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5話 浄化の剣
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俺は今、勇者一行に追われている。
原因は勇者を殴ったこと。
まあ、あいつらはクズだし後悔はしていない。
が、追われていてこの街から出るためにはあいつらが待ち伏せをしている門を通らないといけないことは事実だ。
この街にはどうやら西の門と東の門があるらしい。
西の門は魔王領が近いため強固な門がある。
東の門はそこまで厳重な警備ではない普通の木の門。
どうやら俺は魔王領の方向にある強固な門からこの街に入ったようだ。
どうやって入ったのかって?
俺が入るときは何故か門が開いていたんだよ。不思議だなぁ。まあ俺があんなことしたから閉まったのかもしれないが……。
さて、どうするか。
「探せ! 探せぇ!」
必死に俺を探している奴らの声が聞こえる。住民に無理やり探させているようだ。いずれこの箱中も見つかるな。
俺が移動しようとしたとき、俺の目に先程の少女が移った。
あんな小さい子にまで探さてるのか。
もう俺が隠れて半日だぞ? フラフラじゃないか。
…………っち。
「おーい、お前らー。おれはここにいるぞぉー」
俺は木の箱から出て血眼になって探している奴らに向けて手を振る。
すると一斉に俺に向かってくる。あの少女も走ってくることから身体的にも強制的に動かされているのが分かる。
「お、お兄ちゃん逃げてー!」
俺は向かってくる集団の中に突っ込んでいく。
そのまま少女を担ぎ、東の門へ急ぐ。
「お兄ちゃん! 何してるの!? 私、門から出ちゃうと死んじゃうんだよ!?」
「大丈夫だ。それよりも今俺を追ってきてる奴らでこの街の住人全部か?」
「う、うんそうだけど。路地裏の人たちは来てないよ」
それなら大丈夫だ。あの時にやっておいて正解だった……。
✕✕✕
「あ、忘れてた爺さんこの剣ちょっとここで試してみてもいいか? 俺もまだ試したことないんだよ。使い方知ってるか?」
「いや、それはお楽しみじゃと……まあいいか。まずその剣の柄を握って力を込めて見ろ」
俺は剣を抜き構え、徐々に力を入れる。
「こ、こうか?」
「ああ、そうじゃ。そしてイメージを構築するんじゃ。そのツルギ印のイメージはすべてを薙ぎ払う浄化のイメージじゃ」
イメージするとか一人じゃできなかったじゃん。
ま、まあいいか。俺は浄化のイメージを構築する。浄化ってどんなイメージだっけ?
「浄化ってどんなイメージをすればいいんだ?」
「ど、どんなじゃと? え、えーとなぁ……」
「そうだ! 下水を綺麗な水に変えるイメージをすればいいのか」
「へんなイメージをする奴じゃのう。まあいいが、やるだけやってみろ」
よし。イメージをし柄に力をこめる。すると剣から禍々しいオーラと純白のオーラが滝のように溢れてきた。
「こ、これは黒白《コクビャク》の剣《ツルギ》!?」
「なんだそれ?」
「それは勇者が持つ伝説《ザーゲ》の剣《ツルギ》と対極の存在じゃ。まさかその黒の剣がワシの魔法で変化するとはなぁ。長生きするといいこともあるもんじゃな」
はっはっは、と笑う爺さん。
俺は剣を振り払い自分の腰に戻すとブワッと風が起こり、アナウンスのような声が流れる。
『路地裏の住人たちの拘束魔法が解かれました』
何だこれは?
俺は爺さんに聞く。
「なあ爺さん声みたいなのが聞こえなかったか?」
「声? 知らんなぁ」
どうやら俺にしかあの声は聞こえていなかったようだ。
俺はなんの根拠も無かったが妙にその言葉に信頼感があった。そのため爺さんに確認する。
「爺さん、拘束魔法って解かれたか?」
「何を言っておるんじゃ、そんなもの消えてるわけが……な! 消えておるぞ! ワシの腹に刻印された印がなくなっておる。ど、どういうことじゃ?」爺さんが戸惑いながら自らの体をベタベタと触る。
本当に魔法が消えていたらしいな。
信じる価値はある。
俺は爺さんにお礼を言ってこの街を出る方法を探しに行った。
✕✕✕
「さあ、いくぞぉー! おらぁ!」
俺は腰から剣を取り出し、向かってくる奴らと少女に路地裏の人たちにかけたように剣を握る。黒と白の瘴気が溢れ出て辺りを覆った。
先程とは比べ物にならないほどの瘴気が出て周りが見えないくらいになった。こりゃあ好都合だ。このまま逃げるぞ! 俺は拘束魔法を解いた少女と門を走り抜けた。
原因は勇者を殴ったこと。
まあ、あいつらはクズだし後悔はしていない。
が、追われていてこの街から出るためにはあいつらが待ち伏せをしている門を通らないといけないことは事実だ。
この街にはどうやら西の門と東の門があるらしい。
西の門は魔王領が近いため強固な門がある。
東の門はそこまで厳重な警備ではない普通の木の門。
どうやら俺は魔王領の方向にある強固な門からこの街に入ったようだ。
どうやって入ったのかって?
俺が入るときは何故か門が開いていたんだよ。不思議だなぁ。まあ俺があんなことしたから閉まったのかもしれないが……。
さて、どうするか。
「探せ! 探せぇ!」
必死に俺を探している奴らの声が聞こえる。住民に無理やり探させているようだ。いずれこの箱中も見つかるな。
俺が移動しようとしたとき、俺の目に先程の少女が移った。
あんな小さい子にまで探さてるのか。
もう俺が隠れて半日だぞ? フラフラじゃないか。
…………っち。
「おーい、お前らー。おれはここにいるぞぉー」
俺は木の箱から出て血眼になって探している奴らに向けて手を振る。
すると一斉に俺に向かってくる。あの少女も走ってくることから身体的にも強制的に動かされているのが分かる。
「お、お兄ちゃん逃げてー!」
俺は向かってくる集団の中に突っ込んでいく。
そのまま少女を担ぎ、東の門へ急ぐ。
「お兄ちゃん! 何してるの!? 私、門から出ちゃうと死んじゃうんだよ!?」
「大丈夫だ。それよりも今俺を追ってきてる奴らでこの街の住人全部か?」
「う、うんそうだけど。路地裏の人たちは来てないよ」
それなら大丈夫だ。あの時にやっておいて正解だった……。
✕✕✕
「あ、忘れてた爺さんこの剣ちょっとここで試してみてもいいか? 俺もまだ試したことないんだよ。使い方知ってるか?」
「いや、それはお楽しみじゃと……まあいいか。まずその剣の柄を握って力を込めて見ろ」
俺は剣を抜き構え、徐々に力を入れる。
「こ、こうか?」
「ああ、そうじゃ。そしてイメージを構築するんじゃ。そのツルギ印のイメージはすべてを薙ぎ払う浄化のイメージじゃ」
イメージするとか一人じゃできなかったじゃん。
ま、まあいいか。俺は浄化のイメージを構築する。浄化ってどんなイメージだっけ?
「浄化ってどんなイメージをすればいいんだ?」
「ど、どんなじゃと? え、えーとなぁ……」
「そうだ! 下水を綺麗な水に変えるイメージをすればいいのか」
「へんなイメージをする奴じゃのう。まあいいが、やるだけやってみろ」
よし。イメージをし柄に力をこめる。すると剣から禍々しいオーラと純白のオーラが滝のように溢れてきた。
「こ、これは黒白《コクビャク》の剣《ツルギ》!?」
「なんだそれ?」
「それは勇者が持つ伝説《ザーゲ》の剣《ツルギ》と対極の存在じゃ。まさかその黒の剣がワシの魔法で変化するとはなぁ。長生きするといいこともあるもんじゃな」
はっはっは、と笑う爺さん。
俺は剣を振り払い自分の腰に戻すとブワッと風が起こり、アナウンスのような声が流れる。
『路地裏の住人たちの拘束魔法が解かれました』
何だこれは?
俺は爺さんに聞く。
「なあ爺さん声みたいなのが聞こえなかったか?」
「声? 知らんなぁ」
どうやら俺にしかあの声は聞こえていなかったようだ。
俺はなんの根拠も無かったが妙にその言葉に信頼感があった。そのため爺さんに確認する。
「爺さん、拘束魔法って解かれたか?」
「何を言っておるんじゃ、そんなもの消えてるわけが……な! 消えておるぞ! ワシの腹に刻印された印がなくなっておる。ど、どういうことじゃ?」爺さんが戸惑いながら自らの体をベタベタと触る。
本当に魔法が消えていたらしいな。
信じる価値はある。
俺は爺さんにお礼を言ってこの街を出る方法を探しに行った。
✕✕✕
「さあ、いくぞぉー! おらぁ!」
俺は腰から剣を取り出し、向かってくる奴らと少女に路地裏の人たちにかけたように剣を握る。黒と白の瘴気が溢れ出て辺りを覆った。
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