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2話 死角
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あの部屋を出た。
そして出る前に本に挟んであったメッセージである【ファリアの町に来い】という内容の紙を持って、行くことにした。
クラスメイトの死体は放っておいた。もう全員死んでいるんだし、どうでもいいと思ったからだ。
しかしこの紙に書いてあった事と【アイツ】が言ってたことが矛盾している。
【アイツ】は転移の負荷に耐えきれずに死んだと言っていた。
だがこの内容はそれと対照的。
どちらかが嘘を言っているというのか。
そもそもこれを書いたのは誰なんだ?
俺に宛てて書いたとも限らないし。
そんな事を思いながら、この建物を出た。
どうやら部屋があったのは、大きな屋敷だったようだ。
庭園があるので相当な金持ちの屋敷だろう。
石造や噴水、整えられた草木があった。やはりここは俺がいた現代社会ではないようだ。
綺麗に清掃されていることから、先程までは人がいたと推測できる。
が、全く人がいる気配がない。
そんなことを考えながら、巨大な黄金調の門を出る。
この世界のことを全く知らないので、危険もあるだろうと思い、剣を拝借してきた。剣の倉庫らしきところには、ゴテゴテとした黄金の剣しかなかった。
どこの成金貴族だよ。
悪趣味で気に入らなかったので、隅々まで他の剣がないか探していると黒い布で巻かれた、剣が見つかった。
布を解くと柄だけでなく刀身までも真っ黒な剣。禍々しい雰囲気だったので厨ニ病の琴線に触れてしまい、迷わず拝借してきた。
呪われそうなモノを見るとどうも使いたくなってしまうのが、厨ニ病というもの。
ましてやここは異世界。
俺が魔法と剣が使えるかは知らないがどうしても使ってみたいと思うのが普通だろう。
剣と共に森に入り、街に向かう。幸いな事に地図があったのでそれを見て森の中を突き進む。
「うらぁぁぁ! 止まれそこの坊主」
一本道の脇の草むらから盗賊らしき男が飛び出してきた。
ド○クエやポケ○ンでありそうなシュチュエーションだ。
その盗賊らしき男は一人。
短剣をこちらに向け、どこか怯えた様子で威嚇してくる。そう、まるで何かに監視され命を握られているような。
「おい、お前はなんで一人なんだ? 盗賊ってもんは普通、徒党を組んで相手から金品を巻き上げるんじゃないのか?」
「う、うるせぇ! 良いから俺の言うことを聞け。とりあえず武器を捨てろ。その後は手を上げて下がるんだ!」
俺は言われたとおりにして一歩下がる。
「お前は、奴らの仲間なんだろ!」
何のことだ? 俺が首を傾げると。
「知ってるんだぞ! 親分と俺の仲間を殺して逃げたやつの仲間なんだろ。【あの人】に聞いたぞ。お前のような真っ黒な剣を持って、ローブを羽織った黒髪の男が、急に現れて斬り殺したって」
こいつは何を言っているんだ。
俺は人なんて殺してないぞ。
「それは違う。俺はすぐそこの屋敷から来たんだぞ? お前たちのところには一切行っていない。というか場所も知らないんだぞ?」
俺の言葉を聞いて、男が怒りと焦りの顔から疑問の表情に変わった。
「え? じゃあ俺はあの男に騙され…………!」
その瞬間、目の前で男の首が宙を舞った。
一瞬だ。
一瞬で身体と頭が分離した。
首からは血飛沫が滝のように溢れ出している。
そのうち、躰が頭が飛んだと気付いたように倒れた。
何が起こったのか、あの男が何を言いかけたのか分からなかった。
そして出る前に本に挟んであったメッセージである【ファリアの町に来い】という内容の紙を持って、行くことにした。
クラスメイトの死体は放っておいた。もう全員死んでいるんだし、どうでもいいと思ったからだ。
しかしこの紙に書いてあった事と【アイツ】が言ってたことが矛盾している。
【アイツ】は転移の負荷に耐えきれずに死んだと言っていた。
だがこの内容はそれと対照的。
どちらかが嘘を言っているというのか。
そもそもこれを書いたのは誰なんだ?
俺に宛てて書いたとも限らないし。
そんな事を思いながら、この建物を出た。
どうやら部屋があったのは、大きな屋敷だったようだ。
庭園があるので相当な金持ちの屋敷だろう。
石造や噴水、整えられた草木があった。やはりここは俺がいた現代社会ではないようだ。
綺麗に清掃されていることから、先程までは人がいたと推測できる。
が、全く人がいる気配がない。
そんなことを考えながら、巨大な黄金調の門を出る。
この世界のことを全く知らないので、危険もあるだろうと思い、剣を拝借してきた。剣の倉庫らしきところには、ゴテゴテとした黄金の剣しかなかった。
どこの成金貴族だよ。
悪趣味で気に入らなかったので、隅々まで他の剣がないか探していると黒い布で巻かれた、剣が見つかった。
布を解くと柄だけでなく刀身までも真っ黒な剣。禍々しい雰囲気だったので厨ニ病の琴線に触れてしまい、迷わず拝借してきた。
呪われそうなモノを見るとどうも使いたくなってしまうのが、厨ニ病というもの。
ましてやここは異世界。
俺が魔法と剣が使えるかは知らないがどうしても使ってみたいと思うのが普通だろう。
剣と共に森に入り、街に向かう。幸いな事に地図があったのでそれを見て森の中を突き進む。
「うらぁぁぁ! 止まれそこの坊主」
一本道の脇の草むらから盗賊らしき男が飛び出してきた。
ド○クエやポケ○ンでありそうなシュチュエーションだ。
その盗賊らしき男は一人。
短剣をこちらに向け、どこか怯えた様子で威嚇してくる。そう、まるで何かに監視され命を握られているような。
「おい、お前はなんで一人なんだ? 盗賊ってもんは普通、徒党を組んで相手から金品を巻き上げるんじゃないのか?」
「う、うるせぇ! 良いから俺の言うことを聞け。とりあえず武器を捨てろ。その後は手を上げて下がるんだ!」
俺は言われたとおりにして一歩下がる。
「お前は、奴らの仲間なんだろ!」
何のことだ? 俺が首を傾げると。
「知ってるんだぞ! 親分と俺の仲間を殺して逃げたやつの仲間なんだろ。【あの人】に聞いたぞ。お前のような真っ黒な剣を持って、ローブを羽織った黒髪の男が、急に現れて斬り殺したって」
こいつは何を言っているんだ。
俺は人なんて殺してないぞ。
「それは違う。俺はすぐそこの屋敷から来たんだぞ? お前たちのところには一切行っていない。というか場所も知らないんだぞ?」
俺の言葉を聞いて、男が怒りと焦りの顔から疑問の表情に変わった。
「え? じゃあ俺はあの男に騙され…………!」
その瞬間、目の前で男の首が宙を舞った。
一瞬だ。
一瞬で身体と頭が分離した。
首からは血飛沫が滝のように溢れ出している。
そのうち、躰が頭が飛んだと気付いたように倒れた。
何が起こったのか、あの男が何を言いかけたのか分からなかった。
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