世界一の殺し屋が異世界に転生したら

Miiya

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第4話 出発

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朝日が差し込んでくる。ベッドの中にはプニョンとミルがまだ寝ていた。初めて会った頃から必ずミルはベッドで一緒に寝ていて、俺の胸のあたりで寝ている。

頭を撫でてやるとプルルンと震えてぴょんと布団から飛び出る。そして触手を伸ばしておはようと挨拶する。

 「ミル、おはよう。」

俺もベッドから降りる。毎回出るとミルは触手を伸ばして綺麗に布団を畳む。掃除好きであり綺麗好きでもあるからか必ずするのだ。

 「朝ごはんを食べに行こうか。ほら乗って。」

俺は手を差し出しミルを腕の中に抱き上げる。そして抱いたまま階段降りてリビングのテーブルに向かう。

 「いよいよ今日ね。寂しくなるわね。」

 「ああ、だがちゃんと学んでこいよ。」

 「うん、父さん、母さん。」

俺も少し寂しい。第二の人生とは言え7年も一緒にいた人達と離れるのは流石にキツイ。ミルもなんとなくしょんぼりとした様子でいつもなら朝ごはんに真っ先にがっつくが今日はちびちびと食べていた。

 「ルーノ、こっちに来なさい。」

 「?わかったよ父さん。ミルはここで待っててね。」

朝ごはんを食べ終わると神妙な顔をしてついてくるように言う。後ろをついていくと、普段は行かない地下室だった。冒険者だった頃の物が置いてある。

 「ルーノに渡したいのはこれだ。」

 「これは…剣?」

 「しかも魔剣だ。これはミスリルとオリハルコンの合金で鍛えた剣だ。俺の昔の相棒だった。」

 「でもこんな高いものをどうして?」

 「もう俺は引退しているし、こいつをこのまま置いておくのもなと思って。お前なら主人として認めるだろう。」

俺は魔剣を受け取り、鞘から剣を取り出す。すると俺の魔力に反応して刀身がわずかに光る。

 「どうやら問題ないようだな。」

 「うん、ありがとう父さん。」

父さんから魔剣を受け取り地下室から出て一階に戻る。すると母さんの手には一つのカバンがあった。

 「これも持って行きなさい。あれば便利でしょ?それにミルちゃんも中に入れたほうがいい時もあるでしょ?」

そうだ、たしかにミルを隠すものが必要だ。テイマーという職業がありモンスターを連れることは珍しくないがスライムとなると話は別だ。

プニプニ♪

ミルは気に入ったようでカバンの中に入ってその中でぴょんぴょんと跳ねる。そんな可愛らしい姿を見て寂しさは自然と消えていた。

 「それじゃあ馬車も来たし行くよ。」

 「ああ、行ってらっしゃい。」

 「気をつけていくのよ。」

ミルも触手を懸命に振って別れを告げる。しばらくは会えなくなる。

 「それじゃあ出発しやすよ。」

 「頼みます。」

馬車を扱うおじさんに一言声をかけると馬車は走り出した。家が見えなくなるまで手を振り見えなくなると馬車の中で座ってミルと目的地に着くまで遊んでいた。

 プニョン

 「ん?お腹が空いた?薬草食べてて。」

流石に馬車で満足に食事ができるわけもなくお腹空いたと懇願するミルに朝採った薬草を与える。嬉しそうに震えて消化するとスライムボディがツヤツヤに輝く。

 「向こうの寮でも栽培は必須だな。」

今のミルの様子を見てそう思う。ミルは割と常に薬草を食べている。最後の方は20メートルぐらいに及ぶ花壇の薬草も平気で食べてしまう。もちろん半分残す。もちろん止めればやめるがあまりストレスはかけたくない。

 「着いたら近くで薬草でも探すか。」

俺は薬草本を読んで目的地の近くに生えている薬草に目を通す。ミルはいつも通り膝の上で薬草をモシャモシャと食べている。

~~~~~~~~

 「着きましたぜ。」

 「あ、ありがとうございます。ミル起きて。」

どうやら着いたようで寝ているミルを起こす。そしてカバンの中に一旦入ってもらう。最悪カバンの中に薬草をたくさん入れてるからそれを食べて静かにしているだろう。

 「さて、と。ここが学園寮か。荷物はまた別に馬車で届けてくれるそうだし森に行くか。」

場所の確認をすると近くの森に移動して新しい薬草を探す。この時にもミルは大活躍する。一応見ても違いがわかるが同種ではより魔力含有量が多いのがどちらかはわからない。

 「ミル、どっちがいい?」

プニョン、

 「そうか、左ほうがいいのか。右のは食べていいよ。」

ミルはわーい、と言わんばかりに薬草をわっしょいと持ち上げモシャモシャ食べ始める。このように食べ分けることで同種の薬草でも区別することができる。

 「キャアーー!」

 「なんだこの悲鳴は!?ミル、カバンの中に入っててね。」

ミルも流石に空気が読めてるのか何も言わずにカバンの中にシュッと入る。そして悲鳴の聞こえた方に向かう。

 「な、レッドグリズリーか!?」

レッドグリズリー、中級クラスの魔物で知られている。赤毛と巨大な爪が特徴のモンスターだ。その向こうにいるのは2人の女の子、多分俺と変わらないぐらいだ。

 「ガアーー!」

 「きゃあ!」

シュパン!

 「へ、?」

 「大丈夫か?」

俺は魔剣に魔力を流してレッドグリズリーの首を横にちょん切った。気配も魔力も全て隠して切った。まずレットグリズリーは俺に気づくことさえできなかっただろう。

 「俺はルーノ=ノヴォス、君たちは?」

 「私はエリー=ファルハナ。」

 「あたしはスーノ=ロンバルディ。」

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