追放された勇者、魔物の帝国を創る

Miiya

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第6話

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リムとラムは、動かなくなったイノシシたちを触手を起用に使って解体していた。どこからそんな知識を得たのだろうかと蒼真は思ってしまうが、結局考えたところでわからないままであった。ラムとリムは2匹が協力して、ラムはイノシシをある程度の大きさに切り分け、それをリムが受け取ると体内に吸収しているようだった。

「腹でも減っていたのか?果物とかそこまでバクバク食べてることは少なかったが」

蒼真は解体作業が終了した2匹のもとに近づいた。リムは不思議な震え方をすると、体内から生肉と毛皮を取り出した。ラムが切り分けていた時は血まみれの状態であったが、出てきたものは血が全くついてなかった。

「もしかして、体内にある程度ものを保存することができるうえ、綺麗にすることもできるのか?戦闘力も明らかに普通のスライムじゃなさそうだし、いったい何なんだ」

蒼真はラムとリム2匹の能力に関してさらに頭を悩ませる。もちろん、この世界のスライムすべてが強いのではなく、これも蒼真の【魔力強化】の恩恵によるもので、出会ってから大量に魔力を含んだ水だけでなく果物もかなり食べてきたためであった当初からかなり強化されていた。

そのおかげで、2匹とも体内に物体を保存することが可能になり、体内で保管されている物体の加工もできるようになったため、生肉を体内に保管しそこで血を抜いて綺麗な生肉にすることが可能になった。しかもほとんど時間がかからないうえ、質も非常に高い。

「改めて、ラムとリムが持っている能力について把握しないとな」

蒼真はスライム2匹が想像以上の能力を持っていることを改めて認識し、そして調べる必要性が相当高いことも感じた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「今日はこの辺で休もうか」

気づけばもう日が暮れて夜になってしまった。月の光はかなり強いためあたりはある程度見ることはできるが、夜行性の魔物がいる可能性を考えて蒼真はここで切り上げることにしたようだ。

蒼真は魔力を込めて、大きな洞窟を作り上げた。初めてのころとは違いかなり強固な洞窟を作ることができるようになった。それでもまだ魔力量はそこまで多くないため、作り上げると疲労感が襲ってくるようだ。

「とりあえず中に入って休もうか。果物は道中で拾ったやつを食べるか」

果物が生っている木々を見つけて、様々な種類の果物を蒼真たちは拾っておりそれはすべてリムとラムの体内保管されていた。軽く50個は拾っていたが容量の問題はなかったようだ。

拾っている最中に一部の果物はスライムによって拾うのを止められていた。蒼真には見た目で何がいけないのかわからなかったが、スライムたちにはわかるようだった。

「それじゃあ、そろそろ寝るか」

蒼真の合図でラムとリムはぴょんぴょんと蒼真のほうに跳ねて寄ると、その場で布団の形になった。2匹とも自身の姿の形や大きさを変えることができるようで、仲間になってしばらくしてからスライム布団で蒼真は夜を過ごしていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その頃、蒼真を除いた3人の勇者がいる【パイラント】。

「勇者たちの進捗具合はどうなっておる?」

パイラント国王、レイモンドは側近である宮廷魔導士、ジョズに勇者の成長具合について聞いていた。

「申し上げます、【剣聖】の能力を宿した赤井誠二が一番伸びている状況で、すでに中級兵士にも引けを取らない実力を持っています」

「なるほど、ここにきて1週間ほどそこまで成長していると、して他のものは?」

「【竜化】の能力を宿した緑堂竜彦は、本人の身体能力自体はアイシャからお墨付きをいただいていますが、現時点で【竜化】に関してはまだ成長は見られないそうです」

話によれば、身体能力という点においては3人の中では群を抜いて高く、他の上級兵士たちと比較しても何らそん色はない。しかし、王宮内での教養や特訓にまじめに取り組むことがほとんどないようである。

「最後に九重黒歌ですか、彼女に関してはジオンさんがついていますが成長などに関してはまだわからないということです」

「ん?それはどういうことだ?彼女は賢者の能力を宿したはずだ」

「わからないと言われましたが、心配することはないとのことで数日後に控えている遠征では問題なく成果が見れるそうです」

ジオン曰く、黒歌の過ごし方のほとんどは魔導書を読むことであった。魔法系の能力を手に入れたときには、何よりも魔法を覚えることが大事であるとジオンが黒歌にアドバイスをかけたことがきっかけのようだ。

成果の返答が曖昧なのも、実際に魔法を使っているところを見たことがないだけであり、ジオンは黒歌がすでに即戦力に値しているとにらんでいるようだった。

「ともかく、すぐに勇者たちには力をつけてもらわねばならぬ」

ジョズはレイモンドに跪き、一礼するとすぐに別の場所へと向かった。レイモンドは玉座に腰を深くかけ、1つ大きなため息をついた。

「さて、もうすぐだ。リチャード、アリス」

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