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第8話 なんか教えることになった
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「まだ足りないな。」
最後の攻撃、正直速さだけなら止められない可能性もあった。だけど彼女の突きのパターンがかなり単純だった。彼女は構えなおした場合の突きはまず体正面に来る。
「もう少しパターンを増やせばあたってたかもな。」
野球のピッチャーの話でも、どれだけ球のスピードが速くても球種がなければ打つことはそんなに難しくはない。そこにチェンジアップで緩急をつけたりツーシームで少しずらすといったパターンが多いほどよりストレートが強くなる。
彼女も読みにくい突きのパターンを持っていればあの一撃は本当に危なかった。
「そんな、この一撃を避けられるなんて。」
「とりあえず、この空気をどうにかしないと。」
周りはかなり騒然としている。避けてるときにかなり余裕があったから聞こえてきたが、彼女のあの構えはかなり強かったようだ。それを受け止めたからか。
ガラガラガラガラーー
「授業をはじめ...ってなんだ?お前ら、初日だからって時間は守れよ。」
ナイスタイミング!先生が教室に来たおかげでこの嫌な空気がガラッと変わった。それぞれ席に戻るがエリーもスーも特に変わることは無かった。ミルも普通にカバンに戻った。
「この魔法構造の場合、何が出される?」
「はい、」
「お、サーレか。答えてみろ。」
「この場合、火属性の『火の銃弾』です。」
「正解だ、さすが名門ナーヴス家だな。」
どうやらほんとうにすごいところのお嬢様らしい。俺は別に有名になるつもりは無いけどやばいことをしてしまったかな。あれだけ精神的にぼこぼこにしてしまった。
「しかし、」
あの状況からよくまだあれだけの毅然とした態度をとれるな。あの豪胆に関しては俺も尊敬に値するな。齢10の女の子が倒れずにいるってのはなかなか無いことだ。
「さて、今日の魔法学はここまでだ。復習を忘れないように。」
授業が終わると先生はさっさと荷物をしまいすたすたと教室を出て行った。
「ルーノ君!魔法を教えてくれませんか?」「ルー君、剣術教えてくれない?」
「ん?」
突然だった、授業の片付けをしていたら急に右と左からそんな言葉が聞こえてきた。
「ええ、とまずは魔法を教えて欲しいって言ったエリーはどうして?」
「ルーノ君、さっきの授業のないよう全部最初からわかってましたよね?サーレさんが答えたあの問題もわかってましたよね?」
「んーまあ一応な。」
「私、水魔法をもっとつかいこなしたいんです。頼めますか?」
「魔法に関してはすぐには出来ないかもしれないな。後で一度見せてくれないかな。」
「わかりました。」
「それで剣術を教えて欲しいって言ってたスーは?」
「あたしの家、剣で有名な一家なんだけどパワーが主軸の家であたしの剣に合わなくて。それでさっきの回避とか教えて欲しいんだ。」
「なるほど、わかった。それじゃあミル、出ておいで。」
プニョン♪
「まずはミルを捕まえてからだな。」
「え、?そんなことでいいの。」
「まずはミルを捕まえてからだな。自信があるならさっそく捕まえてみろ。」
「わかった。よいしょ、ええ!?」
プニプニ♪
スーが油断しながら手を素早く伸ばしたがミルはぴょんと上に跳んで避けた。
「すごい速い。スライムってこんなに速いの?」
「いや、スライムでもこんなに速くは動けないはず。どうして」
「ちなみにミルはまだ倍は速く動けるぞ。」
「「ええ!?」」
二人は驚き口を大きく開けた。避けたミルは遊んでもらって嬉しいのかその場でぴょんぴょんと跳ねる。
「むー、絶対捕まえてみせる。」
「あ、後一日一回で制限時間は10分だけだ。」
「ええーーーーなんでそんなに短いの!?」
この練習で長くやってもあまり意味が無い。いかに短い時間の中で高い集中力でとりくむことが出来るか、それが一番大事だ。
「油断していると一生捕まえられないぞ。」
ミルもかかってこいよと言いたげにぴょーんぴょーんと左右に跳ねてスーのことをあおってみせる。
「いくぞーミル!!」
スーは気合をいれてミルを捕まえに行くもミルは華麗に避けていく。
「ルーノ君、なんで短いの?」
スーがミルと格闘している様子を見ながらエリーは小声でそんなことを聞いてきた。
「いくつか理由はあるんだけどな。まずは油断だな。スライムだと侮ってた結果がこれだ。さっきのサーレのときもあいつは負けるわけがないと油断していた。
「!なるほど。」
エリーは疑うことなく納得する。余裕と油断は似ているようでまったく違う。俺とサーレとの違いだ。
「なにより戦闘のときになにも考えないのは3流ですらない。」
考えなしははっきり言って論外。もちろん知らない相手に何か考えろというのは簡単じゃないが、それでも意外な動きに驚いているようではそいつは弱者だ。
「うーー、待てー!!」
プニョンプニョン♪
「これすぐに捕まえれますかね?」
「ああ、ちょっと心配だ。」
彼女の性格は少し楽観的な部分がありそうだ。まずはそこから少し改善していかないとな。
最後の攻撃、正直速さだけなら止められない可能性もあった。だけど彼女の突きのパターンがかなり単純だった。彼女は構えなおした場合の突きはまず体正面に来る。
「もう少しパターンを増やせばあたってたかもな。」
野球のピッチャーの話でも、どれだけ球のスピードが速くても球種がなければ打つことはそんなに難しくはない。そこにチェンジアップで緩急をつけたりツーシームで少しずらすといったパターンが多いほどよりストレートが強くなる。
彼女も読みにくい突きのパターンを持っていればあの一撃は本当に危なかった。
「そんな、この一撃を避けられるなんて。」
「とりあえず、この空気をどうにかしないと。」
周りはかなり騒然としている。避けてるときにかなり余裕があったから聞こえてきたが、彼女のあの構えはかなり強かったようだ。それを受け止めたからか。
ガラガラガラガラーー
「授業をはじめ...ってなんだ?お前ら、初日だからって時間は守れよ。」
ナイスタイミング!先生が教室に来たおかげでこの嫌な空気がガラッと変わった。それぞれ席に戻るがエリーもスーも特に変わることは無かった。ミルも普通にカバンに戻った。
「この魔法構造の場合、何が出される?」
「はい、」
「お、サーレか。答えてみろ。」
「この場合、火属性の『火の銃弾』です。」
「正解だ、さすが名門ナーヴス家だな。」
どうやらほんとうにすごいところのお嬢様らしい。俺は別に有名になるつもりは無いけどやばいことをしてしまったかな。あれだけ精神的にぼこぼこにしてしまった。
「しかし、」
あの状況からよくまだあれだけの毅然とした態度をとれるな。あの豪胆に関しては俺も尊敬に値するな。齢10の女の子が倒れずにいるってのはなかなか無いことだ。
「さて、今日の魔法学はここまでだ。復習を忘れないように。」
授業が終わると先生はさっさと荷物をしまいすたすたと教室を出て行った。
「ルーノ君!魔法を教えてくれませんか?」「ルー君、剣術教えてくれない?」
「ん?」
突然だった、授業の片付けをしていたら急に右と左からそんな言葉が聞こえてきた。
「ええ、とまずは魔法を教えて欲しいって言ったエリーはどうして?」
「ルーノ君、さっきの授業のないよう全部最初からわかってましたよね?サーレさんが答えたあの問題もわかってましたよね?」
「んーまあ一応な。」
「私、水魔法をもっとつかいこなしたいんです。頼めますか?」
「魔法に関してはすぐには出来ないかもしれないな。後で一度見せてくれないかな。」
「わかりました。」
「それで剣術を教えて欲しいって言ってたスーは?」
「あたしの家、剣で有名な一家なんだけどパワーが主軸の家であたしの剣に合わなくて。それでさっきの回避とか教えて欲しいんだ。」
「なるほど、わかった。それじゃあミル、出ておいで。」
プニョン♪
「まずはミルを捕まえてからだな。」
「え、?そんなことでいいの。」
「まずはミルを捕まえてからだな。自信があるならさっそく捕まえてみろ。」
「わかった。よいしょ、ええ!?」
プニプニ♪
スーが油断しながら手を素早く伸ばしたがミルはぴょんと上に跳んで避けた。
「すごい速い。スライムってこんなに速いの?」
「いや、スライムでもこんなに速くは動けないはず。どうして」
「ちなみにミルはまだ倍は速く動けるぞ。」
「「ええ!?」」
二人は驚き口を大きく開けた。避けたミルは遊んでもらって嬉しいのかその場でぴょんぴょんと跳ねる。
「むー、絶対捕まえてみせる。」
「あ、後一日一回で制限時間は10分だけだ。」
「ええーーーーなんでそんなに短いの!?」
この練習で長くやってもあまり意味が無い。いかに短い時間の中で高い集中力でとりくむことが出来るか、それが一番大事だ。
「油断していると一生捕まえられないぞ。」
ミルもかかってこいよと言いたげにぴょーんぴょーんと左右に跳ねてスーのことをあおってみせる。
「いくぞーミル!!」
スーは気合をいれてミルを捕まえに行くもミルは華麗に避けていく。
「ルーノ君、なんで短いの?」
スーがミルと格闘している様子を見ながらエリーは小声でそんなことを聞いてきた。
「いくつか理由はあるんだけどな。まずは油断だな。スライムだと侮ってた結果がこれだ。さっきのサーレのときもあいつは負けるわけがないと油断していた。
「!なるほど。」
エリーは疑うことなく納得する。余裕と油断は似ているようでまったく違う。俺とサーレとの違いだ。
「なにより戦闘のときになにも考えないのは3流ですらない。」
考えなしははっきり言って論外。もちろん知らない相手に何か考えろというのは簡単じゃないが、それでも意外な動きに驚いているようではそいつは弱者だ。
「うーー、待てー!!」
プニョンプニョン♪
「これすぐに捕まえれますかね?」
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