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27 本性
空気を読んで、ぞろぞろいなくなる青年たち。
王子を見て、不思議そうな表情をしている使用人たち。
わたしは内心、怒られるんじゃないかと戦々恐々だった。
わたしが、呼んだんじゃないのに。
「また今度って言ってる人もいるけど。どういうこと?」
甘い声だった。
顔の前に落ちていた髪の毛を、耳にかけられる。
とてつもなく端正な顔立ちに冷たく見つめられ、心臓がバクバクする。
わたしは自分を落ち着かせるために、一拍置いた。
よくないことなのに、頭の中でさっきの青年たちと目の前の王子を比べてしまう。
この男を見てしまうと、さっきの青年たちは、メッキの上品さを持った凡顔ばかりに思えてしまう…
「…少し、誘惑されただけ。
わたしがカモに見えてるんでしょ」
王女は、そっぽを見、居心地が悪そうに腕をさする。
ぼくは納得しなかった。
「へぇ、きみなら知らない人間がベッドに来ただけでヒステリーを起こしそうだ」
ニコッと笑う。
凍りつく第二王女。
し、な、い、わよね…?
自信がなくなってくる。
そもそもなぜわたしは,この男がベッドの上に来ることを許しているのか。
「そういう風になるのは……お姉さまを殺すかもって聞いたから………」
顔も見ず,モゴモゴと言う。
なんとか矛先を変えられないか…と頭を回した。
「そんなことより……お姉さまの件,どうなったの?」
プレゼントからわたしを見た瞳に、攻撃性を感じ怯えるも、気にしてない風を装って話した。
「聞いたよね?どっちがいいか」
静かに答えながら、王子はベッドに置かれた貢物を床に落としていく。
ゴトッ…ガトッ…ゴトッ…
静かな空間に響き、わたしはいたたまれなくなる。
「きみが死ぬか,第一王女が死ぬか」
話を、気にせず続ける王子。
わたしは胃が痛くなった。
「他の選択肢はないの…?」
「他の選択肢……」
ないことにはないが、言いたくなかった。
とくにこんなことがあったあとには。
「きみがずっとここに閉じ込められぼくに守られているか、それとも姉に無惨に殺されるか」
王子の表情に、わたしは息が止まりそうになった。
そう言い、ニッコリ笑った王子は、酷く魅力的に見えたからだ。
わたしは、怒った表情を崩さず言う。
「身分を隠して生きていくって方法もあるわ。
財産はたくさんある」
余裕そうに笑う第二王女。
王子を見て、不思議そうな表情をしている使用人たち。
わたしは内心、怒られるんじゃないかと戦々恐々だった。
わたしが、呼んだんじゃないのに。
「また今度って言ってる人もいるけど。どういうこと?」
甘い声だった。
顔の前に落ちていた髪の毛を、耳にかけられる。
とてつもなく端正な顔立ちに冷たく見つめられ、心臓がバクバクする。
わたしは自分を落ち着かせるために、一拍置いた。
よくないことなのに、頭の中でさっきの青年たちと目の前の王子を比べてしまう。
この男を見てしまうと、さっきの青年たちは、メッキの上品さを持った凡顔ばかりに思えてしまう…
「…少し、誘惑されただけ。
わたしがカモに見えてるんでしょ」
王女は、そっぽを見、居心地が悪そうに腕をさする。
ぼくは納得しなかった。
「へぇ、きみなら知らない人間がベッドに来ただけでヒステリーを起こしそうだ」
ニコッと笑う。
凍りつく第二王女。
し、な、い、わよね…?
自信がなくなってくる。
そもそもなぜわたしは,この男がベッドの上に来ることを許しているのか。
「そういう風になるのは……お姉さまを殺すかもって聞いたから………」
顔も見ず,モゴモゴと言う。
なんとか矛先を変えられないか…と頭を回した。
「そんなことより……お姉さまの件,どうなったの?」
プレゼントからわたしを見た瞳に、攻撃性を感じ怯えるも、気にしてない風を装って話した。
「聞いたよね?どっちがいいか」
静かに答えながら、王子はベッドに置かれた貢物を床に落としていく。
ゴトッ…ガトッ…ゴトッ…
静かな空間に響き、わたしはいたたまれなくなる。
「きみが死ぬか,第一王女が死ぬか」
話を、気にせず続ける王子。
わたしは胃が痛くなった。
「他の選択肢はないの…?」
「他の選択肢……」
ないことにはないが、言いたくなかった。
とくにこんなことがあったあとには。
「きみがずっとここに閉じ込められぼくに守られているか、それとも姉に無惨に殺されるか」
王子の表情に、わたしは息が止まりそうになった。
そう言い、ニッコリ笑った王子は、酷く魅力的に見えたからだ。
わたしは、怒った表情を崩さず言う。
「身分を隠して生きていくって方法もあるわ。
財産はたくさんある」
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