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「前から、譲の事が気になってたんだ」
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「恭平は、いい奴だよ」
それは自分が一番よく知っていると、譲は自信を持って否定した。子どものころからずっと、一緒にいるのだから。
譲の語気の強さに、晴彦がおそるおそる譲の顔を覗き込んだ。その表情に、譲は正直に打ち明けてしまおうと、恭介と自分は幼馴染であること。女装喫茶をした結果、恭平がフラれてしまったこと。それを疑う他の旧友らと賭けをすることになったこと。その賭けのために、恋人らしく振る舞えるよう練習をしているのだということを、説明した。
「ふうん」
聞き終えた晴彦が、乗り出していた身を戻してコーヒーを啜る。
「つまり、だ。譲は男だと解かっていても、キスが出来るんだ」
「えっ」
そこを拾われるとは思わなかった。腰を浮かせてにじりよる晴彦が、譲に顔を近づける。
「ウワサでは、恭平って奴は手が早いらしいけど。もしかして、もう、することはしてるとか?」
「することって」
たじろぐ譲に、晴彦が目を細めて耳元に唇を寄せる。決まってるだろ、と続いた言葉を笑い飛ばそうとして失敗し、譲は全身を朱に染めた。
「したんだ?」
晴彦の目が鋭くなり、手が譲の肩に乗る。
「いや、その」
「譲は、男でも平気なんだな」
肩に乗った晴彦の手が、首に回った。
「平気って」
「どっちの役だったんだ」
晴彦の底知れぬ雰囲気にたじろぐ間に、譲は押し倒された。
「晴彦――?」
「前から、譲の事が気になってたんだ」
「え」
「ウソでも男と付き合ってキスできるんなら、俺に全く望みが無いわけじゃないよな」
覆いかぶさられ、見つめられ、譲は困惑した。
男とか女とか、そういうことじゃなくて。恭平に惚れているから、だから平気なんだ。
喉まで出かかった言葉が、動揺に邪魔をされ音になってくれない。
「他に、男と付き合ったことがあるのか」
ごくり、と乾く喉に唾を流し込んで、譲は首を振った。
「アイツが、全部初めてなのか」
かさかさに乾いた喉から、譲は無理やり声を絞り出した。
それは自分が一番よく知っていると、譲は自信を持って否定した。子どものころからずっと、一緒にいるのだから。
譲の語気の強さに、晴彦がおそるおそる譲の顔を覗き込んだ。その表情に、譲は正直に打ち明けてしまおうと、恭介と自分は幼馴染であること。女装喫茶をした結果、恭平がフラれてしまったこと。それを疑う他の旧友らと賭けをすることになったこと。その賭けのために、恋人らしく振る舞えるよう練習をしているのだということを、説明した。
「ふうん」
聞き終えた晴彦が、乗り出していた身を戻してコーヒーを啜る。
「つまり、だ。譲は男だと解かっていても、キスが出来るんだ」
「えっ」
そこを拾われるとは思わなかった。腰を浮かせてにじりよる晴彦が、譲に顔を近づける。
「ウワサでは、恭平って奴は手が早いらしいけど。もしかして、もう、することはしてるとか?」
「することって」
たじろぐ譲に、晴彦が目を細めて耳元に唇を寄せる。決まってるだろ、と続いた言葉を笑い飛ばそうとして失敗し、譲は全身を朱に染めた。
「したんだ?」
晴彦の目が鋭くなり、手が譲の肩に乗る。
「いや、その」
「譲は、男でも平気なんだな」
肩に乗った晴彦の手が、首に回った。
「平気って」
「どっちの役だったんだ」
晴彦の底知れぬ雰囲気にたじろぐ間に、譲は押し倒された。
「晴彦――?」
「前から、譲の事が気になってたんだ」
「え」
「ウソでも男と付き合ってキスできるんなら、俺に全く望みが無いわけじゃないよな」
覆いかぶさられ、見つめられ、譲は困惑した。
男とか女とか、そういうことじゃなくて。恭平に惚れているから、だから平気なんだ。
喉まで出かかった言葉が、動揺に邪魔をされ音になってくれない。
「他に、男と付き合ったことがあるのか」
ごくり、と乾く喉に唾を流し込んで、譲は首を振った。
「アイツが、全部初めてなのか」
かさかさに乾いた喉から、譲は無理やり声を絞り出した。
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※作者Twitter【https://twitter.com/tiyo_arimura_】
※マシュマロ【https://bit.ly/3QSv9o7】
※掲載箇所【エブリスタ/アルファポリス/ムーンライトノベルズ/BLove/fujossy/pixiv/pictBLand】
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