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「うっ……!?」
「ミリア?!」
お茶を飲むや否や、口を抑えてよろめいた私に慌ててジーク隊長が駆け寄ってきた。今にも倒れ伏しそうな私の体を間一髪で抱きとめられる。
あっ……隊長に抱きしめられてしまった……うれし……なんてときめいている暇も無く、私達はそのままバランスを崩してベッドへと倒れ込んでしまった。
「うっ…………ミリア、一体どうした?! 無事か?!」
「た、たいちょ……」
私に押し倒されるような体勢になりながらも、上体を起こし、慌てて私の顔を覗き込んでくるジーク隊長。あまりのお顔の近さに心臓が高鳴る。
ほぼ彼の胸元に顔を埋めた状態のまま、震える手で彼の服を掴んだ。
「うん?!」
「あ、あつい、です……」
そう、あつくてたまらない。薬を嚥下した瞬間脈拍が急激に加速したかと思うと、身体中の血液が沸騰したかのように全身が熱を持ち、息が上がった。一気に血液の循環が早まったからか貧血になったかのような気分だったけど、体勢が落ち着いた今、今度はあちこちの臓器が疼く。むずむずする。
主に、下腹部ーー子宮の、あたりが。
「息も上がっているようだな……熱か?! それとも先程飲んだ茶に何か毒薬でも……」
「ひぁっ」
「!?」
徐に額に触れてきた隊長の手が擽ったくて、変な声が出てしまった。いや、手だけじゃない。隊長の体が触れているあちこちがなんだかやけにむず痒くて、ぶるぶる全身が震えてしまう。なにこれ、なにこれ。
「す、すまん痛んだか!?」
「たいちょ……大丈夫、です。痛みは、ありませんので」
「そうか……! しかし、この体の熱さは尋常じゃないぞ! 医者に診せたほうが……」
再び頬に手の甲を当てられて全身に電流のような快感が走った。
「んんっ…! お、お医者さまは、いり、ません。……原因も対処法も、……はぁ……わかって、いますので」
「むっ?! そうなのか?! ではその対処法をオレにも教えてくれ! 大切な部下の一大事、この王宮騎士団第1部隊隊長ジークが何だって力になってやる! 薬草が必要であれば、例えこの宵闇の中であろうと森の中へだって取りにーー」
ぎゅ、と。思わず頬に僅かに触れていたジーク隊長の大きな手を握った。突然握られた手に照れるでもなく、きょとんと歳の割にあどけない表情で隊長は私を見下ろしてくる。
この大きな手で体の疼きに触れられたらどうなってしまうのだろう。触れられたい。気持ちよくしてほしい。その曇り無いお顔を、太陽のような汚れないお顔を情欲に歪ませたい。
そこまで考えてブンブンと頭を振る。
わ、私は一体なんてことを…! 手まで自分から握っちゃっている。普段なら考えられない行動力だ。催淫剤の力すごい。
頭がぼうっと霞がかり、更に息も上がってきた。
理性なんて最早とうに吹っ飛びかけているけれど、冗談抜きにこのまま放置していたら意識を失い兼ねない。隊長を襲うつもりでいたのに、それより前にぶっ倒れてしまったら本末転倒だ。
ええい踏ん切りをつけろ! ここまで来たなら女を見せるんだミリア!!
むにゅり、と、人並みには育った己の胸に隊長の掌を導き、強く押し付けた。あっ気持ちいい……
隊長はというと何が起こったのか分からないといった様子で、静止している。息も絶え絶え、真っ赤な顔になっているに違いない私の顔と、私の胸元、そしてもう一度私の顔を見ると、隊長は我に帰ったように瞠目した。
「……ああ!! なるほど心音を測れということか! いやすまん、突然の出来事だったものだから一瞬なにがなに、……やら……」
次第に隊長の声が窄まっていったのは、恐らく熱で潤んでいるであろう瞳で、隊長を見上げていたからか。はたまた再び隊長の手ごと自身の片乳を揉み込んだからか。
どちらにせよ多分この感じは効いてる、効いているぞ色仕掛け作戦! あのジーク隊長が、借りてきた猫のように大人しくなっている……!
隊長の上に跨った体勢はそのまま、私はずずい、と更に隊長と距離を詰め、たくましい胸板に体を寄せる。隊長の肉体に密着するだけでもう下腹部がときめいて蜜がこっそり溢れてしまっているが、そんなことは最早些末なこと。
ここは戦場。隊長に自身を女として見てもらえるか、はたまた頭のおかしい部下どころか、上司に襲いかかる痴女として文字通り首を切られてしまうのか。運命の分かれ道なのである。
「た、たいちょう……ッ……恐らく、先ほどの茶葉に、催淫作用のあるものが……まざっていたのかと」
「! なんだと?! 道理で……いや、なるほど……催淫、か」
「それでですね、たいちょう……あの……このまま、私に刺激を与え続けてくれませんか……?」
「そうなると茶葉の出所を探る必要もーーんん?! ミリアおまえ今なんと?!」
「ひゃぁんッ?!」
「!!」
思わずと言ったようにガシリと両肩を掴んできた隊長の手にすら、しっかりと快感を拾ってしまうようで。真っ赤な顔でビクビク震えた私を見て、ジーク隊長は体勢はそのままに再び石化してしまった。瞠目はしているけれど、いったいどういう感情なんだろうこれ……
「……ハァッ……すみませ……なんかもう、こんな具合に、全身すごく敏感になっちゃってて……」
息を整え、隊長の胸に手を添える。びくり、と、今度は隊長の方が肩を震わせた。
「一度発散させたら、症状は回復するとは……思うんです。なので……部下のためにごきょうりょく、いただけませんか……? たいちょう」
「ミリア?!」
お茶を飲むや否や、口を抑えてよろめいた私に慌ててジーク隊長が駆け寄ってきた。今にも倒れ伏しそうな私の体を間一髪で抱きとめられる。
あっ……隊長に抱きしめられてしまった……うれし……なんてときめいている暇も無く、私達はそのままバランスを崩してベッドへと倒れ込んでしまった。
「うっ…………ミリア、一体どうした?! 無事か?!」
「た、たいちょ……」
私に押し倒されるような体勢になりながらも、上体を起こし、慌てて私の顔を覗き込んでくるジーク隊長。あまりのお顔の近さに心臓が高鳴る。
ほぼ彼の胸元に顔を埋めた状態のまま、震える手で彼の服を掴んだ。
「うん?!」
「あ、あつい、です……」
そう、あつくてたまらない。薬を嚥下した瞬間脈拍が急激に加速したかと思うと、身体中の血液が沸騰したかのように全身が熱を持ち、息が上がった。一気に血液の循環が早まったからか貧血になったかのような気分だったけど、体勢が落ち着いた今、今度はあちこちの臓器が疼く。むずむずする。
主に、下腹部ーー子宮の、あたりが。
「息も上がっているようだな……熱か?! それとも先程飲んだ茶に何か毒薬でも……」
「ひぁっ」
「!?」
徐に額に触れてきた隊長の手が擽ったくて、変な声が出てしまった。いや、手だけじゃない。隊長の体が触れているあちこちがなんだかやけにむず痒くて、ぶるぶる全身が震えてしまう。なにこれ、なにこれ。
「す、すまん痛んだか!?」
「たいちょ……大丈夫、です。痛みは、ありませんので」
「そうか……! しかし、この体の熱さは尋常じゃないぞ! 医者に診せたほうが……」
再び頬に手の甲を当てられて全身に電流のような快感が走った。
「んんっ…! お、お医者さまは、いり、ません。……原因も対処法も、……はぁ……わかって、いますので」
「むっ?! そうなのか?! ではその対処法をオレにも教えてくれ! 大切な部下の一大事、この王宮騎士団第1部隊隊長ジークが何だって力になってやる! 薬草が必要であれば、例えこの宵闇の中であろうと森の中へだって取りにーー」
ぎゅ、と。思わず頬に僅かに触れていたジーク隊長の大きな手を握った。突然握られた手に照れるでもなく、きょとんと歳の割にあどけない表情で隊長は私を見下ろしてくる。
この大きな手で体の疼きに触れられたらどうなってしまうのだろう。触れられたい。気持ちよくしてほしい。その曇り無いお顔を、太陽のような汚れないお顔を情欲に歪ませたい。
そこまで考えてブンブンと頭を振る。
わ、私は一体なんてことを…! 手まで自分から握っちゃっている。普段なら考えられない行動力だ。催淫剤の力すごい。
頭がぼうっと霞がかり、更に息も上がってきた。
理性なんて最早とうに吹っ飛びかけているけれど、冗談抜きにこのまま放置していたら意識を失い兼ねない。隊長を襲うつもりでいたのに、それより前にぶっ倒れてしまったら本末転倒だ。
ええい踏ん切りをつけろ! ここまで来たなら女を見せるんだミリア!!
むにゅり、と、人並みには育った己の胸に隊長の掌を導き、強く押し付けた。あっ気持ちいい……
隊長はというと何が起こったのか分からないといった様子で、静止している。息も絶え絶え、真っ赤な顔になっているに違いない私の顔と、私の胸元、そしてもう一度私の顔を見ると、隊長は我に帰ったように瞠目した。
「……ああ!! なるほど心音を測れということか! いやすまん、突然の出来事だったものだから一瞬なにがなに、……やら……」
次第に隊長の声が窄まっていったのは、恐らく熱で潤んでいるであろう瞳で、隊長を見上げていたからか。はたまた再び隊長の手ごと自身の片乳を揉み込んだからか。
どちらにせよ多分この感じは効いてる、効いているぞ色仕掛け作戦! あのジーク隊長が、借りてきた猫のように大人しくなっている……!
隊長の上に跨った体勢はそのまま、私はずずい、と更に隊長と距離を詰め、たくましい胸板に体を寄せる。隊長の肉体に密着するだけでもう下腹部がときめいて蜜がこっそり溢れてしまっているが、そんなことは最早些末なこと。
ここは戦場。隊長に自身を女として見てもらえるか、はたまた頭のおかしい部下どころか、上司に襲いかかる痴女として文字通り首を切られてしまうのか。運命の分かれ道なのである。
「た、たいちょう……ッ……恐らく、先ほどの茶葉に、催淫作用のあるものが……まざっていたのかと」
「! なんだと?! 道理で……いや、なるほど……催淫、か」
「それでですね、たいちょう……あの……このまま、私に刺激を与え続けてくれませんか……?」
「そうなると茶葉の出所を探る必要もーーんん?! ミリアおまえ今なんと?!」
「ひゃぁんッ?!」
「!!」
思わずと言ったようにガシリと両肩を掴んできた隊長の手にすら、しっかりと快感を拾ってしまうようで。真っ赤な顔でビクビク震えた私を見て、ジーク隊長は体勢はそのままに再び石化してしまった。瞠目はしているけれど、いったいどういう感情なんだろうこれ……
「……ハァッ……すみませ……なんかもう、こんな具合に、全身すごく敏感になっちゃってて……」
息を整え、隊長の胸に手を添える。びくり、と、今度は隊長の方が肩を震わせた。
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