春に落ちる恋

まめ太郎

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 将仁さんはそうとう我慢していたらしく、すぐに便器に音を立ててしぶきを飛ばし始めた。
 俺はそんな将仁さんの腰に抱きつき「好き。好き」と背中に何度も音を立ててキスをした。

 ようやく終えたらしい将仁さんを壁に押し付け、その足元にかがんだ。
「おい、まだ…」
 焦る将仁さんを無視して、半勃ちのそこをずっぽり銜える。
 残っていた生暖かいモノが少しだけ零れ、しょっぱさを感じた。
「待てって言っただろ」
 はあと大きく息を吐き、将仁さんが言う。
 しゃがんでる俺を立たせて、将仁さんが唇に食らいつく。
 口内に溢れる液体もかまわずすすり、ヌルヌルの自分のモノを俺の腹に擦りつけた。

「ねえ、もう入れて」
 俺はトイレの壁に手をついて、腰を差しだした。
 将仁さんもこんなところでなんて言わず、荒い息のまま俺の腰を両手でがしりと掴んだ。
「真っ赤な口がぱくぱくしてるぞ」
 俺の蕾に将仁さんが灼熱の尖端で何度もキスする。
「うん。今日は早く入れて欲しくて準備したから…あああっ」
 言い終わらないうちに、将仁さんがずずっと腰を進める。
「すげえ、熱い。溶ける」

 将仁さんの言葉に俺は後ろを振り返った。
「ねえ、俺の中、将仁さんの形になってるの分かる?嬉しいっ」
 俺がそう言うと、中の硬いモノが一回り大きくなった。
 将仁さんが激しく出し入れを始め、俺は壁に縋りついた。
「あっ、そこっごりごりして。奥もくちゅくちゅいじめてっ」
 俺のリクエストに応え、浅く深く将仁さんが腰を使う。
「春。春っ。愛してる。ここももう俺しか受け入れるんじゃねえぞっ」
「あん、あっああんぅ。もう何も入んないようにっ、あん。将仁さんのでずっと塞いでて」
 そう言うと将仁さんが俺に覆いかぶさり、胸の尖りを爪の先で何度もかりかりと弾く。
「あっ、気持ちいぃ。やっ、そんなにしたらまた粒が大きくなっちゃう」
 最近ぷっくらしている乳首がコンプレックスなのにと、涙目で睨むと、将仁さんが器用に腰を回しながら言う。
「ここも俺にしか見せなきゃいい。他の奴が見たら赤面するような色に変えてやるよ」
「やん。だめえぇ。あっあっ。こぼれちゃ…あああ」
 俺は将仁さんに耳に息を吹きかけられ、その刺激で達してしまった。
 壁に伝う白濁を、ぼんやりと見つめる。
 将仁さんもイッたようで、中からずるりと長大なモノを引き抜くと、俺の体を反転させ唇を塞いだ。
 強く抱きしめられ、心臓がきゅうと鷲掴みされたように痛むのに、泣きたくなるような幸福感も同時に訪れる。
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