていた。
「リオ……来て……」
目が覚めたとき、リオは汗をかいていた。だが、胸の奥に何かが残っていた。呼ばれている——そんな感覚。
翌朝、セラは突然言った。
「森に行かなきゃ。星が目覚めようとしてる」
「森って、村の北の?」
「うん。そこに、最初の封印がある」
リオは驚いた。北の森は“封印の森”と呼ばれ、村の誰も近づこうとしない場所だった。昔、そこに入った者が戻らなかったという噂もある。
「危ないって言われてるよ」
「でも、行かなきゃ。星の力が、そこに眠ってる」
リオは迷った。だが、セラの瞳を見て、決意した。
「わかった。俺が案内する」
ふたりは村を抜け、北の森へと向かった。
森の入り口は、昼間でも薄暗く、木々が密集していた。風が木の葉を揺らし、どこか不穏な気配が漂っていた。
「ここから先は、気をつけて」
セラはそう言うと、胸元から小さな石を取り出した。淡い光を放つその石は、星の力を宿しているという。
「これは“星の核”。封印を解く鍵になる」
リオは頷き、先を進んだ。
森の奥へ進むにつれ、空気が重くなっていく。鳥の声も消え、風すら止まったようだった。
やがて、ふたりは開けた場所に出た。
そこには、巨大な石碑が立っていた。表面には古代文字が刻まれ、中央には星の形をした窪みがあった。
「ここだ……最初の封印」
セラは石を窪みにそっとはめ込んだ。
すると、石碑が震え、光が広がった。
地面が揺れ、空気が震える。リオは思わずセラをかばった。
「大丈夫?」
「うん……星が、目覚めた」
光が収まると、石碑の前に一本の木が現れた。夢で見た、あの光る木だった。
「これは“星の樹”。封印が解かれた証」
リオは言葉を失った。目の前の光景が、現実とは思えなかった。
「これで、ひとつ目の星が戻った。あと四つ……」
セラはそう言うと、ふらりと膝をついた。
「セラ!」
「ごめん……星の力を使うと、体に負担が……」
リオは彼女を支えながら、強く誓った。
「俺が守る。君が星を取り戻すなら、俺がその旅に付き合う」
セラは微笑んだ。
「ありがとう、リオ。君がいてくれて、よかった」
森の風が、ふたりの間を優しく吹き抜けた。
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