ひとりよがりなFalse Face

水戸けい

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「譲、受け止めろ」

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 拒絶や恐怖ではないと、思いたい。

「譲」

 呼びながら、ゆっくりと腰を動かしてみる。はじめは短くゆる慢に。それを少しずつ長くして、クビレまでを抜いてから、焦れるくらいの速度で埋め込む。それを繰り返せば、譲の手足のこわばりが解けていった。

「譲」

 呼びながら、腰を動かす。本当は、もっと激しく打ち付けて、自分の液で譲の内側を満たしたい。声が枯れるまで嬌声を上げさせたい。いろんな角度で繋がって、自分がいなければ生きていけなくなるほどに蹂躙し、支配したい。

「譲」

 けれど、苦しめたくは無い。共に、心地よくなりたい。

「譲」

 だから、恭平は必死に自制をし、絡みつく媚肉の誘惑に耐え、想いを乗せて名を呼んだ。そんな恭平の忍耐を、譲はたった一言であっさりと打ち砕いた。

「きょ、ぉへぇ」

 うわずった声で呼びながら、淫靡な泣き顔で恭平を見上げてくる譲に、恭平の理性が崩壊する。

「っ、譲!」

 たまらなくなり、恭平は本能の赴くままに腰を打ち付けた。

「ぁはっ、はぁあぉおっ、ひぅううっ」

 液体と空気が交じり合う音が響き、肉と肉がぶつかる音が立つ。媚肉にすがられた恭平の牡は猛り震え、譲の快楽を抉った。

「ひっ、ひぃあぁあああっ」

「くぅっ」

 のけぞり、譲が放つ。絞られる内壁に流されぬよう奥歯を噛んで堪えた恭平は、放つ譲を突き上げ続けた。

「ひはぁっ、は、はひぅうっ」

 過ぎた快楽に目を白黒させて、涙を流し首を振り、声を上げる譲の姿に恭平の胸が熱くなる。

 このまま、気が狂ってしまえばいい。俺の熱で、狂ってしまえばいい。

「譲、受け止めろ」

「ぁ、なにっ、ぁ、ひっ、ひぁあぁああああっ」

 これ以上ないほど奥を抉り穿ち、恭平が放つ。背を反らして受け止める譲の媚肉が、恭平の残滓も絞り吸い上げようと締め付けてくる。腰を打ち振り擦りつけ、最後の一滴までをも譲の中に放ち終えた恭平は、胸に溜まった愛しさを息に乗せて吐き出した。

「は、ぁあ」
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