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7つの断章編
第6話
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「その前に、この近くにある断章を探さないとね。」
バルゼビアが意味不明な言葉を言い放つ。
「ダンショウ?」
私が独り言のように呟くと、
バルゼビアが面倒臭そうにため息をつきながら、こちらを振り向いた。
「このくらいの、小さい金属部品みたいなやつだよ。」
バルゼビアは人差し指と親指でUの字を作る。
本当にそんな大きさだとしたら、広い森の中で探し出すには一苦労だ。
「こんな広い森の中で、どうやってそんなもの探すの?」
私が聞くと、バルゼビアは方位磁針を取り出した。
「こいつは断章のある方角を指し示すコンパスだ。
これで大体の方角が分かる。
保管されている場所は、特殊な魔力を帯びてるからね。」
ベアトリスの持っているコンパスを一緒に覗き込み、
針の向いている方向を目で追っていくと、洞穴が目に入った。
洞穴といっても、地形から考えると、奥行きはそこまで深くはなさそうだ。
私は、バルゼビアと共に洞穴の内部へと入った。
案の定、日の光が見えなくなる前に、洞穴の最深部に到達した。
洞穴の最深部には、台座のようになった岩と、
その上でほんのりと光る、
小さな金属の塊のようなものが置いてあった。
周囲の壁は自然に出来た洞穴そのままといった感じだが、
金属片が置いてある台座付近は明らかに人為的に作られたものだ。
どうやら、誰かが意図的にこの洞穴に隠して置いていたようだ。
バルゼビアがゆっくりと、
その金属片を親指と人差し指でつまむようにして持ち上げると、
小さな金属は発光を止めた。
「これが、断章。
あいつが、今一番欲しがっているものさ。」
バルゼビアが嬉しそうに金属片を眺める。
「なぜそれを欲しがっているの?それは一体なに?」
私は待ちきれずにバルゼビアを質問攻めにした。
「まぁ、待ちな。一度村に帰ろうか。夜になると森の中は危険だ。」
夜の森を恐れるだなんて、悪魔らしくないなとは思ったが、
私達人間のことを気遣ってくれているのかもしれないと思い、
その言葉に従って早々に村へと引き返すことにした。
村に着くと、私とバルゼビアの二人分の宿をとり、
二人きりになったところで、
ようやくバルゼビアから詳細な説明を聞くことができた。
まず、バルゼビアとルザーフが、
城から私の右腕を奪って消えた後のことについて話始めた。
あの後、バルゼビアとルザーフはもみ合いながら、
アルテアの塔と呼ばれる塔へと向かったらしい。
その塔の付近に、地獄門の入り口があるようだ。
そこにはアルテアの剣を持った、
アリウスと思われる男もいたという。
バルゼビアは、ルザーフが地獄へと踏み入る前に決着をつけようとしたが、
ルザーフの力は予想以上に強く、惨敗してしまい、
魔力のほとんどを彼に奪われてしまったらしい。
しかし、バルゼビアの能力は、自身の分身や、
魔力を分け与えた強力な悪魔の召喚であり、
ルザーフに倒されたのが、能力で作り上げた分身であったため、
命こそ落とすことはなかったが、
倒されたのが当時の魔力のありったけをつぎ込んだ分身であったため、
それを奪われた今では、彼女に大した力は残されていないらしい。
だから、元は十邪星と呼ばれていた程の実力者が、
魔力のほとんどをつぎ込んだ悪魔を召喚しても、
私達の補助があってようやく、トカゲ人間を仕留めることできたようだ。
そして、その後、地獄へと偵察に行ったリスバートから聞いた話によれば、
恐らくウルガリウスは、もう地獄には存在していなかったらしく、
それは、ルザーフが、リスバートを除いた
全ての十邪星の魔力を独占していることを意味しているようだ。
その上、アリウスが持っていたアルテアの剣の力を使い、
断章の封印を解き、それを集めているのだという。
断章が揃うと、神界への扉が開くと言われていて、
ルザーフが更なる力を手にし、
創世も、破滅も思いのままになるだろう、とのことだった。
「あいつには、人間が憎いとかそんなこと関係なかったんだ。
あいつは、自身に都合のいい世界を作り出すことだけを望んでいる。
そのためにウルガリウス様の命まで奪うなんて・・・。
本当の裏切り者は人間じゃなく、あいつだったんだ。
もうちょっと早く気付くべきだった。」
バルゼビアが悔しそうな表情を見せた。
「このまま、あいつを好き放題にさせておけば、
あたし達の世界も、この世界も、
すべて破壊されてしまうだろう。
だから、今は、悪魔とか人間とか忘れて、
あたしと一緒にあいつと戦ってほしい。」
私はバルゼビアの話に衝撃を受けた。
いろいろと、にわかには信じられない話ばかりだ。
アリウスは、もうルザーフとは縁を切ったと思ったのに、
まだ一緒に行動していただなんて、
しかも、あろうことか、この世界を破壊しようとしている奴に手を貸しているだなんて・・・。
それに、ルザーフが既に十邪星ほぼ全ての力を手にしているのだとしたら、
そんな強大な存在が私達の手に負えるのだろうか?
もしかしたら、全世界が立ち向かったとしても勝ち目はないのではないだろうか?
信じたくない話ではあるが、
彼女が話をしているときの表情を見ていて、
嘘を吐いているようには思えなかった。
実際に、共闘して悪魔を倒しているわけだし、
バルゼビアが下級悪魔を召喚するので精一杯だったところも見ている。
彼女の話を疑う証拠は一切ない。
なにより、今の私は、以前、彼女が欲していたであろう
ディメイアの力を持っていない。
いまさら嘘を吐いてまで近づく理由もないだろう。
私は、しばらく考えた結果、バルゼビアの話に乗ることにした。
各地で起こっている怪異もトカゲ人間のような悪魔が原因だとするなら、
力を合わせて立ち向かったほうが勝率も高いだろう。
「分かりました。一緒にルザーフを打ち負かしましょう。」
「すまない。恩に着る。信頼の証として、これはあんたがもっているといい。」
バルゼビアはそういうと小さな金属の欠片を渡してきた。
彼女が断章と呼んでいたものだ。
「断章は全部で7つ。
全部集まることで初めて効果を発揮するようだ。
断章の中には何かの文章が隠されているらしいが、
あたしもこれがなんなのかとか、どう見るのかとかは知らない。」
この金属片に文章が隠されているとは、どういう意味だろうか?
私は不思議に思い、いろいろ回して見てみるが、模様すらみあたらない。
形であっても、ほとんど立方体でこれといった特徴もない。
こんなものが7つあつまったところで文章などできるのだろうか?
結局、断章がなんなのか、よく分からないが、
とりあえず、ルザーフより先に手に入れて、
彼がこれを手に入れることを阻止することにした。
バルゼビアが意味不明な言葉を言い放つ。
「ダンショウ?」
私が独り言のように呟くと、
バルゼビアが面倒臭そうにため息をつきながら、こちらを振り向いた。
「このくらいの、小さい金属部品みたいなやつだよ。」
バルゼビアは人差し指と親指でUの字を作る。
本当にそんな大きさだとしたら、広い森の中で探し出すには一苦労だ。
「こんな広い森の中で、どうやってそんなもの探すの?」
私が聞くと、バルゼビアは方位磁針を取り出した。
「こいつは断章のある方角を指し示すコンパスだ。
これで大体の方角が分かる。
保管されている場所は、特殊な魔力を帯びてるからね。」
ベアトリスの持っているコンパスを一緒に覗き込み、
針の向いている方向を目で追っていくと、洞穴が目に入った。
洞穴といっても、地形から考えると、奥行きはそこまで深くはなさそうだ。
私は、バルゼビアと共に洞穴の内部へと入った。
案の定、日の光が見えなくなる前に、洞穴の最深部に到達した。
洞穴の最深部には、台座のようになった岩と、
その上でほんのりと光る、
小さな金属の塊のようなものが置いてあった。
周囲の壁は自然に出来た洞穴そのままといった感じだが、
金属片が置いてある台座付近は明らかに人為的に作られたものだ。
どうやら、誰かが意図的にこの洞穴に隠して置いていたようだ。
バルゼビアがゆっくりと、
その金属片を親指と人差し指でつまむようにして持ち上げると、
小さな金属は発光を止めた。
「これが、断章。
あいつが、今一番欲しがっているものさ。」
バルゼビアが嬉しそうに金属片を眺める。
「なぜそれを欲しがっているの?それは一体なに?」
私は待ちきれずにバルゼビアを質問攻めにした。
「まぁ、待ちな。一度村に帰ろうか。夜になると森の中は危険だ。」
夜の森を恐れるだなんて、悪魔らしくないなとは思ったが、
私達人間のことを気遣ってくれているのかもしれないと思い、
その言葉に従って早々に村へと引き返すことにした。
村に着くと、私とバルゼビアの二人分の宿をとり、
二人きりになったところで、
ようやくバルゼビアから詳細な説明を聞くことができた。
まず、バルゼビアとルザーフが、
城から私の右腕を奪って消えた後のことについて話始めた。
あの後、バルゼビアとルザーフはもみ合いながら、
アルテアの塔と呼ばれる塔へと向かったらしい。
その塔の付近に、地獄門の入り口があるようだ。
そこにはアルテアの剣を持った、
アリウスと思われる男もいたという。
バルゼビアは、ルザーフが地獄へと踏み入る前に決着をつけようとしたが、
ルザーフの力は予想以上に強く、惨敗してしまい、
魔力のほとんどを彼に奪われてしまったらしい。
しかし、バルゼビアの能力は、自身の分身や、
魔力を分け与えた強力な悪魔の召喚であり、
ルザーフに倒されたのが、能力で作り上げた分身であったため、
命こそ落とすことはなかったが、
倒されたのが当時の魔力のありったけをつぎ込んだ分身であったため、
それを奪われた今では、彼女に大した力は残されていないらしい。
だから、元は十邪星と呼ばれていた程の実力者が、
魔力のほとんどをつぎ込んだ悪魔を召喚しても、
私達の補助があってようやく、トカゲ人間を仕留めることできたようだ。
そして、その後、地獄へと偵察に行ったリスバートから聞いた話によれば、
恐らくウルガリウスは、もう地獄には存在していなかったらしく、
それは、ルザーフが、リスバートを除いた
全ての十邪星の魔力を独占していることを意味しているようだ。
その上、アリウスが持っていたアルテアの剣の力を使い、
断章の封印を解き、それを集めているのだという。
断章が揃うと、神界への扉が開くと言われていて、
ルザーフが更なる力を手にし、
創世も、破滅も思いのままになるだろう、とのことだった。
「あいつには、人間が憎いとかそんなこと関係なかったんだ。
あいつは、自身に都合のいい世界を作り出すことだけを望んでいる。
そのためにウルガリウス様の命まで奪うなんて・・・。
本当の裏切り者は人間じゃなく、あいつだったんだ。
もうちょっと早く気付くべきだった。」
バルゼビアが悔しそうな表情を見せた。
「このまま、あいつを好き放題にさせておけば、
あたし達の世界も、この世界も、
すべて破壊されてしまうだろう。
だから、今は、悪魔とか人間とか忘れて、
あたしと一緒にあいつと戦ってほしい。」
私はバルゼビアの話に衝撃を受けた。
いろいろと、にわかには信じられない話ばかりだ。
アリウスは、もうルザーフとは縁を切ったと思ったのに、
まだ一緒に行動していただなんて、
しかも、あろうことか、この世界を破壊しようとしている奴に手を貸しているだなんて・・・。
それに、ルザーフが既に十邪星ほぼ全ての力を手にしているのだとしたら、
そんな強大な存在が私達の手に負えるのだろうか?
もしかしたら、全世界が立ち向かったとしても勝ち目はないのではないだろうか?
信じたくない話ではあるが、
彼女が話をしているときの表情を見ていて、
嘘を吐いているようには思えなかった。
実際に、共闘して悪魔を倒しているわけだし、
バルゼビアが下級悪魔を召喚するので精一杯だったところも見ている。
彼女の話を疑う証拠は一切ない。
なにより、今の私は、以前、彼女が欲していたであろう
ディメイアの力を持っていない。
いまさら嘘を吐いてまで近づく理由もないだろう。
私は、しばらく考えた結果、バルゼビアの話に乗ることにした。
各地で起こっている怪異もトカゲ人間のような悪魔が原因だとするなら、
力を合わせて立ち向かったほうが勝率も高いだろう。
「分かりました。一緒にルザーフを打ち負かしましょう。」
「すまない。恩に着る。信頼の証として、これはあんたがもっているといい。」
バルゼビアはそういうと小さな金属の欠片を渡してきた。
彼女が断章と呼んでいたものだ。
「断章は全部で7つ。
全部集まることで初めて効果を発揮するようだ。
断章の中には何かの文章が隠されているらしいが、
あたしもこれがなんなのかとか、どう見るのかとかは知らない。」
この金属片に文章が隠されているとは、どういう意味だろうか?
私は不思議に思い、いろいろ回して見てみるが、模様すらみあたらない。
形であっても、ほとんど立方体でこれといった特徴もない。
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