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しおりを挟む体が跳ね上がって振り向くと、いつの間にか勝手口から双子のどっちかが入り込んで俺の手元を覗き込んでいた。
「ななな何だお前っ……!」
「冷蔵庫、ビールと梅酒しかなかったからウチのおかず詰めてきた。見て見てお重だよ~~」
「ってかどっちだお前っ!」
「どっちでもいいでしょ♡」
「どっちでもいいってなんだ!」
単品だと見分けがつかなくても、リクなのかソラなのかは明確にして貰いたい。そもそもニコイチのこいつらでないとどうも落ち着かん。
「一の重は唐揚げ!てっちゃん好きでしょ?」
「にっ……ニの重は」
「煮物と練り物、あと野菜食べないとねー。それと巨峰買ってきた!」
白い紙に包まれた巨峰一房を差し出された途端に腹が鳴った。結構な音量で鳴った。リクかソラのどっちかはニコニコと俺を食卓に着かせ、お重を広げて斜向かいの椅子に腰掛けた。
「あ、てっちゃんビールは?」
「飲まん」
「じゃあご飯?昼間に炊いたの残ってるよね」
「欲しくなったら自分で注ぐ」
「オカンの唐揚げ濃いから、すぐに白飯欲しくなるよ」
今座ったところなのにまた立ち上がり、勝手知ったる様子で食器棚を開ける背中。大きくなった背中。フォルムと言いサイズ感と言い、なんでそんなにも俺好みなんだ。お前がリクかソラじゃなく割り切り相手だったら、唐揚げ放り出して今すぐ布団に押し倒してやりたい。
………あ~~~~~虚しい。
「で……お前どっちよ」
「何でも好きに呼んでよ、ポチでもジョンでもタマでも」
「何を企んどる何を」
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