34 / 44
第33話 ポポウト
しおりを挟む
街の外へ出て新たなエリアに着くと、そこは荒野だった。
トーシンはすぐさまマップを使い、このエリアの名前を調べた。
そこには【リノスティア荒野】と表示されていた。
「リノスティア荒野か…。ここにはどんなモンスターがいるんだ?」
そう思い辺りを見回すが、遠くの方に山が見える以外には、岩場や細々とした木ぐらいしか見当たらなく、その他は特に何も無かった。
「山以外何も見当たんねぇな。ん?山?たしかチュートリアルの時に、なんちゃらマウンテンに来てくれって言われてたっけ。それってあの山か?」
トーシンは、チュートリアルを担当したAIに言われたことを思い出す。
「名前は確か…、そうだ!ナイグレス・マウンテンだ!もし、あの山がそうならせっかくだし言ってみよう。道中でモンスターにあえるかもだし。」
そうして、トーシンは遠くの方に見える山に向かって走り出した。
しばらく進んでいると、少し先にサイのようなモンスターを見つけた。
「おっ!モンスターみっけ!」
すぐさま狩ろうと、走って近づこうとしたその時。
「ポォーウ!!」
その鳴き声と共に突如、鋭い爪が地中から飛び出しサイ型モンスターの腹部を貫く。さらに、地中から鋭い爪の持ち主であるモンスターが飛び出してくる。
「は?なにあれ?」
トーシンは、飛び出して来たモンスターを見て、戸惑いと驚きのまじった声を出す。モンスターの見た目はモグラのようであった。
貫かれたサイ型モンスターは、まるで中身がモグラ型モンスターの爪に吸われてるかのようにどんどん萎んでいく。
「おいおい、あれどうなってんだよ…。」
サイ型モンスターが完全に萎みきった後、モグラ型モンスターは、貫いた方の腕を振り払い、サイ型モンスターを投げ捨てる。そして、サイ型モンスターはポリゴン状となり散る。
それから、モグラ型モンスターはトーシンの方を見て、トーシンの存在を認識した後、地中へとまるでプールに飛び込むかのように潜る。
「まさか、あいつ次のターゲットに俺を選んだのか?」
そう口にした瞬間トーシンにやばいという考えが駆け巡る。
(地中に潜ったってことは、さっきみたいに足下から襲いかかるつもりだ。ここを離れなきゃ!)
さっきのサイ型モンスターの様にはなるまいと、すぐさまここまで来た道を走って離れる。
次の瞬間。
「ポォーウ!!」
先程までトーシンがいた場所からモグラ型モンスターが飛び出す。
「ポウ?」
トーシンは、少し振り向くと手応えがなく首を傾げているモグラ型モンスターの姿を確認する。
モグラ型モンスターの頭上には、ポポウトと表示されていた。
ポポウトはキョロキョロと辺りを見回し、走って逃げているトーシンを確認すると再び地中へと潜って行く。
(やばい、やばい!地中から出てくるまで何処から出てくるのか全く分からなかった!ずるくね、あれ!あんなのどっから来るか全くわかんねぇじゃん!ふざけんなよ、運営!)
そう心の中で運営に対する文句を思いながら、全力で走る。
(とにかく、走るのをやめたらやられる!足を止める訳には行かねぇ!)
そうして、全力で走って逃げていると。
「ポポォーウ!!」
トーシンの進行方向の先、それも自身の攻撃射程距離よりも少しだけ遠いであろうところにポポウトが飛び出す。
そして、そのままポポウトは腕を振りかぶる。
それを見てトーシンは、すぐさま止まろうとする。だが。
(やばっ!止まらなきゃ行けねぇのに、勢いがついてて止まれねぇ!)
何とか止まろうとするも、まるでポポウトの爪に吸い寄せられているかのように、勢いのついた体を止めることができない。
(そうだ!盾でガードすればまだ何とかなるかも!)
そう考え、盾でガードしようとした時にはもう既に遅かった。
ガードは間に合わず、トーシンはポポウトの爪に貫かれる。
そして、トーシンのHPバーば0になる。
トーシンはすぐさまマップを使い、このエリアの名前を調べた。
そこには【リノスティア荒野】と表示されていた。
「リノスティア荒野か…。ここにはどんなモンスターがいるんだ?」
そう思い辺りを見回すが、遠くの方に山が見える以外には、岩場や細々とした木ぐらいしか見当たらなく、その他は特に何も無かった。
「山以外何も見当たんねぇな。ん?山?たしかチュートリアルの時に、なんちゃらマウンテンに来てくれって言われてたっけ。それってあの山か?」
トーシンは、チュートリアルを担当したAIに言われたことを思い出す。
「名前は確か…、そうだ!ナイグレス・マウンテンだ!もし、あの山がそうならせっかくだし言ってみよう。道中でモンスターにあえるかもだし。」
そうして、トーシンは遠くの方に見える山に向かって走り出した。
しばらく進んでいると、少し先にサイのようなモンスターを見つけた。
「おっ!モンスターみっけ!」
すぐさま狩ろうと、走って近づこうとしたその時。
「ポォーウ!!」
その鳴き声と共に突如、鋭い爪が地中から飛び出しサイ型モンスターの腹部を貫く。さらに、地中から鋭い爪の持ち主であるモンスターが飛び出してくる。
「は?なにあれ?」
トーシンは、飛び出して来たモンスターを見て、戸惑いと驚きのまじった声を出す。モンスターの見た目はモグラのようであった。
貫かれたサイ型モンスターは、まるで中身がモグラ型モンスターの爪に吸われてるかのようにどんどん萎んでいく。
「おいおい、あれどうなってんだよ…。」
サイ型モンスターが完全に萎みきった後、モグラ型モンスターは、貫いた方の腕を振り払い、サイ型モンスターを投げ捨てる。そして、サイ型モンスターはポリゴン状となり散る。
それから、モグラ型モンスターはトーシンの方を見て、トーシンの存在を認識した後、地中へとまるでプールに飛び込むかのように潜る。
「まさか、あいつ次のターゲットに俺を選んだのか?」
そう口にした瞬間トーシンにやばいという考えが駆け巡る。
(地中に潜ったってことは、さっきみたいに足下から襲いかかるつもりだ。ここを離れなきゃ!)
さっきのサイ型モンスターの様にはなるまいと、すぐさまここまで来た道を走って離れる。
次の瞬間。
「ポォーウ!!」
先程までトーシンがいた場所からモグラ型モンスターが飛び出す。
「ポウ?」
トーシンは、少し振り向くと手応えがなく首を傾げているモグラ型モンスターの姿を確認する。
モグラ型モンスターの頭上には、ポポウトと表示されていた。
ポポウトはキョロキョロと辺りを見回し、走って逃げているトーシンを確認すると再び地中へと潜って行く。
(やばい、やばい!地中から出てくるまで何処から出てくるのか全く分からなかった!ずるくね、あれ!あんなのどっから来るか全くわかんねぇじゃん!ふざけんなよ、運営!)
そう心の中で運営に対する文句を思いながら、全力で走る。
(とにかく、走るのをやめたらやられる!足を止める訳には行かねぇ!)
そうして、全力で走って逃げていると。
「ポポォーウ!!」
トーシンの進行方向の先、それも自身の攻撃射程距離よりも少しだけ遠いであろうところにポポウトが飛び出す。
そして、そのままポポウトは腕を振りかぶる。
それを見てトーシンは、すぐさま止まろうとする。だが。
(やばっ!止まらなきゃ行けねぇのに、勢いがついてて止まれねぇ!)
何とか止まろうとするも、まるでポポウトの爪に吸い寄せられているかのように、勢いのついた体を止めることができない。
(そうだ!盾でガードすればまだ何とかなるかも!)
そう考え、盾でガードしようとした時にはもう既に遅かった。
ガードは間に合わず、トーシンはポポウトの爪に貫かれる。
そして、トーシンのHPバーば0になる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
79
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる