165 / 830
第十章 雨の激しい嵐の晩に
閑話 暗闇を歩いた先に(ノア視点)
しおりを挟む
暗闇の中、歩く。
目を閉じても開けても、真っ暗なのは変わりがない。私はただリーダに手を引かれ、ついていくだけだった。
暗闇は怖い、色々な嫌なことを思い出す。
まだ、ママと一緒に隠れ住んでいたときのことを思い出す。
森を抜け、港町からちょっとだけ離れた場所にある、ほんの少しだけ過ごした町だ。
私にとって、窓から見る景色はとても眩しかった。私と同じくらいの年の子が、探検ごっこをしていた。私も混ざりたかった。
歩きながら何かを食べていた子供達、私も一緒に食べたかった。
歌いながら、くるくる回る女の子がいた。私もくるくる回り、歌いたかった。でも、私は部屋であまり動かないように言いつけられていた。
ずっと部屋の中から外を見ていた。
隠れ住んでいたとき、ママとママの従者がしていた話を思い出す。
「レイネアンナ様、あの呪い子をお捨て下さい」
老婆はママを見据えてそう言った。
この人は私達とずっと一緒に旅をしていた従者の一人。
ママの乳母だった方だ。
懇願するように、まくし立てていた。
「レイネアンナ様はとても頑張られた。ただもう限界なのです。その子は呪い子です。存在だけで災いなのです。お近くでお仕えすることすら、ご一緒に旅することができないのです」
「わたくしにとって……ノアサリーナは……」
「命じて下されば、わたくしどもが、アレを上手く捨ててきます。ご決断を。レイネアンナ様」
ママは私を見なかった。私の手をぎゅっと握りしめるだけだった。
「ごめんなさい、わたくしは……」
ママはゆっくりと首を振りそう答えた。私を見ないままだったが、しかし私は嬉しかった。
そんなママの従者達も、私には丁寧な扱いだった。でも、酷く冷たかった。
私を見る目、かける声、そのどれもが冷たかった。
お前がいなければと、いつも言われている気がしていた。
そんな事ばかりを思い出した。
「ノア、大丈夫?」
リーダの声が聞こえた。いつものリーダとは違って酷く弱々しい声だった。
「うん、大丈夫」
「そっか」
先程の闘いはとても激しかった。私は真っ暗の中で、全く分からないままがむしゃらに魔法を使うだけだった。
ロンロの言葉に従って。
「そう、ノアサリーナ。その紙……もう少し右、まず魔法の鎧で身を固めて。そうそう。それで良いのです。それから、自分を燃やす魔法で身を守りましょう。大丈夫。そうすれば、あなたは無事でいられます」
「ロンロ、私は……ノアでいいの。ノアで……」
いつもとは違うロンロの言葉遣いに、私はひどい寒気を憶えた。
「そう……そうねぇ。今はリーダ達と一緒に戦わないとぉねぇ」
いつもの話し方に戻ってほしいという、私の願いが通じたのか、のんびりとした声になった。
「ありがとう。ロンロ」
「うぅん。ごめんなさぁい。そうね、魔法の矢。魔法の矢を使いましょう。ゴブリンを思い浮かべて魔法の矢を沢山打てばいいわぁ。リーダ達は黒騎士に手一杯だものぉ」
それから私はロンロのアドバイスに従って、何回も、何回も、魔法の矢を詠唱した。
ひたすらに、がむしゃらに。
そして、その間に戦いは終わった。
ハロルドの叫び声を聞いた時はとても怖かった。
森に入る前のこと、入ったあとに聞いた音と声……酷く恐ろしかった。
戦いが終わって、皆が無事だと知って嬉しかった。
きっと、辛い戦いだったのだと思う。
でも、だからこそ、これから先どうなるのだろうと不安になる。
なぜならば、今回の原因は私だろうから。今までと同じ、ママが苦しくなった原因と同じ。呪い子である私のせいだから。
この真っ暗闇を抜けた時、その先に何があるのだろう。
暗闇の中で私は嫌なことばかり思いだす。
皆が私と別れようと言った時、私はどうすればいいのだろう。
そんな不安の中、ひたすら歩いた。
リーダに手を引かれ、前へ前へ。
森を抜けた後、誰も私を置いていこうとは言わなかった。
それが嬉しくて、少しだけ涙がでた。
「ノアも少し寝なよ」
外で待っていたお姉ちゃんが、私達を森の中へと誘う。
とても皆疲れていた。みんなが横になった。
常夜の森でなく、普通の森で。
「大丈夫、私が見張っててやるからさ」
お姉ちゃんに私は言われて少し横になる。
ふっと周りが暗くなった。
それから、皆の声で目が覚める。
私には一瞬の眠りだったが、日は昇り明るくなっていた。
「これから……どうしようかってことだな」
サムソンお兄ちゃんの声だ。
「うん、そうっスね」
「あ、ノアノア、おはよう。早速だけどさ、ハロルドの呪いを解いて」
ミズキお姉ちゃんに声をかけられ、ドギマギしながら、ハロルドの呪いを解く。
「ふむ。これからのことでござるな」
どこかで潜伏して隠れて過ごすことになるのか。
それとも、森の中。
皆の話は、隠れる先をどうするのか、もしくは転々と移動するのかということになっていた。
「うん、どうやって逃げればいいのか、むしろ隠れて住む方がいいかもしれないと思います」
「どこかの宿を借りて長期間借りて、そこに住むという手もあるぞ」
「森の中に小屋を建てて、そこで……ってのはどう?」
逃げるのか、隠れるのか、皆がお話している。
疲れた顔で、お話している。
結局のところ、結論は先送り。とりあえずリーダが起きるのを待つことになった。
皆が相談している間も、リーダはずっと寝ている。
「でも、あれって人間じゃなかったスね」
「最後、気持ち悪かったじゃん。魔物だよ、きっとさ」
「火の魔法を研究した方が良いと思うんです。思いません?」
皆のお話が続くなか、私はリーダの顔をじっと見ていた。
リーダが起きた時なんて言うのだろう。
すぐに何処かに逃げようっていうのかな。それとも隠れようっていうのかな。もしかしたら近くの町で。隠れていた家を焼かれてママが手を大怪我した町で……。
でも、私は我慢しよう。ただでさえ、私が原因なのだ。これ以上、わがままをいって迷惑をかけるわけにいかない。それに、大丈夫、皆が一緒なのだ。
皆のお話はずっと続いていた。
私はその話に加わらず、じっと寝ているリーダの顔を見ていた。
早く起きて欲しいなと思いつつ、リーダを見ていた。
なんだか起こしてしまうのも、迷惑になると思えて、じっと見ることしかできなかった。
でも、そんな状況は長く続かなかった。
私は、怖くなって、不安になって、気がつけばリーダの肩に手をついて、揺さぶり起こしていた。
皆を笑顔にするリーダの起こす奇跡を願って、リーダの顔をじっと見た。
目を閉じても開けても、真っ暗なのは変わりがない。私はただリーダに手を引かれ、ついていくだけだった。
暗闇は怖い、色々な嫌なことを思い出す。
まだ、ママと一緒に隠れ住んでいたときのことを思い出す。
森を抜け、港町からちょっとだけ離れた場所にある、ほんの少しだけ過ごした町だ。
私にとって、窓から見る景色はとても眩しかった。私と同じくらいの年の子が、探検ごっこをしていた。私も混ざりたかった。
歩きながら何かを食べていた子供達、私も一緒に食べたかった。
歌いながら、くるくる回る女の子がいた。私もくるくる回り、歌いたかった。でも、私は部屋であまり動かないように言いつけられていた。
ずっと部屋の中から外を見ていた。
隠れ住んでいたとき、ママとママの従者がしていた話を思い出す。
「レイネアンナ様、あの呪い子をお捨て下さい」
老婆はママを見据えてそう言った。
この人は私達とずっと一緒に旅をしていた従者の一人。
ママの乳母だった方だ。
懇願するように、まくし立てていた。
「レイネアンナ様はとても頑張られた。ただもう限界なのです。その子は呪い子です。存在だけで災いなのです。お近くでお仕えすることすら、ご一緒に旅することができないのです」
「わたくしにとって……ノアサリーナは……」
「命じて下されば、わたくしどもが、アレを上手く捨ててきます。ご決断を。レイネアンナ様」
ママは私を見なかった。私の手をぎゅっと握りしめるだけだった。
「ごめんなさい、わたくしは……」
ママはゆっくりと首を振りそう答えた。私を見ないままだったが、しかし私は嬉しかった。
そんなママの従者達も、私には丁寧な扱いだった。でも、酷く冷たかった。
私を見る目、かける声、そのどれもが冷たかった。
お前がいなければと、いつも言われている気がしていた。
そんな事ばかりを思い出した。
「ノア、大丈夫?」
リーダの声が聞こえた。いつものリーダとは違って酷く弱々しい声だった。
「うん、大丈夫」
「そっか」
先程の闘いはとても激しかった。私は真っ暗の中で、全く分からないままがむしゃらに魔法を使うだけだった。
ロンロの言葉に従って。
「そう、ノアサリーナ。その紙……もう少し右、まず魔法の鎧で身を固めて。そうそう。それで良いのです。それから、自分を燃やす魔法で身を守りましょう。大丈夫。そうすれば、あなたは無事でいられます」
「ロンロ、私は……ノアでいいの。ノアで……」
いつもとは違うロンロの言葉遣いに、私はひどい寒気を憶えた。
「そう……そうねぇ。今はリーダ達と一緒に戦わないとぉねぇ」
いつもの話し方に戻ってほしいという、私の願いが通じたのか、のんびりとした声になった。
「ありがとう。ロンロ」
「うぅん。ごめんなさぁい。そうね、魔法の矢。魔法の矢を使いましょう。ゴブリンを思い浮かべて魔法の矢を沢山打てばいいわぁ。リーダ達は黒騎士に手一杯だものぉ」
それから私はロンロのアドバイスに従って、何回も、何回も、魔法の矢を詠唱した。
ひたすらに、がむしゃらに。
そして、その間に戦いは終わった。
ハロルドの叫び声を聞いた時はとても怖かった。
森に入る前のこと、入ったあとに聞いた音と声……酷く恐ろしかった。
戦いが終わって、皆が無事だと知って嬉しかった。
きっと、辛い戦いだったのだと思う。
でも、だからこそ、これから先どうなるのだろうと不安になる。
なぜならば、今回の原因は私だろうから。今までと同じ、ママが苦しくなった原因と同じ。呪い子である私のせいだから。
この真っ暗闇を抜けた時、その先に何があるのだろう。
暗闇の中で私は嫌なことばかり思いだす。
皆が私と別れようと言った時、私はどうすればいいのだろう。
そんな不安の中、ひたすら歩いた。
リーダに手を引かれ、前へ前へ。
森を抜けた後、誰も私を置いていこうとは言わなかった。
それが嬉しくて、少しだけ涙がでた。
「ノアも少し寝なよ」
外で待っていたお姉ちゃんが、私達を森の中へと誘う。
とても皆疲れていた。みんなが横になった。
常夜の森でなく、普通の森で。
「大丈夫、私が見張っててやるからさ」
お姉ちゃんに私は言われて少し横になる。
ふっと周りが暗くなった。
それから、皆の声で目が覚める。
私には一瞬の眠りだったが、日は昇り明るくなっていた。
「これから……どうしようかってことだな」
サムソンお兄ちゃんの声だ。
「うん、そうっスね」
「あ、ノアノア、おはよう。早速だけどさ、ハロルドの呪いを解いて」
ミズキお姉ちゃんに声をかけられ、ドギマギしながら、ハロルドの呪いを解く。
「ふむ。これからのことでござるな」
どこかで潜伏して隠れて過ごすことになるのか。
それとも、森の中。
皆の話は、隠れる先をどうするのか、もしくは転々と移動するのかということになっていた。
「うん、どうやって逃げればいいのか、むしろ隠れて住む方がいいかもしれないと思います」
「どこかの宿を借りて長期間借りて、そこに住むという手もあるぞ」
「森の中に小屋を建てて、そこで……ってのはどう?」
逃げるのか、隠れるのか、皆がお話している。
疲れた顔で、お話している。
結局のところ、結論は先送り。とりあえずリーダが起きるのを待つことになった。
皆が相談している間も、リーダはずっと寝ている。
「でも、あれって人間じゃなかったスね」
「最後、気持ち悪かったじゃん。魔物だよ、きっとさ」
「火の魔法を研究した方が良いと思うんです。思いません?」
皆のお話が続くなか、私はリーダの顔をじっと見ていた。
リーダが起きた時なんて言うのだろう。
すぐに何処かに逃げようっていうのかな。それとも隠れようっていうのかな。もしかしたら近くの町で。隠れていた家を焼かれてママが手を大怪我した町で……。
でも、私は我慢しよう。ただでさえ、私が原因なのだ。これ以上、わがままをいって迷惑をかけるわけにいかない。それに、大丈夫、皆が一緒なのだ。
皆のお話はずっと続いていた。
私はその話に加わらず、じっと寝ているリーダの顔を見ていた。
早く起きて欲しいなと思いつつ、リーダを見ていた。
なんだか起こしてしまうのも、迷惑になると思えて、じっと見ることしかできなかった。
でも、そんな状況は長く続かなかった。
私は、怖くなって、不安になって、気がつけばリーダの肩に手をついて、揺さぶり起こしていた。
皆を笑顔にするリーダの起こす奇跡を願って、リーダの顔をじっと見た。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】身代わり皇妃は処刑を逃れたい
マロン株式
恋愛
「おまえは前提条件が悪すぎる。皇妃になる前に、離縁してくれ。」
新婚初夜に皇太子に告げられた言葉。
1度目の人生で聖女を害した罪により皇妃となった妹が処刑された。
2度目の人生は妹の代わりに私が皇妃候補として王宮へ行く事になった。
そんな中での離縁の申し出に喜ぶテリアだったがー…
別サイトにて、コミックアラカルト漫画原作大賞最終候補28作品ノミネート
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
婚約破棄? めんどくさいのでちょうどよかった ――聖女もやめて、温泉でごくらくしてます
ふわふわ
恋愛
婚約破棄を告げられた聖女リヴォルタ・レーレ。
理由は、「彼女より優秀な“真の聖女”が見つかったから」。
……正直、めんどくさい。
政略、責任、義務、期待。
それらすべてから解放された彼女は、
聖女を辞めて、ただ温泉地でのんびり暮らすことを選ぶ。
毎日、湯に浸かって、ご飯を食べて、散歩して。
何もしない、何も背負わない、静かな日常。
ところが――
彼女が去った王都では、なぜか事故や災害が相次ぎ、
一方で、彼女の滞在する温泉地とその周辺だけが
異様なほど平和になっていく。
祈らない。
詠唱しない。
癒やさない。
それでも世界が守られてしまうのは、なぜなのか。
「何もしない」ことを選んだ元聖女と、
彼女に“何もさせない”ことを選び始めた世界。
これは、
誰かを働かせなくても平和が成り立ってしまった、
いちばん静かで、いちばん皮肉な“ざまぁ”の物語。
【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari@七柚カリン
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
異世界で貧乏神を守護神に選ぶのは間違っているのだろうか?
石のやっさん
ファンタジー
異世界への転移、僕にはもう祝福を受けた女神様が居ます!
主人公の黒木翼はクラスでは浮いた存在だった。
黒木はある理由から人との関りを最小限に押さえ生活していた。
そんなある日の事、クラス全員が異世界召喚に巻き込まれる。
全員が女神からジョブやチートを貰うなか、黒木はあえて断り、何も貰わずに異世界に行く事にした。
その理由は、彼にはもう『貧乏神』の守護神が居たからだ。
この物語は、貧乏神に恋する少年と少年を愛する貧乏神が異世界で暮す物語。
貧乏神の解釈が独自解釈ですので、その辺りはお許し下さい。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる