【完結】魔法も使えない下等幼女

冬田シロクマ 

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嘘か本当か

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見た目が天使のような美青年は,近くで足を組んで座っている。
質素な部屋に、不釣り合いな態度の大きさ、佇まいだった。

「上部のあなたが捕虜の尋問なんて、この国は人が少ないのかしら」

幼女は余裕そうにほほえむ。
リチャードの真っ赤な瞳は見透かすようにマルチーノブランシェを見据えた。
ゆっくり、整った顔を見せる。

「僕が君を尋問したいと言ったからだよ」  

あくまで紳士的に、静かに答える。

「なぜ?」

間髪入れずに聞いた。
ブランシェの瞳は強かった。

「知りたい?」

誘惑するような表情。
軽く顔を傾け、作られたような甘い声。
それに軽く辟易する。
顔を背け、ため息をつきそうになる前に言われた。

「特別に教えてあげるよ。
マルチーノブランシェ」

椅子をギイと雑に引っ張り、目の前に来られる。
なぜか言い方に、フィーピーから苛つきを感じた。
背もたれに肘をつき、笑っているリチャードフィーピー。

ストレスだ。

心の中でつぶやいた。

「探してる人がいるんだ。
きみは、その探してる人の重要な手掛かりだと僕は読んでる」
「大魔女の、でしょ?たぶん近くにいたからたまたま実験台にされただけよ。
ずっと溶けてないのは、その大魔女の力が強大だから」

あなたが倒せないほどのね。

そう心の中で付け足す。

「…そんなに僕から離れたい?」

急に心臓を掴まれた感じがした。

「…ええ」

本音を言った。

「そっかあ………」

居た堪れない。
もうそろそろ時間じゃない?
そう言おうとした。

「昔…裏切った子がいるんだ。
詳しくは、裏切られたと思っている子。
その誤解を解きたい」

私は、テーブルの端を見つめる。
これも嘘だろうなぁと、ぼっ~と聞いていた。

「僕は逆賊じゃない」
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