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最終章 リーダと偽りの神
時を止める
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巨大な半身半馬の第4魔王。それが4体。さらに、2体の、毒々しく鮮やかな翼を持った第1魔王。魔物はそれだけではなかった。
ライオンと羊、2つの頭をもった獣。そしてマンティコア。
さらには緑と紫のワイバーン。他にも見たことがない魔物がいる。
グルリとあたりを見回すと、魔物に取り囲まれていた。
「さっきまで、いなかったはずだ」
第4魔王の攻撃をかわしながら馬上のラングゲレイグが声をあげる。
この状況で、ラングゲレイグを置いてはいけない。
だけど、時間が……。
「コウオル! こいつらを殺せば、自由にするんだろぉなァ!」
焦りつつオレが対応を考えていた時、マンティコアが叫んだ。
コウオル?
「んまっ。主人に向かって口の利き方がなっていない。見せしめに爆殺しましょうか」
「ギャッハッハッハ」
マンティコアの視線が向かった先には、2体の空を飛ぶ竜がいた。声は竜の背から聞こえていた。
クローヴィスより一回り小さい竜。
緑色の奴と青色の奴だ。そして、竜には人が乗っているらしい。
竜のうち緑色の一体が炎を吐いてピピトロッラを吹き飛ばす。
それに続き、新たに出現した魔物達が第4魔王ボショブルショに襲いかかっていく。
あの魔物は味方なのか。
「リーダ。さっさと行け!」
思わぬ援軍があって安心したラングゲレイグが、明るい声音で叫ぶ。
そうだ。時間が無いんだ。
弾かれるように駆け出そうとしたオレの目の前に緑色の竜が降り立った。
「ギャッハッハ。送って行ってやろう。俺のうしろに乗れ」
背に乗った男が馬鹿笑いしながらオレに語りかける。
灰色の長髪をした男、金に装飾されたモノクルがキラリと輝いている。
「奴の頭まで」
オレはそう言って竜に飛び乗った。
細かい詮索は後回しだ。奴の頭……タイマーネタまで行かなくてはならない。
ギリアへの、射撃を阻止しなくてはならない。
「リーダを守れ」
男がただそれだけを言って、竜に付けられた手綱を引いた。
緑色の竜はバサリと翼を羽ばたかせ空に浮く。
「仰せのままに」
青色の竜に乗ったコウオルが応えた。
彼女は、真っ黒な鎧姿で剣と杖を手にしていた。
直後、オレの乗った竜は垂直に飛び上がる。
第1魔王2体ほど追い縋ってきて、それをしのぎながらの上昇。
グルングルンと視界が回る。
だが、魔法で支えられているのか、垂直に飛んでいるのに背もたれが備わっているように安定していて落下を気にする必要が無い。
「コウオルをギリアに留め、そして俺を喚ばせて正解だった」
片手に手綱を、もう一方の手で剣を持ち、戦いながら竜を駆る男は楽しげに言った。
というか、この人……主様って……。
ヨラン王じゃないか。あの時の酔っ払い。酔っていない時は、馬鹿笑いしている変な人だったのか。どちらにしてもロクなもんじゃない。
だが、王様が来てくれて助かった。そして、空飛ぶ竜はオレを一気に目的地へと連れて行ってくれる。
すぐに頭部へとたどり着いた。
気がつくと追い縋っている第1魔王は一体に減っていた。
巨大なしゃれこうべの目に輝く赤い光がオレ達を見つめる中、オレ達はさらに上昇し、バッ奴の頭上を見下ろす高さまで来ていた。
「あのバリスタ……タイマーネタに、オレを降ろしてください」
やや下に見えるタイマーネタを指さしオレはヨラン王に言う。
「あぁ。まかせろ。そして、アレがス・スか」
戦いながらヨラン王がス・スの頭頂部を見て言う。
そこには軍服を着たス・スが立っていた。
「何かと思えばヨラン王か」
腕を組んだス・スが、第1魔王と戦うオレ達を見上げて言った。
「ギャッハッハッハ。夢にまで見たモルススの王を見下ろせるとは。僥倖! 僥倖!」
「ふむ。此度はずいぶんと理知的なのだな。もっと支離滅裂な言動こそ、狂王ヨランには相応しいのだが……つまらぬものだ」
「ハッ。別に、好かれる為に自らを偽るつもりなどないわ」
「で、どうするのだね? ここには其方が武器にするパルテトーラも、黒騎士も、王国民もいないわけだが」
「ギャッハッハ、それすら見通しているか。だが、俺は全てをリーダに託している。モルススの王を見下せた、俺にとって、それで終わりだ」
「つまらぬ」
ヨラン王が第1魔王の攻撃をしのぎつつグッと下降する。
「別に好かれる気は無いと言っただろうが。ギャッハッ……」
それは予兆も無く一瞬だった。
陽気に語りながら竜を駆っていたヨラン王の体が、ねじ切れ、バラバラになって吹き飛ぶ。竜の翼もボキボキと音を立ててグチャグチャになる。
戦っていた第1魔王も、バラバラに砕けていた。
「なっ」
一瞬の事に声にならない声がでた。
「ふむ……其方は残ったか」
状況の変化に驚いていると、ス・スが妙な事を言った。
残った?
何も言わないオレを見て、ス・スが言葉を続ける。
「理解できないか。周りを注意深くみてみよ」
何の話だ?
しばらくして、オレはようやく事態が飲み込めた。
バラバラになったと思ったヨラン王は、木製の人形に変化していた。抽象化された木の人形。マネキン……いや、デッサン人形だっけかな。
手首、頭……どれもが木製。シンプルな人形の破片だった。
グシャグシャに潰れていた竜の翼は何とも無かった。
そして、それらは空中で静止していた。
「人形……それに時間が止まっている?」
「本人は来ておらぬ。そして、運命吸収の術が施してあったのだ。余は其方達を皆殺しにしようとし、時間も止めた。なれど、其方は無事であり動ける」
ス・スは一瞬でオレ達を始末できた?
「いままで遊ばれていたのか」
「そのつもりだったが、話は簡単にはいかぬようだ。しかしながら、これで証明がされたわけだ。支配者の顔で我らを見下ろす神界の神々が、ささやかな抵抗に其方を使うということが」
組んでいた腕を開き、ス・スはカハハハと笑う。
そして楽しげに言葉を続ける。
「だが、それこそが神々の限界を自ら立証している。神々がそろって楯突いても、余を完全に押さえられぬ。余はすでに現時点において、神々を凌駕している。其方を動かすだけで精一杯ということだ。あと少しだ。これが終われば3日ほど戻ろう」
「3日……戻る?」
「空にある月を費やせば、余はより高く神々を超える存在となる。その時の余であれば時間軸の主人として3日ほど遡れよう。そこには天の蓋があり、神々の妨害なく世はやり直せる。さすれば、この時、この場所は無かったことにできる。余の邪魔をしたノアサリーナを殺そう。其方を殺そう。そして、さらに遙か過去に戻ろう」
理屈は分からないが、3日前に戻ってオレ達を殺すつもりという事はわかった。
そうして、奴はこの状況……つまり天の蓋が破壊された状況を回避するつもりらしい。
オレを見上げたままス・スは語り続ける。
「あと僅かで余は月の全てを取り戻す。そして、余は神を超える」
「無理だ」
そんなス・スにオレは言い返す。
それと同時に考えを巡らせる。
タイマーネタはオレから見て微妙な位置にある。
小さなビルの屋上から玄関まで見下ろす程度の距離。4メートルくらいか。しかも真下には無い。やや左にずれている。
左下に見えるタイマーネタの先端までは遠い。
飛翔魔法を使わないと、あの場所まで行けそうにない。だけど、飛翔魔法は使えない可能性が高い。願いの力で飛べるようになったにも関わらず、飛ぶことができない。ス・スが邪魔している可能性は大だ。飛翔魔法に頼るのは危険だと判断せざる得ない。
そうであれば、影からロープを取り出して引っかけるしかない。一発勝負で、可能だろうか。難しい状況だ。
「何が言いたい?」
オレが考えていると、ス・スが質問を投げてきた。
何が……あぁ、神を超えるといったス・スを否定した話か。
「お前は何も得られない。何回人生をやり直しても同じだ。お前には無理だ」
「其方は……何周目だと聞いてきたな」
「そうだよ。お前がなぜ封印状態だったかも知っている。オレにも似たような経験があったことを思い出した」
オレは気付いた。
いままでのやり取りで、なぜ、ス・スがなんども人生をやり直しているのか、理由も含めて全て気付いた。
「申してみよ」
「神々を超えるため、お前は人生をやり直している」
「それで?」
夢の中で、奴は神々を超える存在になりたいと言っていた。その手段が月なのだ。先ほど言っていた。月の魔力を費やせば、神々を超える存在になれると。
やり直す事を止めないというのは、神々を超えるために必要な魔力が不足しているから……違う、何か違う。先ほどの言葉と矛盾する。
足りているけれど、繰り返す。そうすれば……。
「お前は月の魔力を使い、さらなる高みを目指そうとしている」
「カハハハ。知恵回るものだ」
「お前は時を巻き戻し何度もやり直している。だけど、お前は繰り返す事に飽きたんだ。だから細かい事を他人に任せる事にした。なんとなくわかる。繰り返しは面倒だ。大事な最後の結末だけ知ることができればいい」
笑みを浮かべていたス・スの表情が消えた。
そして、奴の本体である骸骨の体についたしゃれこうべが顔を上げてオレを見た。
しゃれこうべにぽっかり開いた穴。目の部分にあたる空洞に、赤い光が灯り、ズズっとこちらに動く。奴がいう幻では無く、本体の目が見ているようだ。
その動きは、オレにチャンスをくれた。
タイマーネタがオレの真下にきていた。
ライオンと羊、2つの頭をもった獣。そしてマンティコア。
さらには緑と紫のワイバーン。他にも見たことがない魔物がいる。
グルリとあたりを見回すと、魔物に取り囲まれていた。
「さっきまで、いなかったはずだ」
第4魔王の攻撃をかわしながら馬上のラングゲレイグが声をあげる。
この状況で、ラングゲレイグを置いてはいけない。
だけど、時間が……。
「コウオル! こいつらを殺せば、自由にするんだろぉなァ!」
焦りつつオレが対応を考えていた時、マンティコアが叫んだ。
コウオル?
「んまっ。主人に向かって口の利き方がなっていない。見せしめに爆殺しましょうか」
「ギャッハッハッハ」
マンティコアの視線が向かった先には、2体の空を飛ぶ竜がいた。声は竜の背から聞こえていた。
クローヴィスより一回り小さい竜。
緑色の奴と青色の奴だ。そして、竜には人が乗っているらしい。
竜のうち緑色の一体が炎を吐いてピピトロッラを吹き飛ばす。
それに続き、新たに出現した魔物達が第4魔王ボショブルショに襲いかかっていく。
あの魔物は味方なのか。
「リーダ。さっさと行け!」
思わぬ援軍があって安心したラングゲレイグが、明るい声音で叫ぶ。
そうだ。時間が無いんだ。
弾かれるように駆け出そうとしたオレの目の前に緑色の竜が降り立った。
「ギャッハッハ。送って行ってやろう。俺のうしろに乗れ」
背に乗った男が馬鹿笑いしながらオレに語りかける。
灰色の長髪をした男、金に装飾されたモノクルがキラリと輝いている。
「奴の頭まで」
オレはそう言って竜に飛び乗った。
細かい詮索は後回しだ。奴の頭……タイマーネタまで行かなくてはならない。
ギリアへの、射撃を阻止しなくてはならない。
「リーダを守れ」
男がただそれだけを言って、竜に付けられた手綱を引いた。
緑色の竜はバサリと翼を羽ばたかせ空に浮く。
「仰せのままに」
青色の竜に乗ったコウオルが応えた。
彼女は、真っ黒な鎧姿で剣と杖を手にしていた。
直後、オレの乗った竜は垂直に飛び上がる。
第1魔王2体ほど追い縋ってきて、それをしのぎながらの上昇。
グルングルンと視界が回る。
だが、魔法で支えられているのか、垂直に飛んでいるのに背もたれが備わっているように安定していて落下を気にする必要が無い。
「コウオルをギリアに留め、そして俺を喚ばせて正解だった」
片手に手綱を、もう一方の手で剣を持ち、戦いながら竜を駆る男は楽しげに言った。
というか、この人……主様って……。
ヨラン王じゃないか。あの時の酔っ払い。酔っていない時は、馬鹿笑いしている変な人だったのか。どちらにしてもロクなもんじゃない。
だが、王様が来てくれて助かった。そして、空飛ぶ竜はオレを一気に目的地へと連れて行ってくれる。
すぐに頭部へとたどり着いた。
気がつくと追い縋っている第1魔王は一体に減っていた。
巨大なしゃれこうべの目に輝く赤い光がオレ達を見つめる中、オレ達はさらに上昇し、バッ奴の頭上を見下ろす高さまで来ていた。
「あのバリスタ……タイマーネタに、オレを降ろしてください」
やや下に見えるタイマーネタを指さしオレはヨラン王に言う。
「あぁ。まかせろ。そして、アレがス・スか」
戦いながらヨラン王がス・スの頭頂部を見て言う。
そこには軍服を着たス・スが立っていた。
「何かと思えばヨラン王か」
腕を組んだス・スが、第1魔王と戦うオレ達を見上げて言った。
「ギャッハッハッハ。夢にまで見たモルススの王を見下ろせるとは。僥倖! 僥倖!」
「ふむ。此度はずいぶんと理知的なのだな。もっと支離滅裂な言動こそ、狂王ヨランには相応しいのだが……つまらぬものだ」
「ハッ。別に、好かれる為に自らを偽るつもりなどないわ」
「で、どうするのだね? ここには其方が武器にするパルテトーラも、黒騎士も、王国民もいないわけだが」
「ギャッハッハ、それすら見通しているか。だが、俺は全てをリーダに託している。モルススの王を見下せた、俺にとって、それで終わりだ」
「つまらぬ」
ヨラン王が第1魔王の攻撃をしのぎつつグッと下降する。
「別に好かれる気は無いと言っただろうが。ギャッハッ……」
それは予兆も無く一瞬だった。
陽気に語りながら竜を駆っていたヨラン王の体が、ねじ切れ、バラバラになって吹き飛ぶ。竜の翼もボキボキと音を立ててグチャグチャになる。
戦っていた第1魔王も、バラバラに砕けていた。
「なっ」
一瞬の事に声にならない声がでた。
「ふむ……其方は残ったか」
状況の変化に驚いていると、ス・スが妙な事を言った。
残った?
何も言わないオレを見て、ス・スが言葉を続ける。
「理解できないか。周りを注意深くみてみよ」
何の話だ?
しばらくして、オレはようやく事態が飲み込めた。
バラバラになったと思ったヨラン王は、木製の人形に変化していた。抽象化された木の人形。マネキン……いや、デッサン人形だっけかな。
手首、頭……どれもが木製。シンプルな人形の破片だった。
グシャグシャに潰れていた竜の翼は何とも無かった。
そして、それらは空中で静止していた。
「人形……それに時間が止まっている?」
「本人は来ておらぬ。そして、運命吸収の術が施してあったのだ。余は其方達を皆殺しにしようとし、時間も止めた。なれど、其方は無事であり動ける」
ス・スは一瞬でオレ達を始末できた?
「いままで遊ばれていたのか」
「そのつもりだったが、話は簡単にはいかぬようだ。しかしながら、これで証明がされたわけだ。支配者の顔で我らを見下ろす神界の神々が、ささやかな抵抗に其方を使うということが」
組んでいた腕を開き、ス・スはカハハハと笑う。
そして楽しげに言葉を続ける。
「だが、それこそが神々の限界を自ら立証している。神々がそろって楯突いても、余を完全に押さえられぬ。余はすでに現時点において、神々を凌駕している。其方を動かすだけで精一杯ということだ。あと少しだ。これが終われば3日ほど戻ろう」
「3日……戻る?」
「空にある月を費やせば、余はより高く神々を超える存在となる。その時の余であれば時間軸の主人として3日ほど遡れよう。そこには天の蓋があり、神々の妨害なく世はやり直せる。さすれば、この時、この場所は無かったことにできる。余の邪魔をしたノアサリーナを殺そう。其方を殺そう。そして、さらに遙か過去に戻ろう」
理屈は分からないが、3日前に戻ってオレ達を殺すつもりという事はわかった。
そうして、奴はこの状況……つまり天の蓋が破壊された状況を回避するつもりらしい。
オレを見上げたままス・スは語り続ける。
「あと僅かで余は月の全てを取り戻す。そして、余は神を超える」
「無理だ」
そんなス・スにオレは言い返す。
それと同時に考えを巡らせる。
タイマーネタはオレから見て微妙な位置にある。
小さなビルの屋上から玄関まで見下ろす程度の距離。4メートルくらいか。しかも真下には無い。やや左にずれている。
左下に見えるタイマーネタの先端までは遠い。
飛翔魔法を使わないと、あの場所まで行けそうにない。だけど、飛翔魔法は使えない可能性が高い。願いの力で飛べるようになったにも関わらず、飛ぶことができない。ス・スが邪魔している可能性は大だ。飛翔魔法に頼るのは危険だと判断せざる得ない。
そうであれば、影からロープを取り出して引っかけるしかない。一発勝負で、可能だろうか。難しい状況だ。
「何が言いたい?」
オレが考えていると、ス・スが質問を投げてきた。
何が……あぁ、神を超えるといったス・スを否定した話か。
「お前は何も得られない。何回人生をやり直しても同じだ。お前には無理だ」
「其方は……何周目だと聞いてきたな」
「そうだよ。お前がなぜ封印状態だったかも知っている。オレにも似たような経験があったことを思い出した」
オレは気付いた。
いままでのやり取りで、なぜ、ス・スがなんども人生をやり直しているのか、理由も含めて全て気付いた。
「申してみよ」
「神々を超えるため、お前は人生をやり直している」
「それで?」
夢の中で、奴は神々を超える存在になりたいと言っていた。その手段が月なのだ。先ほど言っていた。月の魔力を費やせば、神々を超える存在になれると。
やり直す事を止めないというのは、神々を超えるために必要な魔力が不足しているから……違う、何か違う。先ほどの言葉と矛盾する。
足りているけれど、繰り返す。そうすれば……。
「お前は月の魔力を使い、さらなる高みを目指そうとしている」
「カハハハ。知恵回るものだ」
「お前は時を巻き戻し何度もやり直している。だけど、お前は繰り返す事に飽きたんだ。だから細かい事を他人に任せる事にした。なんとなくわかる。繰り返しは面倒だ。大事な最後の結末だけ知ることができればいい」
笑みを浮かべていたス・スの表情が消えた。
そして、奴の本体である骸骨の体についたしゃれこうべが顔を上げてオレを見た。
しゃれこうべにぽっかり開いた穴。目の部分にあたる空洞に、赤い光が灯り、ズズっとこちらに動く。奴がいう幻では無く、本体の目が見ているようだ。
その動きは、オレにチャンスをくれた。
タイマーネタがオレの真下にきていた。
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楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
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