ひとりよがりなFalse Face

水戸けい

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「ぬるぬるして、気持ちがいいだろ」

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「ほら、せっかく入ったんだし。使っておかないと損だろ。俺も、化粧とか落としたいし」

 このまま譲に眠ってしまわれては、計画が中途半端に終わってしまう。譲の腕を引き立ち上がらせ、酔いでふらつく足を支えながら浴室に連れて行く。脱衣所で、譲が寝ぼけた顔で服を脱いだ。

 ――下半身から攻めるって手も、あるんだし。

 和音の言葉が恭平の脳内で繰り返される。恋人がダメでも、一線を超えた友達になることは出来るかもしれない。いっそのこと、女が抱けないようになるまで、腰砕けにさせようか。

 全裸になっていく譲を横目で見ながら、恭平は淫具の自動販売機からローションを購入した。

 ホテルに来るよう仕向けたのは自分だが、入ったのは譲だ。彼はいつもよりも酔っぱらっていて、その上に快楽を乗せればきっと、意識を混濁させるだろう。

 愛し尽くしてやる。

 期間限定なのだから、その間は存分に楽しんでやる。遠慮をして後悔をするくらいなら、とことんまで乱しつくし、味わい、快楽を教え込んでやる。癖になればいい。離れられなくなればいい。正気になっても欲しがるくらいに、犯し尽くせばいい。

 浴室の譲は、全裸で湯船にお湯が溜まるのを眺めている。手早く全てを脱ぎ終えた恭平は、浴室に入り立てかけてあったビニールマットを敷いた。

「眺めていても仕方ねぇし。先に体を洗おうぜ」

 狭い浴室に男が二人。恭平が男にしては小柄だとしても、狭い。ほらとビニールマットに座るように促せば、ふらりと譲が従った。その胸に、購入したローションを垂らす。

「っ、つめたい。何だよ、これ」

「ぬるぬるして、気持ちがいいだろ」

 両手で胸から脇、腹へと塗り広げれば、譲が目を細める。そのまま太ももを撫でてふくらはぎを膝に乗せ、按摩をしてやれば譲は心地よさそうな息を漏らした。

「ここに入るまでに、気負いすぎて緊張したんだろ。足が冷えてるし、パンパンだな」

「ん、恭平」

 うっとりとした呼び声に、恭平の下肢が疼いて滾る。そのまま足を按摩しつづけると、譲は心地よさそうに目を閉じてしまった。

 このまま眠ってしまわれては、困る。

 ふくらはぎを揉んでいた手を伸ばし、恭平はやわらかな譲の牡を掴んで、たっぷりとローションを塗り付けた。

「んはっ、ぁ、恭平、なに」

「ここも、揉んだら気持ちがいいだろ」

「ぁ、はっ、ぅうん」

 ローションで濡れ光る茂みを探り、先端を手の平で包んで揉めば、譲の牡は見る間に太く大きく育っていく。
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