銃器が弱すぎる世界に転生したけど銃知識と現代戦術知識で成り上がる

佐々牙嵯峨兎

文字の大きさ
73 / 81
3章 霊竜同盟国バビロニア

66.新居と初夜

しおりを挟む
 冒険者登録を終えてから一日経つ。
 俺は今荷物を持ちながら設置している。冒険者登録をしてから少しだけ見た。
 家の形は日本で言う在来工法で出来た木製の家で、広さは34坪であり作業用の地下室もある。
 確かにこの家はアリスが良いと言って言うのも納得だ。確かに数人住めるし、地下室で銃器開発にはかどれるからとてもいい場所に、賃貸で問題の家賃が銀貨五枚だと言う優良物件だ。
 一応事故物件じゃないか少し霊はいないか調べてもいない事を知れたし、さっそく荷物や家具をまとめて新居に向けて運ぶ。
 日常生活に必要な家具や料理器具を一時ダイニングに置き、置き場所を決めて設置する。ちなみにアリオンは非力なため、食器や小さめの家具を運ぶように言ってあるから怪我をすることはない。

「アレス、この棚はどこに置くの?」
「その棚はキッチンに置いてくれ」
「アレス、この機材は地下室に置いておけばいいか?」
「アア、地下室は後で整理するから置いてくれ」

 俺はアリス達と手伝って荷物を整理する。にしても今思うと色んな荷物があるな。
 タンスや机に食器はともかく、作業机や溶鉱炉などあるからな。普通の家庭だったらとっても驚くだろうな。
 そう思いながら荷物をどんどん片付ける。
 そうして数時間経ってようやく引っ越しを終える事ができた。
 少し疲れて休憩している中、レノンが質問してくる。

「そう言えば自由組合内部に大量の人がいましたが、あれはいつも通りですか?」

 俺はそのことを思い出して、俺を含めたアリス達が首を傾げる。
 確かに初めて入った時に人が多いなとは思ったけど、人数が増えたとは言えどさすがにあの忙しさには少し変だ。
 どうしてあんなに忙しそうにしているのか考えていると、カインは心当たりがあるように手を挙げる。

「そう言えばアイネットさんが何かつぶやいていたな」

 そうなのか? 俺はカインが言った事を気になって聞く。
 カインは少し頭を掻きながら思い出そうとする。

「確か、ラ……ラフムって言っていたな」
「ラフム?」

 ヴィンセントは首を傾げながらカインが言った言葉を言う。
 その言葉を聞いて俺達も首を傾げる。
 確かラフムってバビロニア神話に出てくる怪物で、真水のアプスーと塩水ティアマトが混ざり合って生まれた男神でもある。
 そのラフムがこの世界にいるのは知っている。だが何でそのラフムはてこずっているのだろうか?
 う~ん、ラフムのことは後にしようか。
 そう思いながら新居祝いの料理を作る。
 アリスと俺は主食やサラダを作り、レノンとカインはスイーツを作る。ヴィンセントとアリオンは皿や果実酒を用意する。
 ヴィンセントとアリオンは料理をした事が無くて、代わりに準備の方に回して怪我を防ぐ。
 それにアリオンの屋敷にいた時にヴィンセントが少し手料理を披露した事がある。だが料理とは呼び難い何かの物体でヤバいものを感じて「絶対料理してはいけない……!」と感じた。
 とにかく今日作った料理は牛肉のステーキとシチュー、あとは簡易的なサラダと果実酒だ。スイーツのプリンは氷結魔法が刻まれた箱に入れてある。
 アリオンとカインは18歳だけど、二人以外はまだ飲んではいけない歳だからアルコール度数が低い果実酒にした。
 アリオンは甘い方に選んでくれたけど、この世界で初めてのお酒だから味はどれほどか……。少し手を振るえながら一口飲む。
 少しシュワシュワ感と甘い風味を感じ、飲み物で例えるなら炭酸飲料みたいなものだ。
 その後は少し雑談をしつつプリンを堪能したらアリオンは屋敷、ヴィンセントとカインは宿に帰ろうとする。

「なぁ、今日は泊まったらどうだ? 一応泊り用の布団は用意してあるし」
「イエ、お気持ちは嬉しいですが今日は遠慮します」

 アリオンは丁寧に遠慮する。
 う~ん、相手の気持ちは配慮する。だが今日はめでたい日だから泊っても良いだろう。
 そう思っているとヴィンセントが耳打ちをする。

「それにこれ以上の野暮はいらないだろ?」
「野暮って、ハッ――!?」

 俺はヴィンセントの意味を理解すると全身に電流が流れる。
 そしてアリオン達は新居から屋敷や宿に帰る。
 アリスとレノンは先に風呂に入らせ、その中で俺は少しダイニングで二人が風呂に出るまで待つ。
 だが心臓はとてつもなく早く感じ、まるで心臓がエンジンになっているように感じる。
 俺が風呂に出て寝室に行ったらついに初夜になる。しかし前の世界はブラック労働で彼女もいない歴=年齢で、この世界の性知識はあまり知らない。
 ど、どうすれば良いんだ!? こういうのは男女一組で行うのに、俺の嫁は二人いる。
 一緒に交わるのはいけいないと感じてしまうし、別々にやっても罪悪感があふれ出す。それにこの世界の避妊方法も分からない。
 これってやっぱり避妊ゴムが必要だよな? そもそもゴムがあるのか? こういうのは道具屋にありそうだがこんな時間に開いているなんて知らない。
 無理して来ても、もしなかったら元も子もない。小説やラノベでハーレム物を詠んだ事があるが、薬とか魔法であるけどそれは知らないから無理だ。
 どうすれば正しい行為をする事ができるか考えていると、アリスとレノンがダイニングにやって来た。

「アレス、そんなに考えてどうしたの?」
「アリス、ちょっとな……」

 俺はアリスの心配を返しながら振り向く。俺はアリスとレノンの姿を見てドキッと感じる。
 アリスとレノンの姿は赤と青の寝巻だ、しかしその姿は艶やかに感じてしまう。
 俺は少しドキリとしながら話す。

「えっと次は俺だよな?」
「うん、寝室で待ってるね。行こ?」
「ハイ」

 レノンは元気に答えてアリスと共に寝室へ向かう。
 俺はそれを見て徐々に落ち着き始めた。
 あれは無しだな。
 少し残念に思いながら風呂を済ませて寝室に入る。周りは少し暗くて目を擦るとアリスとレノンがベッドの上に待っていた。
 それは普通の事だが問題は姿だ。
 さっきの寝巻の色が真逆の薄いネグリジェを来て、容易く取れそうな下着を着ていた。

「好きに食べても良いよ……」
「えへへ、一杯愛してください……」

 二人は恥ずかしそうにお願いする。
 俺はその言葉を聞いて何かが千切れた音が聞こえ、一晩までアリスとレノンと愛し合った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます

わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。 一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します! 大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。

天城の夢幻ダンジョン攻略と無限の神空間で超絶レベリング ~ガチャスキルに目覚めた俺は無職だけどダンジョンを攻略してトップの探索士を目指す~

仮実谷 望
ファンタジー
無職になってしまった摩廻天重郎はある日ガチャを引くスキルを得る。ガチャで得た鍛錬の神鍵で無限の神空間にたどり着く。そこで色々な異世界の住人との出会いもある。神空間で色んなユニットを配置できるようになり自分自身だけレベリングが可能になりどんどんレベルが上がっていく。可愛いヒロイン多数登場予定です。ガチャから出てくるユニットも可愛くて強いキャラが出てくる中、300年の時を生きる謎の少女が暗躍していた。ダンジョンが一般に知られるようになり動き出す政府の動向を観察しつつ我先へとダンジョンに入りたいと願う一般人たちを跳ね除けて天重郎はトップの探索士を目指して生きていく。次々と美少女の探索士が天重郎のところに集まってくる。天重郎は最強の探索士を目指していく。他の雑草のような奴らを跳ね除けて天重郎は最強への道を歩み続ける。

処理中です...