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第14話 村の発展
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あれから2週間が経った頃。未開拓地から村レベルの発展を遂げた。エルフ達の加入により、技術の向上がより一層進み、火起こしの技術も火の魔石に直接魔力を流していたが今ではコンロのようなものが完成されていた。
衣類に関してもキャタピーの糸により華やかさや安全性が向上した。2週間の経過でキャタピー自身の能力も上がったため一度に出す糸の量や間隔が多くなり生産量が増えてきた。服作りに関しても、スーちゃんがたくさん服を作り出し、エルフやハッピー達に可愛い服を提供している。
「すごいねー。たった3週間ぐらいでこんなに発展するなんて。」
この文明的発展はエルの目からも驚きを隠せないほどだった。
ポヨンポヨン、
「ん?どうしたスーちゃん。キャタピーの小屋に新しい卵!?しかも孵ったの?今から行くよー。」
スーちゃん情報を聞きつけエルはキャタピーの小屋にまっしぐらに走った。
「本当だ!キャタピーが3匹に増えてる。これからもよろしくね。」
新しく増えたキャタピーに挨拶を始めるエル。新規のキャタピーは初めてエルにあったため飛びつくようにエルの纏う魔力に反応した。
「おっと、みんな最初こんな反応するなー。なんでだろう。」
流石に鈍感なエルにも、今までのモンスターの反応に少しばかり違和感を感じてきている。しかし、自分の魔力が原因とは気づかない。
「まあ、いいや。それじゃあ引き続き頑張ってね。」
~~~~~~~~
畑の改築も以前よりも強化されている。前は1つしかなかった畑が今は3つ設置されている。そのために管理人スーちゃんも何匹も生み出された。
そこにはエルフの何人かも来ており、畑の収穫を楽しんでいる。
「こうやって平和に暮らせるようになって良かったですよね。」
「本当ね。エルさんに感謝しきれないね。」
エルフ達は常に移動しながら進んでいたため安息の地というものをほとんど持たなかった。しかし、今はしっかりとした家があり、警備に関してもエルの知らぬ間にミニスーちゃん達で夜も行われていた。
「だけどこんなに平和になると腕が鈍りそうな気がするわ。」
「リーダー、だったらスーちゃんさんの元に行ってみてはいかがですか?」
「どうして?」
「なんでも以前スーちゃんさんが狩りに出かけたのを他のエルフ達がみて、手合わせを願ったらボコボコにされたそうです。」
「……あー、1週間ぐらい前のことね。なんで服が溶けてるように破れていたのか不思議に思ってたわ。」
「はい、スーちゃさんの溶解液でしょう。本人に聞いたところ『一撃も入らなかった。』だそうです。」
「え?私たち進化したわよね?」
「はい、ただスーちゃんさんはそれ以上の存在、いやもう比べ物にならないかもしれませんね。」
エンシェントエルフはエルフの中でも一番高位の存在。だがマスタースライム、さらにはエルによって常に能力アップしているスーちゃんには足元にも及ばなかった。
「しばらくはここの発展に勤しみましょう。」
「それがいいですね。」
~~~~~~~~
地下室はラーちゃんの元管理されている。以前よりもかなり発展されている。
「すごいねラーちゃん。前の倍ぐらい広くなってない?でも肉はどこにあるの?別の部屋があるの?」
エルは地下室が気になり降りてきたところ作業していたラーちゃんを見かけていろいろと尋ねていた。肉のありかを聞いたところ、触手を伸ばしてエルを肉の置いてある部屋に案内し始めた。
「うおわ、寒!へ、ヘックしゅ!」
肉の倉庫は冷凍室として進化しさらに保存能力が上がり、大量の肉がそこには置かれていた。しかし、そのことを知らなかったエルはその寒さに体が震えてくしゃみをしてしまった。
「うん?コートがあるの?エルフさんもここに来ることがあるの?」
ラーちゃんが急いで持ってきた人用のコートをエルに着させる。キャタピーの糸をふんだんに使ったコートで保温性が高いコートだった。
「ふー、あったかくなった。でもラーちゃんやここのコーちゃん達は大丈夫なの?」
手をこすり、体を温めながらエルは肉の倉庫にいるスライム達に色々と聞く。スライムは環境適応能力が高く、さらに氷魔法を得意とするコーちゃんは他よりも寒さに強く、極寒の倉庫でも平気でいた。
ラーちゃんもまたマスタースライムの分裂体ということで平気だった。ちなみに分裂しているが能力の差はほとんどない。
「ここからご飯に使われているお肉が出されているのか。色々な種類の肉があるね。鶏肉!?もしかしてコカトリスのお肉!?え?違うの?森で見つかった魔物を狩ってるの?あーよかった。」
倉庫にはもともとあったオークやイノシシ、さらには新種の鶏肉なども置いてあった。
「それじゃあ地下室の管理を頼むよ。ラーちゃん、また発展したら教えてね。その時はすぐにみに行きたいからね。」
エルがバイバイと手を振るとその様子を触手を揺らして見送ったラーちゃん他地下室にいたミニスーちゃんは再び作業に入った。ラーちゃんはこの時さらなる飛躍を目指し新たにミニラーちゃんを生み出していた。
衣類に関してもキャタピーの糸により華やかさや安全性が向上した。2週間の経過でキャタピー自身の能力も上がったため一度に出す糸の量や間隔が多くなり生産量が増えてきた。服作りに関しても、スーちゃんがたくさん服を作り出し、エルフやハッピー達に可愛い服を提供している。
「すごいねー。たった3週間ぐらいでこんなに発展するなんて。」
この文明的発展はエルの目からも驚きを隠せないほどだった。
ポヨンポヨン、
「ん?どうしたスーちゃん。キャタピーの小屋に新しい卵!?しかも孵ったの?今から行くよー。」
スーちゃん情報を聞きつけエルはキャタピーの小屋にまっしぐらに走った。
「本当だ!キャタピーが3匹に増えてる。これからもよろしくね。」
新しく増えたキャタピーに挨拶を始めるエル。新規のキャタピーは初めてエルにあったため飛びつくようにエルの纏う魔力に反応した。
「おっと、みんな最初こんな反応するなー。なんでだろう。」
流石に鈍感なエルにも、今までのモンスターの反応に少しばかり違和感を感じてきている。しかし、自分の魔力が原因とは気づかない。
「まあ、いいや。それじゃあ引き続き頑張ってね。」
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畑の改築も以前よりも強化されている。前は1つしかなかった畑が今は3つ設置されている。そのために管理人スーちゃんも何匹も生み出された。
そこにはエルフの何人かも来ており、畑の収穫を楽しんでいる。
「こうやって平和に暮らせるようになって良かったですよね。」
「本当ね。エルさんに感謝しきれないね。」
エルフ達は常に移動しながら進んでいたため安息の地というものをほとんど持たなかった。しかし、今はしっかりとした家があり、警備に関してもエルの知らぬ間にミニスーちゃん達で夜も行われていた。
「だけどこんなに平和になると腕が鈍りそうな気がするわ。」
「リーダー、だったらスーちゃんさんの元に行ってみてはいかがですか?」
「どうして?」
「なんでも以前スーちゃんさんが狩りに出かけたのを他のエルフ達がみて、手合わせを願ったらボコボコにされたそうです。」
「……あー、1週間ぐらい前のことね。なんで服が溶けてるように破れていたのか不思議に思ってたわ。」
「はい、スーちゃさんの溶解液でしょう。本人に聞いたところ『一撃も入らなかった。』だそうです。」
「え?私たち進化したわよね?」
「はい、ただスーちゃんさんはそれ以上の存在、いやもう比べ物にならないかもしれませんね。」
エンシェントエルフはエルフの中でも一番高位の存在。だがマスタースライム、さらにはエルによって常に能力アップしているスーちゃんには足元にも及ばなかった。
「しばらくはここの発展に勤しみましょう。」
「それがいいですね。」
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地下室はラーちゃんの元管理されている。以前よりもかなり発展されている。
「すごいねラーちゃん。前の倍ぐらい広くなってない?でも肉はどこにあるの?別の部屋があるの?」
エルは地下室が気になり降りてきたところ作業していたラーちゃんを見かけていろいろと尋ねていた。肉のありかを聞いたところ、触手を伸ばしてエルを肉の置いてある部屋に案内し始めた。
「うおわ、寒!へ、ヘックしゅ!」
肉の倉庫は冷凍室として進化しさらに保存能力が上がり、大量の肉がそこには置かれていた。しかし、そのことを知らなかったエルはその寒さに体が震えてくしゃみをしてしまった。
「うん?コートがあるの?エルフさんもここに来ることがあるの?」
ラーちゃんが急いで持ってきた人用のコートをエルに着させる。キャタピーの糸をふんだんに使ったコートで保温性が高いコートだった。
「ふー、あったかくなった。でもラーちゃんやここのコーちゃん達は大丈夫なの?」
手をこすり、体を温めながらエルは肉の倉庫にいるスライム達に色々と聞く。スライムは環境適応能力が高く、さらに氷魔法を得意とするコーちゃんは他よりも寒さに強く、極寒の倉庫でも平気でいた。
ラーちゃんもまたマスタースライムの分裂体ということで平気だった。ちなみに分裂しているが能力の差はほとんどない。
「ここからご飯に使われているお肉が出されているのか。色々な種類の肉があるね。鶏肉!?もしかしてコカトリスのお肉!?え?違うの?森で見つかった魔物を狩ってるの?あーよかった。」
倉庫にはもともとあったオークやイノシシ、さらには新種の鶏肉なども置いてあった。
「それじゃあ地下室の管理を頼むよ。ラーちゃん、また発展したら教えてね。その時はすぐにみに行きたいからね。」
エルがバイバイと手を振るとその様子を触手を揺らして見送ったラーちゃん他地下室にいたミニスーちゃんは再び作業に入った。ラーちゃんはこの時さらなる飛躍を目指し新たにミニラーちゃんを生み出していた。
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