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俺は、真司さんの消えた扉の前で大きく息を吐くと、ノブに手を掛けた。
外から首だけ入れて中を覗くと、真ん中に大きなソファーが二つ、机を挟んでおいてあり、後はカウンター6席だけの作りだった。カウンターには3人が座り、何か飲んでいる。その中に真司さんもいた。
店内の明るさに目が慣れない俺が瞬きをくり返していると、背の低いピンク頭の可愛い顔をした男が近づいてきた。
「あれえ?君何か用?」
俺は、店に入り扉を閉めると頭を下げた。
「あのっ、俺、野々原春っていいます。先ほど真司さんに助けてもらったお礼が言いたくて」
俺が真っ赤な顔で早口にそう告げると、ピンク頭の男が振り返り叫んだ。
「真司ー。お客さん」
真司さんが俺をみて、目を細める。立ち上がり、こちらに近づくと、俺を見下ろした。
「何しに来たんだ。子供はさっさと帰れ」
真司さんの冷たい言い方に、俺は返事もできずに下唇を噛んだ。
「ちょっとお、せっかく追いかけて来てくれたんだから、そんな言い方ないじゃん」
ピンクの髪の男が俺を後ろから抱きしめ、叫んだ。男から甘い匂いが漂い、俺はドキリとした。
舌打ちすると真司さんはカウンターに戻って行った。
「ねえ、せっかくだからお茶でも飲んでってよ。あっ、俺、君塚っていうの。キミって呼んでね」
キミは俺の手を引いてカウンターまで連れて行くと、自分と真司さんの間に座らせた。
「マスター、この子に似合うカクテル作ってあげて」
キミの言葉にマスターが苦笑する。
「どう見たって未成年にカクテルなんか作れるかよ。えっと、甘いものは好き?」
黒いエプロンをして、白髪交じりの長髪を一つに結わいたマスターが俺に微笑みかける。
「あっ、好きです」
俺が返事をすると、マスターがお湯を沸かし始めた。
「また可愛いのに好かれたな真司。俺、海ね。よろしく」
一番離れたところに座る海が、こちらに手を振る。
真司さんもキミも美形だと思ったが、この海も整った顔をしていた。
男性だが長めの黒髪がよく似合っていた。
外から首だけ入れて中を覗くと、真ん中に大きなソファーが二つ、机を挟んでおいてあり、後はカウンター6席だけの作りだった。カウンターには3人が座り、何か飲んでいる。その中に真司さんもいた。
店内の明るさに目が慣れない俺が瞬きをくり返していると、背の低いピンク頭の可愛い顔をした男が近づいてきた。
「あれえ?君何か用?」
俺は、店に入り扉を閉めると頭を下げた。
「あのっ、俺、野々原春っていいます。先ほど真司さんに助けてもらったお礼が言いたくて」
俺が真っ赤な顔で早口にそう告げると、ピンク頭の男が振り返り叫んだ。
「真司ー。お客さん」
真司さんが俺をみて、目を細める。立ち上がり、こちらに近づくと、俺を見下ろした。
「何しに来たんだ。子供はさっさと帰れ」
真司さんの冷たい言い方に、俺は返事もできずに下唇を噛んだ。
「ちょっとお、せっかく追いかけて来てくれたんだから、そんな言い方ないじゃん」
ピンクの髪の男が俺を後ろから抱きしめ、叫んだ。男から甘い匂いが漂い、俺はドキリとした。
舌打ちすると真司さんはカウンターに戻って行った。
「ねえ、せっかくだからお茶でも飲んでってよ。あっ、俺、君塚っていうの。キミって呼んでね」
キミは俺の手を引いてカウンターまで連れて行くと、自分と真司さんの間に座らせた。
「マスター、この子に似合うカクテル作ってあげて」
キミの言葉にマスターが苦笑する。
「どう見たって未成年にカクテルなんか作れるかよ。えっと、甘いものは好き?」
黒いエプロンをして、白髪交じりの長髪を一つに結わいたマスターが俺に微笑みかける。
「あっ、好きです」
俺が返事をすると、マスターがお湯を沸かし始めた。
「また可愛いのに好かれたな真司。俺、海ね。よろしく」
一番離れたところに座る海が、こちらに手を振る。
真司さんもキミも美形だと思ったが、この海も整った顔をしていた。
男性だが長めの黒髪がよく似合っていた。
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