召還社畜と魔法の豪邸

紫 十的

文字の大きさ
36 / 830
第三章 魔法仕掛けの豪邸と、その住人

のみかい

しおりを挟む
気がつけば投稿初めて一ヶ月経過していました。
自分の書く文章は、読みやすく、わかりやすいかどうかを、推敲しながら投稿する日々です。
今後ともよろしくお願いします。

【本文】
 案内された酒場はカウンターに2つテーブルのある店だった。
 天井が高く、内装も絵が掛けてあり結構凝った店だ。
 天井から吊された大きなランプがユラユラとゆれている。テーブルは宿屋の一階に比べれば小さい。
 すでにいるお客の身なりもそれなりにいい。カウンターには吟遊詩人が、小さいギターのような楽器を弾きながら何かを歌っている。

「なかなかいい雰囲気っスね」
「そうだろ、ここは奴隷階級だけで来ることができる一番いい店なんだぜ」

 バルカンはテーブルを指さした。座れってことなのだろう。
 彼はというと、そのままカウンターへと向かった、見る限り料理を注文しているようだ。
 それにしても、やっぱり高い店じゃないか。
 まぁいいけど。

「そーいえばさ、オランド蟹屋って何?」

 バルカンが戻ってくるなり、ミズキが質問する。
 彼の手には、人数分のジョッキが握られている、片手で3つずつ、器用なものだ。
 ニヤリとわらって返答する。

「あー、あれか、オランドの蟹鍋だ。この町で一番の高級レストランでオランド亭ってのがあるんだが、そこの料理だ。もちろん俺達のような奴隷階級がいくのは、ご主人様の付き添いくらいしかチャンスねえけどな」
「バルカン氏は、食べたことがあるん?」
「少しだけな。大きい蟹の甲羅をそのまま鍋にしてるんだ。蟹の身や野菜を煮込んでスープにして食べるんだが、この料理を目当てに他所の貴族もわざわざ食べに来るくらいなんだぜ」

 蟹鍋か……鍋料理いいものだ。
 これから寒くなるらしいし、寒いときには鍋に限る。
 うん。いつか行こう。

「おまちどお。……なんだい、バルカン、景気いいじゃないか」
「いやいや、こちらの兄さん達のおごりだ、ん? コレは頼んじゃねーぜ」
「あっはは、あたしのおごりさ、前祝いってヤツさ」
 
 ふくよかなお姉さんが、料理を運んできた。
 テーブルの上に、料理をのせながらバルカンと親し気に話をしている。どうやら知り合いのようだ。本当に顔が広い奴だと思う。
 所せましと並べられた料理は、魚料理が目立つ。魚の煮物、焼き魚、野菜炒めもある。おいしそうないい匂いだ。
 料理と一緒に食器も配られた。幅広で二股のフォークのような道具だ。一人2つずつ。これで食べろってことなんだろう。世界が変われば食器も違うのか。
 まずは、それぞれ一口ずつ食べてみる。魚の煮物には、甘辛いタレでの味付けが油っぽい魚に合っている。果物をベースにしたソースで、このあたりの一般的な調味料だそうだ。
 焼き魚は普通の塩焼きに見えたが、塩と香草で味をつけているようだ。香ばしい香りが白身魚の味を引き立てていて美味しい。
 どちらも骨がないので驚いた。骨の無い魚なのかと思ったが、調理魔法で骨を砕いてから調理したらしい。そんな便利魔法もあるのかと感心する。
 お酒の方は、味の薄いビールだ。アルコール分が少ないようで飲みやすい。

「んで、奴隷についてだっけ? 変なこと聞くよな、リーダ達も奴隷階級だろ?」
「国が違うと奴隷もだいぶ違うみたいなんでね」

 言われて気が付いた。オレたち自身が奴隷階級なので、いまさら何を言っているのだというリアクションも納得だ。異世界から来ましたなんて言うわけにいかないので、適当にごまかす。

「借金が返せなかったり、犯罪者、戦争で捕虜になった後身の代金が払えない者、両親が奴隷の者が奴隷だ。借金のカタに子供を売ることや、安全を求めて自ら奴隷になる者もいる」
「そうらしいね。意外と奴隷の数が多いし、待遇もいいんで驚いたよ」

 ロンロが言っていたのと同じ話だ。しかし、奴隷という言葉の響きと違って、いわゆる人権が守られているのところに、驚きと違和感を抱く。

「自由に婚姻が出来ない。自分の考えで商売や仕事ができない。入れない場所もある。できないことだらけだ。ついでにご主人様には逆らえない。神が定めた法と魔法によって奴隷の主人は罰を与えることができるからな」
「思い付きで罰を与えられたらと思うと……怖いっスね」
「思い付きじゃないみたいだぜ。条件があると聞いたことがある。そういや、前の領主が条件を変えたおかげで罰が与えられなくなって、奴隷への暴力事件が増えてるな。詳しい事は……奴隷の主人になったことないから、わからん」

 ロンロからも聞いたが、罰を与えるというのは少し怖い話だ。オレたちも一応奴隷の立場だ。ノアがそんなことはしないだろうが、条件くらいは知っておきたいものだ。
 とはいいものの、バルカンの回答ももっともな話だ。別のルートで調べるしかないか。

「あー、それに奴隷はご主人様次第で他人に売られる」
「そうやって売られた奴隷のうち、技術を買えというのがさっきの話?」
「そういうことだ。どう見ても、リーダ達は、家の修繕なんかをするように見えないからな。どこか農村出身者でも買うといいと思ったのさ」

 バルカンが言うには農村出身者なら、簡単な大工仕事くらいなら大抵はできるらしい。だから、貧しさから身売りするような若い者を買うのが手軽という考えを聞く。

「バルカン氏はどうして家の修繕を俺達でしないと思ったわけ?」
「あー。そもそもリーダが大工を探しているって話をしたろ、それに、お前らの手をみれば簡単にわかる。力仕事をしている手じゃない。商家か貴族あたりの出だろ」

 なるほど。確かにバルカンをはじめ、いままであった大抵の人は、手がゴツイ。商人ですら、結構荒れたというか外で働いている人間特有の手をしていた。それにくらべ、オレ達の手はずいぶんと綺麗だ。

「手か……よく見てるもんだ」
「伊達に商人の奴隷をしていないぜ。そんなわけだ。奴隷をもってる知人から譲ってもらうって手もあるけど、知り合いいないんだろ? 奴隷市場がそのうちあるから、その時に適当なのをお嬢様にお願いして買ってもらえ」

 自分も奴隷なのに、まるで奴隷を物のように躊躇なく言ってしまう物言いにカルチャーショックをうける。きっと彼が特別ではなく、この世界ではそれが普通の考えなのだろう。

「銀貨10枚くらいから売っているんだっけ」
「あー、そりゃ犯罪奴隷だ。さすがに銀貨30枚以上のヤツを探したほうがいいぜ」

 安物買いの銭失いという話か。人を買うという行為が自分には合わない為か、値段がイメージできない。

「バルカンってさ、奴隷の値段とかわかるんだ」
「ご主人様の付き添いがあるからな。それに有名どころの売値は奴隷共通の話題だ」

 奴隷に罰を与えるって話のときは、奴隷の主人になったことがないと言っていた。その彼が値段に関しては物知り顔なのはそんな理由があるからか……。
 続けての説明で、奴隷の履歴や、年齢、容姿や技術の有無、犯罪歴が値段を左右することがわかった。
 オレの経験から近いものをあげるとすれば、人を雇ったりするときの優先順位や給料に関する考えかと思う。

「どんな風に話題にするんスか?」
「そうだな。あー。俺は金貨80枚で買われたことがあるんだけどな。そりゃ、トーク鳥の繁殖から訓練までできるから当然なわけだが、そんな俺が他の奴隷と会うだろ?」
「うん。会ったとしよう」
「俺は金貨80枚だけど、お前は? ……え、金貨1枚? はっはっは、俺のほうが上だな。とまあ、そんな感じだ」

 売値の大小で争う感じか……戦闘力かよ。
 そういえば元の世界でも、奴隷が繋がれている鎖の素材を自慢するという話を聞いたことがあるから、どこでも似たようなものかもしれない。
 ちなみに、トーク鳥というのは、賢い鳥で、2・3言であれば言葉を覚えるし、覚えた人の場所へ飛んで行ったり、覚えた音のするところへ飛ぶことが訓練次第でできるらしい。
 遠隔地の情報伝達に使えるとか。

「じゃさ、わたしなんて幾らくらいになると思う?」
「俺は奴隷商人じゃねえって。あー。若くて美人で、魔法の達人だからな……金貨1000枚はくだらないだろ。でも、買い手殺到したらオークションになるからな、わからんぜ」

 酔いも回ってノリノリになっているミズキの冗談に、バルカンが結構考えて答えを出していた。

「聞いた、リーダ? 若くて美人だって」
「あぁ。金に困ったら金貨1000枚で売れるってすごいな」

 デコピンされた。久しぶりにデコピンされたが、意外と痛い。

「最近は、容姿のいい女性の値段が跳ね上がってるんだぜ。特に踊り子だ。俺が知ってる限り、一番高く売られた奴隷は金貨3万枚で売られた踊り子だ。今は王都の劇場を常に満杯にするような売れっ子だぜ」

 売値そのものが宣伝文句になるということか。
 あの金貨3万枚の彼女が登場とかなんとか。先ほどからお金の話題がインフレしてきて、金貨300枚で喜んでいる自分が小さく感じてきた。
 もっとも上を見たらキリがない。オレは下をみて暮らすことにしよう。

「あー。そんなに高いヤツじゃなくていいんだぜ。農村出身者だったら、自分の家を建てたり補修したりはお手の物だ。もし満足いく仕事できなくても、人柄がよければ最悪商人ギルドに大工を紹介してもらって技術を習わせればいいぜ」
「仕事を習わせるってのは、よくあることなのか?」

 新入社員に、研修で仕事を教えるって感じかな。他所の会社にお金を払ってトレーニングをお願いするようなものだな。しかし、そんな苦労する人間が沢山いるとは思えない。

「そうだな。人を育てるのが好きな物好きもいるんだぜ……と言いたいところだが、手ごろな奴隷が得られない場合や、安く買って技術を身につけさせて高く売るのが目的だな」

 なるほど、オレには人を売り買いする気はないが言いたいことはわかった。
 人の売り買いというのは性に合わないが、人を買うというより雇うと考えたほうが近いイメージのようだ。

 会話が一段落したので、飲んだり食べたりと、食事を楽しむことにした。
 話に夢中で飲み食いがおろそかになっていたのはオレだけのようだ。知らない間に、ずいぶんと料理は減っていて、お酒は追加分に取っ手付きの壺が置いてあった。
 歌が聞こえる。低めだがよく通る男の声で、カウンターに座っている吟遊詩人が歌っている。
 収穫祭の前2匹のオーガが町を襲い、一匹をゴーレムが、もう一匹を領主が倒した話のようだ。

「2匹?」
「ゴーレムが倒したのは一匹だけっスよね。灰色なんとかってヤツ。似たような話がいっぱいあるんスね」
「あー。違う違う。先日のオーガの件だぜ。もう歌にしやがったのか……。2匹いたのさ」

 オレたちの話が、あんな風にメロディ付きで語られるのか。おひねりとか上げたほうがいいのかな。
 少し盛られている感じもするが嬉しい。

「吟遊詩人って、本当の話も歌にするんだね」
「本当の話も多いぜ。俺達はほとんどが詩人の歌で外を知るってもんだ。一匹はリーダ達が献上したゴーレムが倒したんだが、もう一匹は、領主様が倒したらしいぜ」

 領主には丸投げされたイメージしかなかったが、他の場所で戦っていたのか。
 あのオーガをどうやって領主は倒したのだろうか……、あの時用意しかけていた兵器類を使ったのだろうか。

「オーガ倒すなんて、領主やるじゃん」
「あー。今、領主の人気がどんどん高まっているぜ。このまま、うまくいってほしいもんだ……と、さて俺はそろそろいくぜ。明日はやいしな。今日はごちそうさん」

 そういうと、あいさつもそこそこ、バルカンは軽快な調子で店を出て行った。
 いろいろ知りたいことを教えてもらえたし、料理も旨かった。今日は充実している。
 それからほどなくオレ達も店をあとにする。
 帰り際、吟遊詩人におひねりを渡した。彼はどうやらオレ達のことを知らなかったみたいだが、喜んでいた。
 ほろ酔い気分で外を歩く。まだまだ祭りの余韻は残っている。
 これから寒くなる。ブラウニーの見立てでは、冬の寒さはしのげるが、快適な生活には修繕が必要らしい。
 もう、イメージ云々でなく、奴隷でもなんでもいいから、屋敷を整備せねば。
 きっと寒い思いをすることになる。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!

ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

処理中です...