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第3章 初めての冬越え
第27話 新しい部下(後編)
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その後1週間程、クロエとドーガの2人にはとある仕事を任せてみた。そして今日、それを家臣たちとの会議で発表する予定だ。
会議は領地内での問題点やその解決案を出し合いで2時間過ぎていった。
税収は順調らしいが、やっぱり圧政のダメージは中々に埋められない。あと農作物が輸入頼りなのも何とかしないとなぁ。
時間が過ぎ、最後に私が話す番だ。
「では最後に、私の専属に新しい部下を2人雇いたいと思っている。錬金術師のクロエと商人のドーガだ、2人とも入ってきなさい」
2人が入ってきた、ドーガは緊張してなさそうだがクロエは大丈夫か??結構動きぎこちないよ?
「領主様!また貴女は」
「私は雇いたいと思っている。と言ったが?」
「ぐっ........」
農業部門の長には事あるごとに反対されている、典型的な保守派らしいが長年うちに仕えてきただけあって無下にもできない。仕事は出来るんだけどねぇ。
「私が商会長を務めるアレクサンドラ商会で新しい商品を作りたいと思っていてね、一応この領の財政に関わることになるし私の部下になるから皆にも意見を聞きたくてね。じゃあ2人とも、頼んだよ」
「畏まりました、領主__いや、商会長。では家臣の皆さまに見て頂く商品は2つ!リバーシ!リンスです!!
私が思う限りこの冬注目の商品になること間違いなしです!!!」
そう、売れると思ったのはこの2つだ。
まずこの世界、娯楽が少ない。大抵貴族なら社交界、お茶会やカードなどが主で農家などは飲んだくれるばかりらしい、酒は飲んでも構わないが飲み過ぎは良くない。それに子供の遊びは基本外遊びだ、しかしアレクサンドラ領はついこの前まで治安が悪かったし、雪が根深いから冬頃の外遊びは難しい。
そこで室内でも遊べる娯楽を異世界に流入しようと思ったのだ。
「では、まずリバーシの遊び方を─────」
ドーガは私が教えたとおりに遊び方をレクチャーしていく、実践は農業部門の長と財務部分の長に頼んだ。見たところ結構楽しそうに遊んでるな。これならゆくゆくはチェスや将棋を販売しても良いかもしれない。
「これならば万人に受け入れられますな」
「シンプルなのに奥深い遊びだ」
「平民の方には安価な素材で作った者を、貴族や商人などには質のよい素材でこのように裏表を塗るのではなくくっ付けることで厚みを作り出して行こうと考えています」
なるほど、貴族向けには質の良い素材を使うことしか思いつかなかった、そういう方法もあるのか。やっぱ雇いてー。
「そして次にリンスですが───────」
そしてリンスは侍女のレティアやアリアと話してて思いついた。彼女たち侍女にとって女主人が美しくあることは世話をする侍女たちの誇りらしい。
特に重要視されているのが髪の美しさだという。
まぁ、髪を洗ったり梳いたりしたりの手入れをしているのが侍女だからな。しかし手入れはかなり難しい、ならリンスがあれば?というわけでクロエに手作りリンスのレシピを渡してこっちの世界にある錬金術で改良して貰った。
ちなみに手作りリンスは前世のイベントやグッズ漁りで金欠になった時に調べて実践したものだ、売ってあるものに比べれば効能はイマイチだがそれでも髪のツヤは保たれてたので効能は確かだろう。
ちなみに侍女のレティアがテスターに進んでなってくれたお陰で見本も見せられる。やったね。
リンスの効能をレティアが披露してくれたお陰でかなり好感が持てた。クロエも薬草などを使って香りづけや効能を高めてくれたようだ、仕事は出来るって本当だったんだな。今後はシャンプーやボディーソープとかも売り出したいものだ。
いやね?転生してそれなりに生活してきたから慣れてしまったがこっちの世界だと石鹸は高級品だし使ってもギチギチするからかなり不便なんだよ。
というより日本が便利すぎたのだ。
「是非とも家内に贈りたいですな」
「最近娘と話せないのでこれを贈って.......」
「妻の機嫌損ねてしまったからなぁ」
買いたいって言ってる家臣たちの理由が何となく悲しい。そういうのは時代も次元も越えていくんだな。
「というわけでこれらの商品を主軸に販売していこうと思うんだが2人を雇うのに反対する人は居るかな?」
誰も居なさそう__いや、農業部門の長がまーだ睨んでる。でも2人の実力だけは認めているようだな。
「ではクロエは私の専属錬金術師に、ドーガをアレクサンドラ商会の商人頭に任命する。頑張ってくれ」
「ありがとうございます!誉れ高い貴女様に仕えられて幸運です!!やっと故郷に良い報告が出来そうです!!!」
「わたくしもやっと腰を落ち着かせられそうですよ」
____うん、冬も忙しくなりそうだな(現実逃避)。
会議は領地内での問題点やその解決案を出し合いで2時間過ぎていった。
税収は順調らしいが、やっぱり圧政のダメージは中々に埋められない。あと農作物が輸入頼りなのも何とかしないとなぁ。
時間が過ぎ、最後に私が話す番だ。
「では最後に、私の専属に新しい部下を2人雇いたいと思っている。錬金術師のクロエと商人のドーガだ、2人とも入ってきなさい」
2人が入ってきた、ドーガは緊張してなさそうだがクロエは大丈夫か??結構動きぎこちないよ?
「領主様!また貴女は」
「私は雇いたいと思っている。と言ったが?」
「ぐっ........」
農業部門の長には事あるごとに反対されている、典型的な保守派らしいが長年うちに仕えてきただけあって無下にもできない。仕事は出来るんだけどねぇ。
「私が商会長を務めるアレクサンドラ商会で新しい商品を作りたいと思っていてね、一応この領の財政に関わることになるし私の部下になるから皆にも意見を聞きたくてね。じゃあ2人とも、頼んだよ」
「畏まりました、領主__いや、商会長。では家臣の皆さまに見て頂く商品は2つ!リバーシ!リンスです!!
私が思う限りこの冬注目の商品になること間違いなしです!!!」
そう、売れると思ったのはこの2つだ。
まずこの世界、娯楽が少ない。大抵貴族なら社交界、お茶会やカードなどが主で農家などは飲んだくれるばかりらしい、酒は飲んでも構わないが飲み過ぎは良くない。それに子供の遊びは基本外遊びだ、しかしアレクサンドラ領はついこの前まで治安が悪かったし、雪が根深いから冬頃の外遊びは難しい。
そこで室内でも遊べる娯楽を異世界に流入しようと思ったのだ。
「では、まずリバーシの遊び方を─────」
ドーガは私が教えたとおりに遊び方をレクチャーしていく、実践は農業部門の長と財務部分の長に頼んだ。見たところ結構楽しそうに遊んでるな。これならゆくゆくはチェスや将棋を販売しても良いかもしれない。
「これならば万人に受け入れられますな」
「シンプルなのに奥深い遊びだ」
「平民の方には安価な素材で作った者を、貴族や商人などには質のよい素材でこのように裏表を塗るのではなくくっ付けることで厚みを作り出して行こうと考えています」
なるほど、貴族向けには質の良い素材を使うことしか思いつかなかった、そういう方法もあるのか。やっぱ雇いてー。
「そして次にリンスですが───────」
そしてリンスは侍女のレティアやアリアと話してて思いついた。彼女たち侍女にとって女主人が美しくあることは世話をする侍女たちの誇りらしい。
特に重要視されているのが髪の美しさだという。
まぁ、髪を洗ったり梳いたりしたりの手入れをしているのが侍女だからな。しかし手入れはかなり難しい、ならリンスがあれば?というわけでクロエに手作りリンスのレシピを渡してこっちの世界にある錬金術で改良して貰った。
ちなみに手作りリンスは前世のイベントやグッズ漁りで金欠になった時に調べて実践したものだ、売ってあるものに比べれば効能はイマイチだがそれでも髪のツヤは保たれてたので効能は確かだろう。
ちなみに侍女のレティアがテスターに進んでなってくれたお陰で見本も見せられる。やったね。
リンスの効能をレティアが披露してくれたお陰でかなり好感が持てた。クロエも薬草などを使って香りづけや効能を高めてくれたようだ、仕事は出来るって本当だったんだな。今後はシャンプーやボディーソープとかも売り出したいものだ。
いやね?転生してそれなりに生活してきたから慣れてしまったがこっちの世界だと石鹸は高級品だし使ってもギチギチするからかなり不便なんだよ。
というより日本が便利すぎたのだ。
「是非とも家内に贈りたいですな」
「最近娘と話せないのでこれを贈って.......」
「妻の機嫌損ねてしまったからなぁ」
買いたいって言ってる家臣たちの理由が何となく悲しい。そういうのは時代も次元も越えていくんだな。
「というわけでこれらの商品を主軸に販売していこうと思うんだが2人を雇うのに反対する人は居るかな?」
誰も居なさそう__いや、農業部門の長がまーだ睨んでる。でも2人の実力だけは認めているようだな。
「ではクロエは私の専属錬金術師に、ドーガをアレクサンドラ商会の商人頭に任命する。頑張ってくれ」
「ありがとうございます!誉れ高い貴女様に仕えられて幸運です!!やっと故郷に良い報告が出来そうです!!!」
「わたくしもやっと腰を落ち着かせられそうですよ」
____うん、冬も忙しくなりそうだな(現実逃避)。
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