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第6話 試験結果
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「ここの宿は浴槽があるのか。」
試験が終わり、一旦泊まっている宿屋に入るとそこにはお風呂があった。火と水の魔石が備わってる魔力式のお風呂だ。石鹸も置いてあった。
「汗はかかなかったけど一応入るか。」
風呂は嫌いじゃない。前世でも長旅の後は必ず温泉に入って疲れを癒していた。慣れていても心に疲れがたまっていく。それを癒すには温泉に浸かるのが1番だ。
プニプニ?
「お、ミルはここの部屋が気になるのか?」
カバンからぴょこんと顔(?)を出して部屋を見るとぴょーんと飛び出てキョロキョロと見て回り始めた。最初実家に来た時もこんな感じだった。ぴょーんと色んなところに跳ねている間に風呂に入る準備をする。
プニョン♪♪
ミルが俺が着替えていると足の甲にすり寄ってきた。ミルはかなりお風呂が気になるようだ。家ではタオルで拭くだけしかできなかった。
「おー、」
ドアを開けて浴槽を見ると、よくあるホテルと変わらないぐらいの出来だった。ミルは初めての光景にあちこちに跳ねている。
「ミルこっちに来て。」
石鹸で洗うためにミルを呼ぶ。呼んだが洗うべきなのか?ミルは掃除が全身でできる。つまり身体についた汚れは自分で溶かして綺麗にする。
プニプニ♪♪
俺が洗っていたらミルも真似して触手を伸ばして泡泡になった触手で自身の体を洗っていた。それを見てミルを洗ってあげる。ミルは喜んでいるのか触手を揺らしている。
ザバーーー、
お湯で流すとミルはブルブルと震えて表面についたお湯を弾き飛ばす。ゼリーの体から石鹸のいい匂いが漂い、照明が反射して輝いてる。
~~~~~~~~
翌日の朝、ミルをカバンの中に入れて宿を出てリートヴィヒ学園に向かった。昨日の試験の結果を見にいくためだ。
「あ、ルーノ君。」
「エリーとスー。またあったな。」
「そうだね。3人受かってるといいね。」
ちなみにエリーはルーノ、スーは母さんと同じでルーと呼ぶ。
「あれ?エリーは小鳥を飼ってるの?」
エリーの肩の上に茶色と白色が混じった小鳥が止まっていてちゅんちゅんと鳴いている。
「ああ、この子は私の従魔で卵から育てたの。名前はルルっていうの。」
「ルルはかなり良い子で森とかに探索に行った時に色々見つけてくれるんだよ。」
「へえー、でもこの学園って魔物を連れていても良いの?」
「従魔許可書というのに記せばこの学園になら連れていても問題ないよ。」
「だから私も合格していたら記入する予定なの。」
「それじゃあ俺の仲間も出して良いかな。」
「え!?ルーノ君も従魔がいるの?」
「まあ、従魔って言うほどでもないけど。ミル、出ておいで。」
ピョコン、プニョン♪
「「え!?スライム!?」」
ミルは2人に触手を伸ばして『こんにちは』と挨拶する。しかしその2人は驚い表情。
「どうかしたのか?」
「い、いやスライムにこんなに懐かれているなんて見たことないから。」
「それに白いスライムも初めて見ました。普通は青か緑しかいないのに。」
「そうなのか?スライムに関してはあんまり知らないからな。」
ミルも首をかしげるような動きをする。スライムの文献に関してはなかなか見つからなかった。今度本屋に行こうかな。
「でもスライムでも暴れないなら大丈夫じゃないかな。」
「そうか。とりあえず試験結果見に行こうか。」
スライム騒動も一旦収まり試験結果が張り出されている広場に向かうことにした。
「んーーーー、あ!!あったよスー。」
「ほんと!?あー!本当だ!!やったー!」
2人はどうやら見つかったようで手を合わせて喜んでいる。しかし、
「うーーん、全然俺の名前が見つからない。」
そう俺の名前がないのだ。いくら探してもルーノ=ノヴォスという名前がない。
「……!?ルー君って確か下の名前ノヴォスだよね?」
「ああ、そうだが。」
「それじゃああの上に書いてるのは…」
「上?」
合格者欄の上を見てみると特待生枠というのがあった。
特待生枠:ルーノ=ノヴォス
「え!?」
「ルー君特待生!?そんなに凄かったの!?」
「でもレットグリズリーをあれだけ簡単に倒したし言われてみればそうかも。」
えーー!?特待生かー。なんか目立ちそうだな。
「でもクラスは一緒だよ。Aクラス。」
「本当!!」
「そのようだな。よろしく。」
俺たち3人はAクラスの教室に向かう。道中では受かって喜んでいる人がいれば落ちて残念そうにしている人もいた。あとミルのことを見る人が多かった。ミルはその人たちに向かって触手でバイバイ!と振っていた。
「このAクラスの担任になるターテルだ。」
教室でミルとルルが遊んでいるのを見て待っていると担任と思われる先生が入ってきた。金髪で筋肉質な先生だ。
「さて、皆も知ってることだろうがこのクラスには特待生がいる。そう、ルーノだ。」
みんなが一斉に注目してくる。目を見る限り素直に感心する人やえー、こいつがーと非難するような目をしている人もいる。
「彼は今年の座学の最終問題に唯一の満点回答を叩き出した男だ。」
「ブーーー!」
隣にいたスーが驚いたようだ。しかし、周りの生徒の反応も近いものだ。だがあの問題は別に難しくない気がするが。
「ところでどうやってあの栽培方法を思いついた?あれは野生でなければ存在しなかった栽培方法だ。」
「というか俺普通にこの薬草育てました。ええ、とほら。」
カバンからミルのご飯である薬草の中から今回出題されたエレーシア草を取り出して見せる。
「えええ!!!!!!」
教室中に驚きの声が響き渡った。
試験が終わり、一旦泊まっている宿屋に入るとそこにはお風呂があった。火と水の魔石が備わってる魔力式のお風呂だ。石鹸も置いてあった。
「汗はかかなかったけど一応入るか。」
風呂は嫌いじゃない。前世でも長旅の後は必ず温泉に入って疲れを癒していた。慣れていても心に疲れがたまっていく。それを癒すには温泉に浸かるのが1番だ。
プニプニ?
「お、ミルはここの部屋が気になるのか?」
カバンからぴょこんと顔(?)を出して部屋を見るとぴょーんと飛び出てキョロキョロと見て回り始めた。最初実家に来た時もこんな感じだった。ぴょーんと色んなところに跳ねている間に風呂に入る準備をする。
プニョン♪♪
ミルが俺が着替えていると足の甲にすり寄ってきた。ミルはかなりお風呂が気になるようだ。家ではタオルで拭くだけしかできなかった。
「おー、」
ドアを開けて浴槽を見ると、よくあるホテルと変わらないぐらいの出来だった。ミルは初めての光景にあちこちに跳ねている。
「ミルこっちに来て。」
石鹸で洗うためにミルを呼ぶ。呼んだが洗うべきなのか?ミルは掃除が全身でできる。つまり身体についた汚れは自分で溶かして綺麗にする。
プニプニ♪♪
俺が洗っていたらミルも真似して触手を伸ばして泡泡になった触手で自身の体を洗っていた。それを見てミルを洗ってあげる。ミルは喜んでいるのか触手を揺らしている。
ザバーーー、
お湯で流すとミルはブルブルと震えて表面についたお湯を弾き飛ばす。ゼリーの体から石鹸のいい匂いが漂い、照明が反射して輝いてる。
~~~~~~~~
翌日の朝、ミルをカバンの中に入れて宿を出てリートヴィヒ学園に向かった。昨日の試験の結果を見にいくためだ。
「あ、ルーノ君。」
「エリーとスー。またあったな。」
「そうだね。3人受かってるといいね。」
ちなみにエリーはルーノ、スーは母さんと同じでルーと呼ぶ。
「あれ?エリーは小鳥を飼ってるの?」
エリーの肩の上に茶色と白色が混じった小鳥が止まっていてちゅんちゅんと鳴いている。
「ああ、この子は私の従魔で卵から育てたの。名前はルルっていうの。」
「ルルはかなり良い子で森とかに探索に行った時に色々見つけてくれるんだよ。」
「へえー、でもこの学園って魔物を連れていても良いの?」
「従魔許可書というのに記せばこの学園になら連れていても問題ないよ。」
「だから私も合格していたら記入する予定なの。」
「それじゃあ俺の仲間も出して良いかな。」
「え!?ルーノ君も従魔がいるの?」
「まあ、従魔って言うほどでもないけど。ミル、出ておいで。」
ピョコン、プニョン♪
「「え!?スライム!?」」
ミルは2人に触手を伸ばして『こんにちは』と挨拶する。しかしその2人は驚い表情。
「どうかしたのか?」
「い、いやスライムにこんなに懐かれているなんて見たことないから。」
「それに白いスライムも初めて見ました。普通は青か緑しかいないのに。」
「そうなのか?スライムに関してはあんまり知らないからな。」
ミルも首をかしげるような動きをする。スライムの文献に関してはなかなか見つからなかった。今度本屋に行こうかな。
「でもスライムでも暴れないなら大丈夫じゃないかな。」
「そうか。とりあえず試験結果見に行こうか。」
スライム騒動も一旦収まり試験結果が張り出されている広場に向かうことにした。
「んーーーー、あ!!あったよスー。」
「ほんと!?あー!本当だ!!やったー!」
2人はどうやら見つかったようで手を合わせて喜んでいる。しかし、
「うーーん、全然俺の名前が見つからない。」
そう俺の名前がないのだ。いくら探してもルーノ=ノヴォスという名前がない。
「……!?ルー君って確か下の名前ノヴォスだよね?」
「ああ、そうだが。」
「それじゃああの上に書いてるのは…」
「上?」
合格者欄の上を見てみると特待生枠というのがあった。
特待生枠:ルーノ=ノヴォス
「え!?」
「ルー君特待生!?そんなに凄かったの!?」
「でもレットグリズリーをあれだけ簡単に倒したし言われてみればそうかも。」
えーー!?特待生かー。なんか目立ちそうだな。
「でもクラスは一緒だよ。Aクラス。」
「本当!!」
「そのようだな。よろしく。」
俺たち3人はAクラスの教室に向かう。道中では受かって喜んでいる人がいれば落ちて残念そうにしている人もいた。あとミルのことを見る人が多かった。ミルはその人たちに向かって触手でバイバイ!と振っていた。
「このAクラスの担任になるターテルだ。」
教室でミルとルルが遊んでいるのを見て待っていると担任と思われる先生が入ってきた。金髪で筋肉質な先生だ。
「さて、皆も知ってることだろうがこのクラスには特待生がいる。そう、ルーノだ。」
みんなが一斉に注目してくる。目を見る限り素直に感心する人やえー、こいつがーと非難するような目をしている人もいる。
「彼は今年の座学の最終問題に唯一の満点回答を叩き出した男だ。」
「ブーーー!」
隣にいたスーが驚いたようだ。しかし、周りの生徒の反応も近いものだ。だがあの問題は別に難しくない気がするが。
「ところでどうやってあの栽培方法を思いついた?あれは野生でなければ存在しなかった栽培方法だ。」
「というか俺普通にこの薬草育てました。ええ、とほら。」
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教室中に驚きの声が響き渡った。
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