7 / 13
第7話 喧嘩を売られた
しおりを挟む
その後、この学園の説明や時間割などの話がされた。日本の学校とほぼ変わらない。ただ魔法学園であるからか移動教室が多い。
それと入寮希望についてのプリントを配られ当然俺は記入して提出した。全寮制ではないようなので一部の人はプリントをもらってもすぐにしまった。
学園の場所に関しては授業等で移動した際にまた説明することになり、一旦休憩に入った。
「ルー君すごいね!!」
「そうか?別に難しくないと思ったけど。」
「いやいや、あたしなんてまず名前すらわからなかったよ。エリーが名前を知っていたのでさえ驚いたのに。」
休憩に入るやいなや隣にいたスーとエリーからさっきの最終問題に関して質問が飛び交ってきた。でも本当に難しくないと思った。」
「ちょっといいかしら?」
「ん?だれだおまえ?」
「おい!このサーレ様に向かってなんだその口の利き方は!!」
「落ち着きなさい。名乗らずいきなり声をかけた私も悪いわ。私はサーレ=ナーヴス、今年の入学試験第二席よ。」
「そうか、俺はルーノ=ノヴォスだ。」
「それで君はどうして主席になれたのかしら?」
「ん?どういうことだ。」
「私は一応座学では最終問題以外は満点の自信があります。それに他の試験でも満点に近い成績を収めました。」
なんとなく言いたいことはわかってきた。
「なぜあなたがそんな私を差し置いて首席なのかが気になるのです。」
「ふーーん、で?」
「で?とは?」
「気になるのね、それを知ってお前はどうなるんだ?」
「え、、それは。」
「おおかた俺に主席を取られて悔しいんだろう?それで憂さ晴らしをしたいんだろ。」
「お前それ以上サーレ様にそのような汚い言葉をかけたら容赦しないぞ!」
「お黙りなさい。あなたは私よりも強い自信があるということですね。」
「自信というか現にお前は俺より格下なんだろ?」
「くっ、」
「まあいいぜ。何やるかは知らないがちゃんとお前を叩き潰せば他の奴らが来ることもないしな。」
「ふっ、いいですわ。それじゃあ剣術試験の証明をしてもらいましょう。私と一対一ではどうでしょうか?」
「いや、俺は女をいたぶる趣味は無い。」
まあ、いざとなれば心を鬼にして殺すことぐらいわけないが。
「お前が俺に一回でも剣を当てることができたら俺はお前に土下座でもなんでもする。」
「「な!?」」
サーレと言った女性とその取り巻きが鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
「いやいやルー君それはちょっとまずいよ。」
「そうですよ、サーレさんと言えばあの剣の名門ナーヴス家の中でもかなり強いと聞きますよ。」
「相当自信があるようですね。いいですわ、ではあなたが勝った場合はどうするんですか?」
「んーー、何もいらない。」
「?」
「だから何もいらない。別に俺はもともとやらなくてもいいことだし。」
「そう、わかりました。では後ろでやりましょう。一瞬で終わります。」
サーレはそう言って、取り巻きが持ってきた彼女の剣と思しきものを手に取り感触を確かめる。
「ちょちょ何もいらないって本当に!?」
「ああ、興味ないし。あ、ミルを頼む。」
ミルは俺の肩からぴょーんとエリーの方に飛び乗る。
「それではやりましょうか。あなたはそんな動きにくい服装でいいのですか?」
「ん?ああ、大丈夫だ、問題ない。」
ヒュン!
サーレのレイピアの先が俺の前髪の先を少しかすめた。
「今のは見えてたの?それとも見えなかった。」
「………。」
「そう、黙るなら黙ってればいいわ。すぐに終わるだけ。」
「おお、サーレ様が本気になられたぞ。」
俺の目の前からレイピアを一旦離す。そしてもう一度構え直す。
「はっ!」
ヒュン!
「「「あ…あ…あ」」」
「で、こんなもんか?」
「避けたーー!?」
確かに速い一撃だが所詮は子供のしかも女の力。昨日の試験官の攻撃の方がまだ速かった。
「くつ、なんで、なんでですの!?」
ヒュンヒュンヒュン
サーレの無数とも言える剣の突きをすべてかわす。右に来ても左に来ても余裕で避けれる。
「エリーはあれ避けれる?」
「無理よ、避けることはおろか剣で防ぐこともできない。」
ギャラリーたちから見るととんでもないことが起こってるように見えるがルーノは汗ひとつ書くことなく避けている。彼女の剣は生徒の平均をはるかに上回る速度を誇る。ルーノと戦った試験管でさえ避けるのは厳しい。
ただ彼が圧倒的な動体視力を持っていたのだ。
「どうした?これぐらいなら試験よりも簡単だぞ。」
「くっ、後悔しなさい。私にこの剣技を使わせてしまったことを、」
「まずい、みんな早くサーレ様から離れろ。」
「え?どうさたの?」
取り巻きの急な反応にスーは思わず質問してしまう。
「あの構えをしたサーレ様から放たれる剣は周りにも斬撃波が飛ぶ可能性がある。」
「そんな技を!?ルーノ君、大丈夫かしら。」
「でもルー君のあの表情を見る限り焦ってないようね。」
「この構えを見て逃げないなんて、勇敢なのか無知なのか、」
「御託はいいからはやく打ってこいよ。」
「く、言わせておけば。喰らいなさい!光の一突き」
サーレの持つレイピアが淡く黄色と白に光り出し俺にめがけて飛んでくる。
「なかなかいい攻撃だ、」
「な、」
「だが、まだ足りない。」
俺はサーレのレイピアを持つ右手をつかんでいた。
それと入寮希望についてのプリントを配られ当然俺は記入して提出した。全寮制ではないようなので一部の人はプリントをもらってもすぐにしまった。
学園の場所に関しては授業等で移動した際にまた説明することになり、一旦休憩に入った。
「ルー君すごいね!!」
「そうか?別に難しくないと思ったけど。」
「いやいや、あたしなんてまず名前すらわからなかったよ。エリーが名前を知っていたのでさえ驚いたのに。」
休憩に入るやいなや隣にいたスーとエリーからさっきの最終問題に関して質問が飛び交ってきた。でも本当に難しくないと思った。」
「ちょっといいかしら?」
「ん?だれだおまえ?」
「おい!このサーレ様に向かってなんだその口の利き方は!!」
「落ち着きなさい。名乗らずいきなり声をかけた私も悪いわ。私はサーレ=ナーヴス、今年の入学試験第二席よ。」
「そうか、俺はルーノ=ノヴォスだ。」
「それで君はどうして主席になれたのかしら?」
「ん?どういうことだ。」
「私は一応座学では最終問題以外は満点の自信があります。それに他の試験でも満点に近い成績を収めました。」
なんとなく言いたいことはわかってきた。
「なぜあなたがそんな私を差し置いて首席なのかが気になるのです。」
「ふーーん、で?」
「で?とは?」
「気になるのね、それを知ってお前はどうなるんだ?」
「え、、それは。」
「おおかた俺に主席を取られて悔しいんだろう?それで憂さ晴らしをしたいんだろ。」
「お前それ以上サーレ様にそのような汚い言葉をかけたら容赦しないぞ!」
「お黙りなさい。あなたは私よりも強い自信があるということですね。」
「自信というか現にお前は俺より格下なんだろ?」
「くっ、」
「まあいいぜ。何やるかは知らないがちゃんとお前を叩き潰せば他の奴らが来ることもないしな。」
「ふっ、いいですわ。それじゃあ剣術試験の証明をしてもらいましょう。私と一対一ではどうでしょうか?」
「いや、俺は女をいたぶる趣味は無い。」
まあ、いざとなれば心を鬼にして殺すことぐらいわけないが。
「お前が俺に一回でも剣を当てることができたら俺はお前に土下座でもなんでもする。」
「「な!?」」
サーレと言った女性とその取り巻きが鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
「いやいやルー君それはちょっとまずいよ。」
「そうですよ、サーレさんと言えばあの剣の名門ナーヴス家の中でもかなり強いと聞きますよ。」
「相当自信があるようですね。いいですわ、ではあなたが勝った場合はどうするんですか?」
「んーー、何もいらない。」
「?」
「だから何もいらない。別に俺はもともとやらなくてもいいことだし。」
「そう、わかりました。では後ろでやりましょう。一瞬で終わります。」
サーレはそう言って、取り巻きが持ってきた彼女の剣と思しきものを手に取り感触を確かめる。
「ちょちょ何もいらないって本当に!?」
「ああ、興味ないし。あ、ミルを頼む。」
ミルは俺の肩からぴょーんとエリーの方に飛び乗る。
「それではやりましょうか。あなたはそんな動きにくい服装でいいのですか?」
「ん?ああ、大丈夫だ、問題ない。」
ヒュン!
サーレのレイピアの先が俺の前髪の先を少しかすめた。
「今のは見えてたの?それとも見えなかった。」
「………。」
「そう、黙るなら黙ってればいいわ。すぐに終わるだけ。」
「おお、サーレ様が本気になられたぞ。」
俺の目の前からレイピアを一旦離す。そしてもう一度構え直す。
「はっ!」
ヒュン!
「「「あ…あ…あ」」」
「で、こんなもんか?」
「避けたーー!?」
確かに速い一撃だが所詮は子供のしかも女の力。昨日の試験官の攻撃の方がまだ速かった。
「くつ、なんで、なんでですの!?」
ヒュンヒュンヒュン
サーレの無数とも言える剣の突きをすべてかわす。右に来ても左に来ても余裕で避けれる。
「エリーはあれ避けれる?」
「無理よ、避けることはおろか剣で防ぐこともできない。」
ギャラリーたちから見るととんでもないことが起こってるように見えるがルーノは汗ひとつ書くことなく避けている。彼女の剣は生徒の平均をはるかに上回る速度を誇る。ルーノと戦った試験管でさえ避けるのは厳しい。
ただ彼が圧倒的な動体視力を持っていたのだ。
「どうした?これぐらいなら試験よりも簡単だぞ。」
「くっ、後悔しなさい。私にこの剣技を使わせてしまったことを、」
「まずい、みんな早くサーレ様から離れろ。」
「え?どうさたの?」
取り巻きの急な反応にスーは思わず質問してしまう。
「あの構えをしたサーレ様から放たれる剣は周りにも斬撃波が飛ぶ可能性がある。」
「そんな技を!?ルーノ君、大丈夫かしら。」
「でもルー君のあの表情を見る限り焦ってないようね。」
「この構えを見て逃げないなんて、勇敢なのか無知なのか、」
「御託はいいからはやく打ってこいよ。」
「く、言わせておけば。喰らいなさい!光の一突き」
サーレの持つレイピアが淡く黄色と白に光り出し俺にめがけて飛んでくる。
「なかなかいい攻撃だ、」
「な、」
「だが、まだ足りない。」
俺はサーレのレイピアを持つ右手をつかんでいた。
0
あなたにおすすめの小説
凡夫転生〜異世界行ったらあまりにも普通すぎた件〜
小林一咲
ファンタジー
「普通がいちばん」と教え込まれてきた佐藤啓二は、日本の平均寿命である81歳で平凡な一生を終えた。
死因は癌だった。
癌による全死亡者を占める割合は24.6パーセントと第一位である。
そんな彼にも唯一「普通では無いこと」が起きた。
死後の世界へ導かれ、女神の御前にやってくると突然異世界への転生を言い渡される。
それも生前の魂、記憶や未来の可能性すらも次の世界へと引き継ぐと言うのだ。
啓二は前世でもそれなりにアニメや漫画を嗜んでいたが、こんな展開には覚えがない。
挙げ句の果てには「質問は一切受け付けない」と言われる始末で、あれよあれよという間に異世界へと転生を果たしたのだった。
インヒター王国の外、漁業が盛んな街オームで平凡な家庭に産まれ落ちた啓二は『バルト・クラスト』という新しい名を受けた。
そうして、しばらく経った頃に自身の平凡すぎるステータスとおかしなスキルがある事に気がつく――。
これはある平凡すぎる男が異世界へ転生し、その普通で非凡な力で人生を謳歌する物語である。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます
わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。
一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します!
大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる