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しおりを挟む過ぎゆく夏休み。
小さい頃、この時期はいつも宿題を抱えた二人が駆け込んで来た。7月何日の天気を教えろとか自由研究を手伝えとか毎年毎年。
ここより更に田舎から移って来た両親と違って松本家はずーっと地元民で、デッカい田んぼや畑を持っていた。朝一番で二人のおばあちゃんが育てる野菜を収穫して、三時には縁側に三人並んで冷えた西瓜を食べた。
当たり前過ぎて忘れていた日々がぐるぐる巡る。甦る。
「秋には色々片付けて帰って来るわー」
「「そんなに待てない」」
「いや待てよ」
五穀豊穣を祝う氏神様のお祭りまでには帰って来れるだろうか。
小さな神輿を担いで町内を練り歩けるだろうか。
俺は子ども神輿以来だけど、二人の法被姿を夢想するだけで楽しみだ。
「どんどんひゃららーどんひゃららー」
「てっちゃんが壊れた!!」
「ソラがしつこいからだ!」
「リクが激しいからだろ!」
どっちも選べないし選ばないけど─────まあ、のんびり生きましょう。
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