71 / 81
3章 霊竜同盟国バビロニア
64.新たな生活
しおりを挟む
数多の応竜人が神龍帝国シンの街道を歩み、様々な貴金属や宝石を担ぎこんでいる商人が屋台で売っている。
俺はとヴィンセントとカイン様と一緒に散策している。
お嬢様と結婚する事を屋敷の皆に伝えた。最初は驚いていたが少ししたら落ち着いて祝福してくれた。
その後は二週間ほどシンに向かい、アリオンの屋敷に着いて三日ぐらいゆったりと過ごしている。
もちろんアリオンの手伝いや怪しい商人の調査などをしている。
こんなすごい屋敷を住まわせてくれているから、少しくらいは恩を返さないといけないからな。
そう思いつつ今頼まれている事は、とある商人が危険な魔法具を取引していると聞き、アリオンが部下を使って調査したところ、取引している場所と時間帯を知り、俺とカイン様を証拠の確保と魔法具の破壊を頼まれた。
その魔法具の名は双子の藁人形と言い、この魔法具は二つで一つの魔法具であり、片方を誰かに渡してもう片方を傷つけると連結するように、片方の所持者が痛めつけられて最終的には自殺してしまう代物だ。
とんでもない危険性に対し、だれでも作りやすい事から禁術認定されて厳重に取り締まる事になった。
今回はその魔法具が近くに取引されるため、なんとしても阻止しなくては。
そう張り切っていると果物売りの商人が声をかけてくる。
「そこのお兄さん、この果物はどうだい? この果物はバビロニアが栽培した物で、みずみずしい上に栄養満点だ。今なら安くしとくよ?」
果物売りの商人は持っている果物を説明しているが、こっちにはそれよりも双子の藁人形《ツイン・ストロードルズ》を探さなくちゃいけないんだ。だけど最近はバビロニアという国が作ったものにも多少興味がある。
う~ん、一応こっちも気になるけど今は魔法具の方が大事。
「ワリィ、あとで買うから残してくれ!」
俺は少し申し訳なさそうに答え、急いで魔法具の取引に向かう。
それにしてもバビロニアって現代で言うイラクにあるティグリス川とユーフラテス川の下流に位置する都市で、まさかこの世界にもそう言うのがあるなんて意外だな。
そう思いながらアリオンから聞いた場所に向かって走る。
「……」
▲▽▲▽▲▽
神龍帝国シンの繁華街から少し離れた廃墟に、一人の商人と二人の魔術師が取り引きをしている。
二人の魔術師は怪しい笑みを浮かべながら双子の藁人形を商人に渡す。その商人は怪しいを浮かべながら言う。
「これを使えば……あのクソアマに復讐できるか?」
「アア、この魔法具の凶悪性は保証する」
「後はそれを復讐者に渡せば呪いが付与されて、生殺与奪剣が持つ事ができるぞ?」
白いマントの魔術師はあくどい笑みで保証し、黒いマントの魔術師は双子の藁人形の性能を詳しく説明する。
白いマントの魔術師と黒いマントの魔術師は依然、天才魔術師コンビとして名をはせた。だが自分達より超える魔術師が出てきたうえに、魔法を悪用した事で堕ちたところまで堕ち、今では禁術使いとして活動している。
そして双子の藁人形を入手した商人は依然、アリオンに偽物の宝石を売り渡そうとしたが、見事にバレてしまいここまで落ちぶれてしまい、貧困生活をしなくてはいけなかった。
しかし彼は自業自得でありながらもアリオンの事を憎み、復讐しようと二人の魔術師に力を借りたのだった。
さっそく商人はこの魔法具を使おうとどこかえ向かおうとする。俺は瞬時に気絶させる。
「グハァ!」
「一応話を聞いていたけど、よくもそんなこと出来るな?」
俺はゆったりと物陰から出る。二人の魔術師は顔を歪みながら魔法を詠唱する。
『火の根源よ。今一度、烈火の矢を撃ちだせ! 烈火の矢!』
『水の根源よ。今一度、水流の弾丸を飛ばせ! 水弾!』
白いマントの魔術師は火炎、黒いマントの魔術師は水流の魔法を俺に向けて放つ。
青年は冷静に烈火の矢と水弾に向けて詠唱する。
『力の根源よ。今一度、攻撃を防ぐ盾を生み出せ! 中盾!』
青年はそう詠唱すると中くらいの盾が出現して魔法を防ぐ。二人の魔術師は分が悪いと察し、この場を去ろうとする。
そうはさせまいと俺は別の所に待ち伏せている二人に呼ぶ。
「ヴィンセント、カイン! そっちに逃げたぞ!」
「アア!」
「分かった!」
二人は返事をして魔術師の身柄を拘束する。白いマントの魔術師は必死に抵抗するが、逆に黒いマントの魔術師はすでに降参していた。
俺は白いマントの魔術師に近づいて質問する。
「何でお前らはこんな危険なものを売りさばいているんだ?」
「そんなの……復讐と金稼ぎのためだ! 俺とこいつはエリートコース確定だったのに他の奴がその道を奪い、のうのうと幸せに生きるのが虫唾に走るんだよ!」
虫唾が走るねぇ……。俺は少し呆れつつ口に布を突っ込ませて黙らせて、そのまま連行した。
後は連行してシンの自由組合に預け、カイン様から呼び捨ての事を聞かれたがそのまま容認して、これからカイン様は呼び捨てで、お嬢様はレノンと呼ぶようになった。
俺はとヴィンセントとカイン様と一緒に散策している。
お嬢様と結婚する事を屋敷の皆に伝えた。最初は驚いていたが少ししたら落ち着いて祝福してくれた。
その後は二週間ほどシンに向かい、アリオンの屋敷に着いて三日ぐらいゆったりと過ごしている。
もちろんアリオンの手伝いや怪しい商人の調査などをしている。
こんなすごい屋敷を住まわせてくれているから、少しくらいは恩を返さないといけないからな。
そう思いつつ今頼まれている事は、とある商人が危険な魔法具を取引していると聞き、アリオンが部下を使って調査したところ、取引している場所と時間帯を知り、俺とカイン様を証拠の確保と魔法具の破壊を頼まれた。
その魔法具の名は双子の藁人形と言い、この魔法具は二つで一つの魔法具であり、片方を誰かに渡してもう片方を傷つけると連結するように、片方の所持者が痛めつけられて最終的には自殺してしまう代物だ。
とんでもない危険性に対し、だれでも作りやすい事から禁術認定されて厳重に取り締まる事になった。
今回はその魔法具が近くに取引されるため、なんとしても阻止しなくては。
そう張り切っていると果物売りの商人が声をかけてくる。
「そこのお兄さん、この果物はどうだい? この果物はバビロニアが栽培した物で、みずみずしい上に栄養満点だ。今なら安くしとくよ?」
果物売りの商人は持っている果物を説明しているが、こっちにはそれよりも双子の藁人形《ツイン・ストロードルズ》を探さなくちゃいけないんだ。だけど最近はバビロニアという国が作ったものにも多少興味がある。
う~ん、一応こっちも気になるけど今は魔法具の方が大事。
「ワリィ、あとで買うから残してくれ!」
俺は少し申し訳なさそうに答え、急いで魔法具の取引に向かう。
それにしてもバビロニアって現代で言うイラクにあるティグリス川とユーフラテス川の下流に位置する都市で、まさかこの世界にもそう言うのがあるなんて意外だな。
そう思いながらアリオンから聞いた場所に向かって走る。
「……」
▲▽▲▽▲▽
神龍帝国シンの繁華街から少し離れた廃墟に、一人の商人と二人の魔術師が取り引きをしている。
二人の魔術師は怪しい笑みを浮かべながら双子の藁人形を商人に渡す。その商人は怪しいを浮かべながら言う。
「これを使えば……あのクソアマに復讐できるか?」
「アア、この魔法具の凶悪性は保証する」
「後はそれを復讐者に渡せば呪いが付与されて、生殺与奪剣が持つ事ができるぞ?」
白いマントの魔術師はあくどい笑みで保証し、黒いマントの魔術師は双子の藁人形の性能を詳しく説明する。
白いマントの魔術師と黒いマントの魔術師は依然、天才魔術師コンビとして名をはせた。だが自分達より超える魔術師が出てきたうえに、魔法を悪用した事で堕ちたところまで堕ち、今では禁術使いとして活動している。
そして双子の藁人形を入手した商人は依然、アリオンに偽物の宝石を売り渡そうとしたが、見事にバレてしまいここまで落ちぶれてしまい、貧困生活をしなくてはいけなかった。
しかし彼は自業自得でありながらもアリオンの事を憎み、復讐しようと二人の魔術師に力を借りたのだった。
さっそく商人はこの魔法具を使おうとどこかえ向かおうとする。俺は瞬時に気絶させる。
「グハァ!」
「一応話を聞いていたけど、よくもそんなこと出来るな?」
俺はゆったりと物陰から出る。二人の魔術師は顔を歪みながら魔法を詠唱する。
『火の根源よ。今一度、烈火の矢を撃ちだせ! 烈火の矢!』
『水の根源よ。今一度、水流の弾丸を飛ばせ! 水弾!』
白いマントの魔術師は火炎、黒いマントの魔術師は水流の魔法を俺に向けて放つ。
青年は冷静に烈火の矢と水弾に向けて詠唱する。
『力の根源よ。今一度、攻撃を防ぐ盾を生み出せ! 中盾!』
青年はそう詠唱すると中くらいの盾が出現して魔法を防ぐ。二人の魔術師は分が悪いと察し、この場を去ろうとする。
そうはさせまいと俺は別の所に待ち伏せている二人に呼ぶ。
「ヴィンセント、カイン! そっちに逃げたぞ!」
「アア!」
「分かった!」
二人は返事をして魔術師の身柄を拘束する。白いマントの魔術師は必死に抵抗するが、逆に黒いマントの魔術師はすでに降参していた。
俺は白いマントの魔術師に近づいて質問する。
「何でお前らはこんな危険なものを売りさばいているんだ?」
「そんなの……復讐と金稼ぎのためだ! 俺とこいつはエリートコース確定だったのに他の奴がその道を奪い、のうのうと幸せに生きるのが虫唾に走るんだよ!」
虫唾が走るねぇ……。俺は少し呆れつつ口に布を突っ込ませて黙らせて、そのまま連行した。
後は連行してシンの自由組合に預け、カイン様から呼び捨ての事を聞かれたがそのまま容認して、これからカイン様は呼び捨てで、お嬢様はレノンと呼ぶようになった。
0
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます
わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。
一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します!
大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。
天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~
仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる