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番外編
夫人は笑い合う
カリーナはにこりと微笑み、すっと腰を落とした。
「此度はわたくしめのような平民をお招きいただき、至極光栄にございます。こちらはお礼の粗品です。よければお召し上がりください」
「まあ!カリーナ夫人が作ったのですか!?」
クッキーを受け取ったアイーシャは飛び上がって喜んだ。自分の面倒を見てくれていたカリーナからもらう初めての手料理は、やっぱりテンションが上がる物なのだろう。
「えぇ、こちらに来てから私、お料理にはまっていますの」
「ふふふっ、完璧主義のカリーナ夫人のお料理なんてとっても楽しみだわ!!」
「お口に合うかは分かりませんが」
あくまで下手に出て話すカリーナに、アイーシャはちょっと不満になった。
「普通に話してください。敬語はなしです」
「無茶を言わないでください」
「これは命令だと言ったら聞いてくださいますか?」
「………分かったわ」
満面の笑みを浮かべたアイーシャに、カリーナは困ったものを見る視線を送った。だが、その視線は決して不快なものを含んでいなかった。それどころか、成長していく過程の子供の突然の我儘を可愛らしい気持ちで見るようなものだった。
「アイーシャは相変わらず可愛いわね」
「そう?お母さまの方が可愛らしい方だったと思いますよ」
「それは当然ね。なんて言ったって、私はあの子の大大大ファンだもの」
「ふふふっ、出たわ。夫人のお母さま至上主義」
「可愛いは正義だもの」
1ヶ月ぶりに会うアイーシャとカリーナは、微笑みを交わし合い、幸せな時間を過ごした。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
ぽんぽち様からのご依頼、『カリーナ夫人について』でした!!
思わぬくらいに楽しくなって筆が乗ってしまい、少々長くなってしまいましたが、楽しんで最後まで読んでいただけた人がいたら幸いです。
これにてカリーナ夫人の番外編は一旦終わろうと思いますが、この他にも欲しい番外編等がございましたら、書こうと思いますので、是非感想欄の方からご依頼ください。
あと、
『義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?』
が本編完結しました。是非読んでみてください!!
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「えぇ、こちらに来てから私、お料理にはまっていますの」
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「お口に合うかは分かりませんが」
あくまで下手に出て話すカリーナに、アイーシャはちょっと不満になった。
「普通に話してください。敬語はなしです」
「無茶を言わないでください」
「これは命令だと言ったら聞いてくださいますか?」
「………分かったわ」
満面の笑みを浮かべたアイーシャに、カリーナは困ったものを見る視線を送った。だが、その視線は決して不快なものを含んでいなかった。それどころか、成長していく過程の子供の突然の我儘を可愛らしい気持ちで見るようなものだった。
「アイーシャは相変わらず可愛いわね」
「そう?お母さまの方が可愛らしい方だったと思いますよ」
「それは当然ね。なんて言ったって、私はあの子の大大大ファンだもの」
「ふふふっ、出たわ。夫人のお母さま至上主義」
「可愛いは正義だもの」
1ヶ月ぶりに会うアイーシャとカリーナは、微笑みを交わし合い、幸せな時間を過ごした。
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思わぬくらいに楽しくなって筆が乗ってしまい、少々長くなってしまいましたが、楽しんで最後まで読んでいただけた人がいたら幸いです。
これにてカリーナ夫人の番外編は一旦終わろうと思いますが、この他にも欲しい番外編等がございましたら、書こうと思いますので、是非感想欄の方からご依頼ください。
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