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本田薫との、最後のデートに。
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下げた頭を持ち上げた薫は、譲を見上げてニッコリとした。譲も、同じ笑みを浮かべて返す。
これで、最後。
これが、最後。
ぐっと薫の手を握りしめ、譲は彼らに顔を向けた。
「それじゃあ、行こうか」
本田薫との、最後のデートに。
相模原恭平との、幼馴染の友人という関係を終わらせるために。
「ああ、そうだな。入ろうぜ」
「うん。行こう、行こう」
覚悟を決めた譲の心中を知らぬ楽しげな声に、賭けのスタートが切って落とされた。
◇◆◇
本田薫はそつなく、口数少なく勝昭らの彼女らとの会話に入り、自然に譲に甘えて見せた。どこからどう見ても女性にしか見えないことに、重人がじろじろと無遠慮な目を向けすぎて、彼女に怒られる場面もあった。
日が暮れて、イルミネーションが輝き、光のトンネルを潜り抜けた先にある大きなクリスマスツリーの前に出て、いよいよ正体を明かす時間となった。緊張で、譲の手が汗ばんでいる。それを、薫が励ますように握った。
「クリスマスツリーの、ヤドリギの下でキスをすれば、ずっと結ばれたままなんだって」
今年も多くの恋人たちがツリーの下で寄り添い、ためらいがちに、あるいは大胆に唇を重ねている。
「全員が、素敵な結婚式を迎えられるように、私たちもしようよ」
きゃあっと照れたような喜びの声を上げ、それぞれが彼氏の腕に腕を絡めた。
「薫ちゃんも、ね」
「あ、私は」
顎を引き、ちらりと譲を見上げる薫は純情な少女のようで、譲は歯がゆさに奥歯を噛みしめた。このまま、ヤドリギの下でキスをしてしまえば、恭平と結ばれるんじゃないか。そんなことを考えてしまうほど、譲は最後の時に胸がひりつくほど緊張をしていた。
「恥ずかしがらずに! 特別な日なんだから。ほら、小西君もボーっとしてないで、薫ちゃんをリードしてあげなよ」
真の彼女が、譲と『本田薫』を促す。
「ちょっと待った!」
重人が声を上げて、いよいよ最後の時が来たと、譲は唇を噛んだ。
「いやぁ、参った。降参だ」
真がやれやれと息を吐き、財布を取り出す。きょとんとする自分の彼女に、真はこれ見よがしに息を吐いて、説明をした。
これで、最後。
これが、最後。
ぐっと薫の手を握りしめ、譲は彼らに顔を向けた。
「それじゃあ、行こうか」
本田薫との、最後のデートに。
相模原恭平との、幼馴染の友人という関係を終わらせるために。
「ああ、そうだな。入ろうぜ」
「うん。行こう、行こう」
覚悟を決めた譲の心中を知らぬ楽しげな声に、賭けのスタートが切って落とされた。
◇◆◇
本田薫はそつなく、口数少なく勝昭らの彼女らとの会話に入り、自然に譲に甘えて見せた。どこからどう見ても女性にしか見えないことに、重人がじろじろと無遠慮な目を向けすぎて、彼女に怒られる場面もあった。
日が暮れて、イルミネーションが輝き、光のトンネルを潜り抜けた先にある大きなクリスマスツリーの前に出て、いよいよ正体を明かす時間となった。緊張で、譲の手が汗ばんでいる。それを、薫が励ますように握った。
「クリスマスツリーの、ヤドリギの下でキスをすれば、ずっと結ばれたままなんだって」
今年も多くの恋人たちがツリーの下で寄り添い、ためらいがちに、あるいは大胆に唇を重ねている。
「全員が、素敵な結婚式を迎えられるように、私たちもしようよ」
きゃあっと照れたような喜びの声を上げ、それぞれが彼氏の腕に腕を絡めた。
「薫ちゃんも、ね」
「あ、私は」
顎を引き、ちらりと譲を見上げる薫は純情な少女のようで、譲は歯がゆさに奥歯を噛みしめた。このまま、ヤドリギの下でキスをしてしまえば、恭平と結ばれるんじゃないか。そんなことを考えてしまうほど、譲は最後の時に胸がひりつくほど緊張をしていた。
「恥ずかしがらずに! 特別な日なんだから。ほら、小西君もボーっとしてないで、薫ちゃんをリードしてあげなよ」
真の彼女が、譲と『本田薫』を促す。
「ちょっと待った!」
重人が声を上げて、いよいよ最後の時が来たと、譲は唇を噛んだ。
「いやぁ、参った。降参だ」
真がやれやれと息を吐き、財布を取り出す。きょとんとする自分の彼女に、真はこれ見よがしに息を吐いて、説明をした。
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※マシュマロ【https://bit.ly/3QSv9o7】
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