仕方なく開拓者になったけど、膨大な魔力のおかげで最高の村ができそう

Miiya

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第17話 ドッグマンを迎い入れる

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 「さあさあ、みんな食べて食べて!まあ、だいたい作っててくれたのはミニスーちゃんとスーちゃんだけど。」

エルの拠点でドッグマン達の歓迎会として宴が始まった。まだ料理の発展は見込みがなく簡単なものしかなかった。

 「リーダー、むちゃくちゃうまいってすね!このイノシシとか脂身が最高っすよ。」

 「この肉、ブレットボウだぞ。」

 「え!?そんなうまいイノシシの肉なんすか!?この丸焼き。」

ブレットボウ、突進の際に銃弾のような姿からそう言われておりその発達した筋肉が極上と言われている。しかし、入手するには遠距離による捕獲しかできないためなかなかお目にかかれない肉だ。

 「すごいですよね。スーちゃさんの作戦であのブレットボウを簡単に捕獲できますから。」

エルフ達も驚きだった。スーちゃんが考えて作った罠はエルの拠点にいる者であれば誰でも簡単に使える。それでいて捕獲率100パーセントを誇る。

 「このジュースってどうやってできてるんですか?すごいうまいっすね。」

 「ここにあるジュースはすべて畑にある果樹園で採れたものですよ。」

 「えーー!?」

畑の改良の中で果汁園の開発も行われた。ハッピーが前に植えたリンゴの木を基軸にして作られており様々種類の果物が採れるようになってる。

 「ところで君達はなんであそこにいたの?」

 「実はあるモンスターに縄張りを占領されてしまって、食糧難に陥ってしまったんです。」

 「そっかー、ここに住んでみる?」

 「へ?」

 「ああ、まだ家は無いけどすぐにできると思うから待っててね。」

ドッグマンはこのまま別れを告げようとしていたがエルは彼らを迎えるつもりだった。

 「ラーちゃん、この人たちに新しい家を作ってくれるかな?」

エルは近くで食事を楽しんでいたラーちゃんを呼んで家づくりを頼む。触手をあげるとドックマンの方に近づき『どのような家がいいか希望があれば言ってください。』と建築の準備に取り掛かろうとしていた。

 「ええとそうですね、でしたら一階建ての家がいいです。場所はどこでもいいです。」

ラーちゃんとドッグマン達は建設予定地の方に移動し始めた。

 「うんうん、どうやら大丈夫そうだね。スーちゃんありがとうね。」

『いえいえ、当然のことをしただけです。それに今回動いてくれたのはハッピーやエレル達です。』と謙遜するように触手を動かす。

 「そうだね。ありがとうねハッピー、エレル達。」

 「ピイー♪」

 「とんでもないです。」

ハッピーは撫でられて嬉しそうに鳴くがエレル達は一歩引いた様子だ。

~~~~~~~~

その後ドッグマン達の働きはかなりいいものとなっていた。

彼らの中には警備をする者や畑の管理をする者がいる。また運搬のような力作業の際にもよく起用されるようになった。

もともと力強さが特徴である種族でこの拠点ではまだ運搬技術が進歩してなかったため彼らの存在はかなり大きいものだった。

 「ターグス、どう?この拠点の暮らしは。」

 「あ、エルさん。最高ですよ。ここの食事は美味しいですし魔物にも襲われることがありませんからね。」

彼らの家は北側に建てられ、今後彼らの一派が来た際に急いで匿うためだった。そしてラーちゃんが採掘した金属類をエルフ達が加工した武器や防具を武装して警護に当たっている。

 「それは良かった。これからもここに住む?」

 「エルさんがそれでよければ我らはエルさんに忠誠を誓うつもりです。」

 「うん、これからも頼むね。」

ドッグマンリーダーのターグスはエルの前に跪き忠誠を誓った。エルは単なる作法としか捉えてなかったがドッグマンが跪くことはよっぽどの忠誠心が無ければありえないことだ。

 「リーダー!ブレットボウが3匹獲れました!」

 「おお、ご苦労。エルさん、今夜の夕食はイノシシの丸焼きが出ますよ。」

 「わーい、やったー!丸焼き美味しいんだよね。スーちゃんに頼めば最高に仕上げてくれるよね!」

 「そうですな。スーちゃんさんの手にかかればどんな食材でも美味しくなりますな。」

 「だよねだよね!ターグス達に持ってくるの任せていいかな?」

 「かしこまりました。おい、丁重に食堂の冷凍室に持ってけよ。」

エルに頼まれたターグスは狩ってきた部下に運搬を依頼する。今では家のキッチンではなく専用の食堂ができており、そこにはたくさんの食材が置ける冷凍室ができておりそこにもコーちゃんが配置されていた。

 「それじゃあ今後やることとか方針とか決めないとね。」

エルは急いでスーちゃん、ハッピー、エレル、ターグスを招集しこれからについての会議を開催した。
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