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王の野望編
第11話
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私の仮説、それはザーロを倒したときに現れた赤黒い球についてのものだ。
実は、あれが悪魔の心臓のようなもので、
偶然あの球を打ち抜いたからザーロは倒れたのではないだろうか。
そして、その球が魔力の核となるものだから私の力にもなりえるのではないだろうか。
だとしたら、シロエルの魔力の核は一体どこにあったのだろうか。
ガイツが言うには、ザーロは首のあたりを打ち抜かれて倒れたという。
同じ場所なのだろうか?
まだまだ分からないことが多い。
「なるほど、つまり、悪魔には弱点があって、
弱点以外では大したダメージが与えられないということか。
だからあんなにダメージが大きそうでも、普通に起き上がったのだな。」
アリウスが納得したように頷く。
「でも、肝心なシロエルの弱点がどこなのか分からないの。
ザーロの時は、本当に偶然だったんだと思う。」
そう考えると身震いする。
もし、ザーロを撃ち抜いたときに当たった所が弱点ではなかったら、
もしかしたら私が死んでいたかもしれないということだ。
「悪魔と対峙するときは弱点の場所を見つけるのが最優先ということか。」
アリウスが的確にまとめる。
「どうすれば見つかると思う?」
私はアリウスに聞いてみた。
「私も悪魔の専門家ではないからな。そこまではわからん。
神託で聞いてみたらどうだ?答えてくれるかもしれんぞ?」
アリウスが半ば茶化しながら聞いてきた。
「会話するというよりも、相手から一方通行のことが多いから無理だと思うけど・・・。」
私はそう言いながら淡い期待を込めて、心の中で問いかけてみた。
しかし、やはり返事はなかった。
不意に、辺りの草むらがガサガサと騒がしくなった。
「誰?」
私が音の方へ声を投げかけると、
「いたいた。シロエル様に手土産ができるぞ。」
そう声が聞こえてきて、
草むらから、クマ程の大きさの異形な生物が2匹ほど出てきた。
「悪魔!?」
私とアリウスは身構えた。
悪魔たちはゆっくり間合いを詰めてくる。
「あれか?あれがさっき言っていた球じゃないか?」
アリウスが悪魔の左目のような部分を指さした。
見ると、赤黒い球がどす黒い炎のようなものを吐き出していた。
「あれが、悪魔の心臓?
あの部分を攻撃してみます。
集中したいので、もう一匹の相手をお願いします。」
私は悪魔の前に立つと、左手を突き出し意識を集中した。
左手が熱くなる。私の左手が赤い光を帯び始めた。
いけ!
相手が飛び掛かってくるのとほぼ同時に、
私の左手から赤い光が放たれ、相手の赤黒い球を撃ち抜いた。
相手は叫び声をあげながら吹き飛び、地面に叩きつけられた。
ほどなく、相手の巨体は消え、後には拳ほどの球だけが残された。
私がアリウスの方を振り返ると、アリウスの剣が、もう一匹の悪魔の球を貫いていた。
アリウスが剣を引き抜くと、悪魔は力なく倒れて、また拳ほどの球を残して消えた。
「勝った、のか?」
アリウスが実感無さそうに呟いた。
私は2匹の悪魔が残していった球を手に取った。
すると、ザーロの時と同じ様に白い灰になって左手に溶けるように消えていった。
「やっぱりあの球が弱点ね。そして、その場所は悪魔によって違うみたい。」
悪魔と戦うたびに自分が強くなっていくのを感じていた。
立ち回り方もそうだが、度胸も備わってきたのだと思う。
「後はシロエルのどこに弱点があるかだな。」
こればっかりは実際に対峙してみないと分からない。
「でも、今思い出してみても傍目にはそんなもの見えなかったと思う。
ザーロと同じように悪魔の姿にならないと見えないのかも・・・」
だとするとどうしたらいいのだろうか。
どうすれば悪魔は本当の姿を現すのだろうか。
実は、あれが悪魔の心臓のようなもので、
偶然あの球を打ち抜いたからザーロは倒れたのではないだろうか。
そして、その球が魔力の核となるものだから私の力にもなりえるのではないだろうか。
だとしたら、シロエルの魔力の核は一体どこにあったのだろうか。
ガイツが言うには、ザーロは首のあたりを打ち抜かれて倒れたという。
同じ場所なのだろうか?
まだまだ分からないことが多い。
「なるほど、つまり、悪魔には弱点があって、
弱点以外では大したダメージが与えられないということか。
だからあんなにダメージが大きそうでも、普通に起き上がったのだな。」
アリウスが納得したように頷く。
「でも、肝心なシロエルの弱点がどこなのか分からないの。
ザーロの時は、本当に偶然だったんだと思う。」
そう考えると身震いする。
もし、ザーロを撃ち抜いたときに当たった所が弱点ではなかったら、
もしかしたら私が死んでいたかもしれないということだ。
「悪魔と対峙するときは弱点の場所を見つけるのが最優先ということか。」
アリウスが的確にまとめる。
「どうすれば見つかると思う?」
私はアリウスに聞いてみた。
「私も悪魔の専門家ではないからな。そこまではわからん。
神託で聞いてみたらどうだ?答えてくれるかもしれんぞ?」
アリウスが半ば茶化しながら聞いてきた。
「会話するというよりも、相手から一方通行のことが多いから無理だと思うけど・・・。」
私はそう言いながら淡い期待を込めて、心の中で問いかけてみた。
しかし、やはり返事はなかった。
不意に、辺りの草むらがガサガサと騒がしくなった。
「誰?」
私が音の方へ声を投げかけると、
「いたいた。シロエル様に手土産ができるぞ。」
そう声が聞こえてきて、
草むらから、クマ程の大きさの異形な生物が2匹ほど出てきた。
「悪魔!?」
私とアリウスは身構えた。
悪魔たちはゆっくり間合いを詰めてくる。
「あれか?あれがさっき言っていた球じゃないか?」
アリウスが悪魔の左目のような部分を指さした。
見ると、赤黒い球がどす黒い炎のようなものを吐き出していた。
「あれが、悪魔の心臓?
あの部分を攻撃してみます。
集中したいので、もう一匹の相手をお願いします。」
私は悪魔の前に立つと、左手を突き出し意識を集中した。
左手が熱くなる。私の左手が赤い光を帯び始めた。
いけ!
相手が飛び掛かってくるのとほぼ同時に、
私の左手から赤い光が放たれ、相手の赤黒い球を撃ち抜いた。
相手は叫び声をあげながら吹き飛び、地面に叩きつけられた。
ほどなく、相手の巨体は消え、後には拳ほどの球だけが残された。
私がアリウスの方を振り返ると、アリウスの剣が、もう一匹の悪魔の球を貫いていた。
アリウスが剣を引き抜くと、悪魔は力なく倒れて、また拳ほどの球を残して消えた。
「勝った、のか?」
アリウスが実感無さそうに呟いた。
私は2匹の悪魔が残していった球を手に取った。
すると、ザーロの時と同じ様に白い灰になって左手に溶けるように消えていった。
「やっぱりあの球が弱点ね。そして、その場所は悪魔によって違うみたい。」
悪魔と戦うたびに自分が強くなっていくのを感じていた。
立ち回り方もそうだが、度胸も備わってきたのだと思う。
「後はシロエルのどこに弱点があるかだな。」
こればっかりは実際に対峙してみないと分からない。
「でも、今思い出してみても傍目にはそんなもの見えなかったと思う。
ザーロと同じように悪魔の姿にならないと見えないのかも・・・」
だとするとどうしたらいいのだろうか。
どうすれば悪魔は本当の姿を現すのだろうか。
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