アイの間

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放課後になり、僕はいそいそと帰り支度をする。
芳は何でかニヤニヤしてる。
何でだろう?

「ほら、雪?帰ろーぜ」
芳の明るい声に、苦笑する。
それに頷き、川野に視線を送る。
川野も帰り支度を終わらせ、僕の視線に気付いたのか小さく頷いた。

でも、その前に…。
僕の足は川野に行く前に違う方向に向かっていた。
「…小林、その、朝はごめん」
気まずいのは僕も一緒だ。
だけど、このままにしているのは僕が嫌だったから。

僕の言葉に、小林は小さな声で『私も言い過ぎたから、ごめんなさい』と言ってくれた。
昨日今日に感じていた小林の棘は全然感じなかった。
「ううん、じゃ、また明日」
僕の言葉に、小林も曖昧に頷いた。
「…うん、また明日」

お互いに気まずいとは思っているけれど、明日にはまた少しぎこちないままクラスメイトに戻るのだろう。
そう思った。
文化祭に特に強い思い入れはなかった僕だけど。
今年の文化祭は特に忘れられなくなりそうだ。

「ヒュー、おっとなー」
芳の軽口に思わず芳を睨む。
「何だよ?泣かされたお前から謝るなんて、大人じゃんか?」
そう思っているなら、冷やかすような言い方をしないでほしい。
特に泣いたことなんて、言わなくても良いのに…。
だけど、芳にそんなことを言っても理解をしてくれない。

だから、僕は溜め息をついてバックを握り直した。
3人で何となく一緒に、玄関に向かう。
「川野って、明日の喫茶室で何やんの?」
芳の言葉に、川野は『受付』と返答する。

「おー、クラスの顔だな」
芳の言葉に、川野は曖昧に頷いた。
ほぼ初めて話すのかもしれないのに、芳はペースが変わらない。
本当に大物だと思う。

芳が中心になって、ポツポツ話をしながら玄関に向かう。
他の生徒は、楽しそうに準備や展示のセッティングをしている。
校庭や体育館もそうなのだろう。
学校中がお祭りのような雰囲気だ。

その中で、まっすぐに帰宅する僕達。
いつもは途中まで一緒に行くのに、芳は『じゃ、俺はここで先に行くわ』と言い出した。
「何で?」
「お前ら、会話もないの変だと思わないのか?」

芳の言葉に、僕と川野は顔を見合わせる。
「変かな?」
会話がなくても、一緒にいることに意味があるから良いと思う僕。
川野はどう思っているか分からないけど。

「俺がいると、ゆっくり話も出来ないだろ?」
芳の言葉は、シンプルに僕達に気を遣っていた。
「それに、家で明日の準備したいし?」
まともな言葉を言う芳に驚く。

「芳がまともだ」
「それで感心するの失礼じゃね?」
芳の言葉に苦笑してしまう。
「それと、さっきのサンキューな」
芳の言葉に、首を傾げる。

「小林に怒ってくれたろ?」
芳の静かな声。
今見ている芳も、朝の芳も表情に変化はない。
なのに、今の芳からは誠実さがちゃんと出ていた。

「別に、芳のためってわけじゃなくて…」
「うん。それでも、いや…、だからこそ、ありがとうなんだって」
芳の言葉は意味が分からない。
「ううん、全然上手に出来なかったくらいだし…」
「それは確かに」
僕の謙遜に、芳はあっさり同意した。

芳は何でもないような顔をしていたけれど、僕嫌だったんだ。
ただ、僕が聞きたくなかっただけ。
芳のことを可哀そうだという言葉を。
それは、ただの僕のエゴだ。

「泣いちゃったけど…」
僕の言葉に、芳は声を出して笑う。
「それでこそ雪だぜ?じゃ、明日はよろしくな?」
芳は振り返らずに、さっさと歩きだした。

芳を見送りながら、僕も歩き出す。
川野もそれにつられたように歩き出した。
「…雪君は」
川野の静かな声。
「うん?」

「私に普通にしてくれるね」
『吉野君も』と小さく付け加える川野。
「ま、僕達変わり者みたいだからね?」
僕の返答に、川野は困ったように笑ってくれた。

「川野、あのさ?今、僕の家、親だけじゃなくて、そのお友達もいるんだ」
思い出した鈴ちゃんと朋さんの存在に、慌てて付け加える。
そして、今朝のリビングの惨状も思い出す。

酒瓶とかお菓子の袋とか、タオルケットとかクッションとかあちこちに散乱している僕の家。
今もそうなのかな?
流石に、2人ともお休みだからリビングは片付けてくれたんだろうと信じたい。
川野がいつもあの状態だと勘違いしてしまう。

「雪君のご両親って、すごく素敵な人達なんだろうね」
川野の言葉に複雑な心境のまま、素直に頷いた。
素敵な人達が、家の中を荒らし放題にしていないことを願う僕。
歩く速度も、心なしか早くなる。

すぐに見えて来た我が家に視線を走らせ、ギョッとする。
さっき、素直に頷いたのが馬鹿みたいだ。
「ゆーきー!おかえりー!」
遠くの方から、マミさんが手を振っているのが見えた。
その横には、ニコニコしたタミ君。

何をしてるんだか、あの2人は。
マミさんは、サンダルのままぴょんぴょん飛び跳ねている。
「川野、ちょっとだけごめん!」
僕はそう言い、走り出す。

「何してるの?」
小声で問いかける僕に、マミさんは構わないようにハグをして来た。
だから、川野が見てるのに。
「おかえり雪!会いたかった雪!可愛い!おかえり!好き!大好き!」
「もう、分かったから…!」

川野の手前もあるから、ハグはやめてほしいのに。
というか、家の中で待っていてほしかったのに。
何で今日に限って、外で待っているかな?
家の中は綺麗なのかな?
鈴ちゃんと朋さんはいるのかな?

色々なことが頭をよぎる。
恥ずかしさと怖さで後ろは振り返れなかった。
良い歳して、母親に抱きしめられている息子なんて。

「ほら、マミさん雪が困っているよ」
タミ君の声は、変わらず穏やかだ。
「やだもーん!私が離したら、タミ君が雪のことホールドするでしょ?」
聞こえて来た声に、更にギョッとする。
まさか、と思う僕に構わずタミ君は『勿論』と言った。

「朝は逃げられちゃったからね?おかえりのハグは絶対にしないと」
タミ君の呑気な声に、脱力する。
「もう、やめてよ!川野がいるの!連れてきたんだから!」
ぼくの言葉に、マミさんの腕が緩む。

「あら、雪が惚れたという天下一品女子ね?」
マミさんのとんでもない言葉に、聞こえていませんようにと願ってしまう。
「良いの!僕のことはもう終わったから、マミさんに川野を会わせたかったから来たの」
「可愛い子だね」

タミ君は、僕の焦りに構わずそう言った。
動けない僕に変わり、タミ君とマミさんが『いらっしゃい』と川野に声をかける。
川野は、空気を読んで近くに来たのだろう。
「初めまして」
川野の顔を見れない。

後ろから聞こえて来た川野の声に、僕は身じろぎも出来ずに固まる。
恥ずかしいなぁ。
「初めまして、雪のお母さんのマミです」
僕をハグしたまま、マミさんが何でもないようにそう返答する。

「ようこそ、雪のお父さんのタミです」
タミ君も何でもないようにそう返事をする。
「まぁ、立ち話もなんだから、中にどうぞ」
マミさんがそう言い、ようやく僕を離した。

玄関から中に入る。
先にマミさんが入り、スリッパの準備をしている。
こういう所は、お母さんだなぁ。
「どうぞ」
マミさんの声に、川野は僕を見る。

「上がって、遠慮しないで?」
僕の慌てたような言葉に、川野は少しはにかんだ。
「お邪魔します」
靴を脱いで、先に上がる川野にとりあえずホッとする。

「じゃあ、マミさんは川野と僕の部屋に言って」
僕の言葉に、川野とマミさんは不思議そうに僕を見た。
「僕は、マミさんに会って欲しいって言ったでしょ?ということだから、マミさん川野のことよろしくね?」
「…じゃあ、僕達は飲み物の準備をしようか?」
タミ君が、何でもないように僕のことを抱っこする。

だから、僕はもう中学生。
「昨日、朋に抱っこされてる雪が可愛すぎて、僕もしたくなっちゃった」
可愛く言うタミ君。
「あーぁ、捕まっちゃったね雪?じゃ、私はお言葉に甘えて、雪の部屋に行こうかな?じゃあ、川野さん行こう」
マミさんに促され、川野は『ありがとう』と小さく僕に言った。

恥ずかしい、という気持ちはすでに薄れていた。
もう、この両親に常識なんてない。
やっぱり、川野より芳より僕の家が一番おかしい。
クラスメイトの前でハグされようが、抱っこをされようがそんなことは関係ないんだ。

「あれ?もっと重いと思ってたのに、雪は軽いね?」
タミ君の声は弾んでいる。
玄関で僕の靴を脱がし、一旦抱っこは終わった。
「でも、昨日はマミさんに占領されてたから、もう少しね?せめて、朋と同じ時間はさせてもらわないと」
タミ君は、僕の荷物を玄関に置きまた僕を抱っこする。

そう、昨夜遊びに来た朋さんと少し話をする時間があって、その時に朋さんは僕のことを抱っこしてくれた。
久しぶりの感覚だったのに、背の高い朋さんに抱っこされるのが好きだった僕は素直に甘えたんだっけ。
でも、朋さんはそのまま僕のことを降ろしてくれなくて、マミさんとタミ君と鈴ちゃんに見られてしまった。
それからだ、マミさんが僕のことを離してくれなくなったんだっけ。
昨夜のことなのに、学校でも色々あり過ぎて少し遠い記憶になっていた。

「本当に、大きくなって。…雪、ありがとう」
タミ君の言葉に、今度は僕が首を傾げる。
「成長してくれて、僕の息子でいてくれて、ありがとう」
タミ君の穏やかな声。
タミ君の顔を見ていられなくて、首にぎゅっとしがみつく。
ツンとした感覚が、鼻に響いた。

「…ううん、僕もタミ君がお父さんで良かった。ありがとう、僕の…お父さんでいてくれて」
声は震えてしまったけれど、僕もタミ君にしがみつきながらそう言った。
タミ君は僕に頬ずりする。
まるで小さい子にするように。

「可愛いね、雪。イイ子」
「良い子じゃないよ?タミ君とマミさんに、嫌なこと言っちゃった」
僕の呟きにタミ君は『そんなことないよ?』と優しく言ってくれた。
「反抗期なんて、誰にでもあるんだし」

「お前は一生反抗期だろ?」
聞こえて来た声に、思わず顔を上げる。
「朋さん!」
「おかえり、雪。ほんとにお前らは、隙あらば雪に構う。さっき、マミと来てたのが雪の彼女なんだって?」
朋さんの呆れたような声に、タミ君がクスクス笑った。
何か、色々間違ってる。

「違うよ?朋さん、彼女じゃないよ」
「どっちでもいーだろ?」
「よくないよ。川野に迷惑だから」
「ほんとに真面目だな、まぁ、こんなんじゃ、反抗期なんて一生くるわけがねーか?」
「お互い、一生反抗期だもんなぁ」
タミ君ののんびりした言葉に、朋さんが『まーな』と同意していた。

「ねぇねぇ、あの子でしょ?雪が好きな女の子って?」
鈴ちゃんもいることに気付き、少しだけ照れてしまう。
鈴ちゃんは、マミさんから聞いてるのかな?
なら、振られたことも知ってるわけで…。

「鈴に照れるのは謎なんだよな?いっちょ前に、鈴のこと意識してんのか?」
朋さんの言葉に、そんなことはないと小さく否定する。
「えー?嬉しい。5歳は若返る!」
「お前は!年下には見境なく厳しいくせに、何で雪にだけベタ甘?」
「だって、雪のファン1号だもの!誰が何と言おうと、私が永遠の会員ナンバー1番だから」

鈴ちゃんの言葉に、そこまで好かれる何かがあった記憶はない。
なのに、この人達は無条件に甘やかしてくれる。
僕が産まれた時からずっと。
だから、僕に親戚がいなくても気にならなくなったんだ。

「ねぇ?雪?あの、川野って子?マミに似てなかった?何か意外なんだけど」
鈴ちゃんの言葉に、少しだけドキリとする。
「やっぱり、息子は母親を求めるっていうしな?」
鈴ちゃんの言葉に、朋さんは遠回りに同意していた。

何で、一瞬しか見ていないだろうに、朋さんも鈴ちゃんもそんなことに気付くのかな?
恥ずかしい。
抱っこしていたタミ君にギュッとしがみ付くと、タミ君は『イイ子イイ子』と背中を撫でてくれた。
それはそれで、恥ずかしいんだけどね。

「僕は、母親とマミさんを重ねたことないけど?」
タミ君の呑気な声。
「お前は、母親知らねーだろ?」
朋さんの突っ込みに、タミ君が笑う。
笑っていられる状況じゃないのに。
「うわ、酷いこと言うなぁ。雪、朋が僕のこといじめるよ」

タミ君は、産まれた時に施設に置いていかれた所を保護されたんだって。
それも、昨日朋さんから聞いたこと。
すごく驚いた。

両親はいたみたいだけど、タミ君のことを息子として見られないと施設に預けられてしまったと朋さんが教えてくれた。
朋さんは、中学生の時にタミ君と同級生になって仲良くなったんだって。
今までも朋さんとの付き合いは聞いていたけれど、タミ君のことを聞くのは初めてで驚いてしまったんだ。

タミ君は昔から何でも出来ていたという話。
それは、高校で一緒になった鈴ちゃんやマミさんからも何度も聞いていた。
勉強も出来て、運動も出来て表彰も何度もされたって話。
生徒会長までしていたのに、人に興味がなさ過ぎたんだってこととかは僕が小さい頃にも聞いていた。
タミ君は、自分のことに全く無頓着でずっとこのままだったんだって。

因みに、マミさんとタミ君は高校生の時からお付き合いをしている。
元々、タミ君がいた施設にマミさんが一時期預けられたことで知り合いになっていたこと。
その時2人は小学生。
マミさんが、タミ君の家族になるから一緒に暮らそうって、結果的なプロポーズしていたこと。
そんなことを昨日聞いたことで、縁って不思議だなぁと思ったんだ。

高校生からバイトを始めて、2人はコツコツお金を溜めて。
大学も奨学金で入学したこと。
それは、鈴ちゃんと朋さんはいつまでも悔しがっていた。
枠が2つしかないのに、推薦を2人が占領したと。

成人したタイミングで2人は入籍。
マミさんは大学在学中に、僕のことを出産して大学で子育てをしていたこと。
今聞いても、滅茶苦茶だと思うけれど。
でも、そうやって僕はマミさんとタミ君のお友達に面倒を見てもらっていた。

僕の生い立ち。
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