選べません。

ラムネ

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 ままごとみたいな数日間が過ぎ。
 このまま自堕落に過ごすのもアレだって事で二人一組でバイトでも探すか~なんて話していた。高校生の時に某ハンバーガー店でやった事があるけど、週四日の勤務日を二人で分け合うから楽だし、入れ替わっていると誰にも気づかれないように作戦を練るのはゲーム感覚で楽しかった。実際バレた事も無かったし。
 でも、てっちゃんは俺らに「帰れ」と命令した。

「なんで?」
「俺ら居たら邪魔?」
「リョーマが襲撃して来たらどーすんの?」

 てっちゃんは『忘れてたわ』みたいな顔をしたあと眉尻を下げて笑った。

「私物送り返したけど何にも言って来ないし、関わりたくないんじゃね?」
「オトン効果か」
「役に立ったなオトン」

 オトンにとっては不本意かも知れないけど、そーゆー事は昔からちょくちょくあった。俺らは双子ゆえかイジられる場面が多く、中学まではチビだからとちょっかいを掛けられたりバカにされたり不愉快になる事もままあった。
 が、参観日とか運動会の後は誰一人として俺らをイジらず、寧ろ不自然なほど好意的になったりした。先輩も先生もだ。
 繊細なオトンが傷つかないようその事は伏せつつ、快適な学校生活の為に行事には積極的に参加して貰ったものだけど。

「人を見た目でしか判断出来ないヤツを選り分けるのには確かに効果的かもな」
「てっちゃんは怖がった事ないよね」
「生まれた時からお隣さんだし、めっちゃ可愛がって貰ったからなあ」

 てっちゃんは俺らの髪をワシワシ撫で、大事にしないとバチが当たるわって言ってくれた。俺らはそんなてっちゃんの気持ちが嬉しくて左右からぎゅーっと抱き着く。

「親も大事だけど俺らはてっちゃん見守り隊だし」
「手も足もち◯ち◯も出す癖に何が見守りだ」
「……………」
「住むとこ探しといて。担当分の目処が立ったら帰るから」
「ホントに帰って来れるの?」
「交通費削減とオフィス縮小化に向けてリモートワーク絶賛推進中だからなー。こっちに未練もないし……俺が帰れるのってお前らの居るとこだけだし」

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