おきつねさまは4歳児。~母親の恩返しに娘が嫁入りにきました~

まかろんたわー

文字の大きさ
7 / 19

ふたりの奥さんなのじゃ!!

しおりを挟む
俺はその日、新たな幼女妻・てんに料理の仕方を教えていた。
俺はいま、アスパラガスとしめじとキャベツとスプラウトの炒め物を作っている。
「…でこれを普通に炒めればいいから」
「はい」
てんは言う。
てんもやはり10歳にしては賢く、狐耳と尻尾を持っていた。
正し、尾の数は一本である。
「良き妻になるよう心がけます」
てんは言う。
「頼むよ」
俺。
「はい」
笑うてん。
俺は、てんとまると食事をした。
「おいしい」
まる。
「スプラウトは平気?」
俺。
「うん」
まる。
「はじめて作ったので、緊張しましたが…」
てん。
幼女ふたりに囲まれた、俺の生活。
あはははははは。
ついに俺にモテ期が。
幼女モテ期か。
「ふにゃー」
まるがおにぎりを食べる。
「ごちそうさま」
てんが言った。
「ああ」
俺。
「旦那様、次はお昼寝ですか?」
「うん」
俺は言う。
三人で川の字になって寝た。
「すぅ」
てんの顔は清楚だ。
やはり幼女特有の無邪気には欠けるが、その代わり少女特有の色気のようなものが醸し出されている。
ぷにっとしたまると違い、体格もすらっとした細身の、人形のような体つき。
そんな黒髪和風美少女ふたりをみていると、まだ見ぬ第三のヨメも純和風美少女で揃えたくなる。
そうだな、黒髪ロングヘアには飽きたから、黒髪ショートカットがいいなとか、おかっぱはどうだろ、とか。
むふふふふ。
年はやはりてんとまるの間をとって小1くらいがいいな。ぷにとすらっの間くらいの、かわいい体型。
まだ見ぬ幼女妻への妄想を膨らましながら、俺は眠りについた。



夕方。
俺はてんとまると一緒に散歩にでかけた。
「ゆうやけが綺麗ですね」
てんが言う。
「そうだね」
俺。
やきいも屋の声がした。
「やきいも買おうか」
俺。
「はい」
てん。
「やったーのじゃ」
まる。
三人で公園のベンチに座って、焼き芋を食べた。
「おいちい」
まる。
「ふーふー」
てん。
「いやあ、秋はやっぱりさつまいもだよね」
俺は言う。
「はい」
てん。
「うむ。香ばしい香りが風流じゃ」
まる。
砂場で俺は山を作って遊んだ。
「ほら、穴空いた」
俺は言う。
「しゅごい」
まる。
「わぁ」
てん。
三人でやると、穴あけも楽だ。
「てん、そろそろ帰るか」
「はい」
頷くてん。



三人で、狭い風呂に入る。
「アヒルさん、ちーちー」
まるがアヒル人形を持って騒ぐ。
「おお、よちよち」
俺はまるのあたまをなでる。
「ふふふ」
その様子を、てんが微笑ましく見ている。
風呂上がり。俺はてんの髪を、てんがまるの髪を乾かした。
「あとで旦那様の髪、乾かしてあげます」
てんが言う。
「ありがとう」
てんの髪もまるの髪もさらさらで、美しい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

最高魔導師の重すぎる愛の結末

甘寧
恋愛
私、ステフィ・フェルスターの仕事は街の中央にある魔術協会の事務員。 いつもの様に出勤すると、私の席がなかった。 呆然とする私に上司であるジンドルフに尋ねると私は昇進し自分の直属の部下になったと言う。 このジンドルフと言う男は、結婚したい男不動のNO.1。 銀色の長髪を後ろに縛り、黒のローブを纏ったその男は微笑むだけで女性を虜にするほど色気がある。 ジンドルフに会いたいが為に、用もないのに魔術協会に来る女性多数。 でも、皆は気づいて無いみたいだけど、あの男、なんか闇を秘めている気がする…… その感は残念ならが当たることになる。 何十年にも渡りストーカーしていた最高魔導師と捕まってしまった可哀想な部下のお話。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

記憶を無くした、悪役令嬢マリーの奇跡の愛

三色団子
恋愛
豪奢な天蓋付きベッドの中だった。薬品の匂いと、微かに薔薇の香りが混ざり合う、慣れない空間。 ​「……ここは?」 ​か細く漏れた声は、まるで他人のもののようだった。喉が渇いてたまらない。 ​顔を上げようとすると、ずきりとした痛みが後頭部を襲い、思わず呻く。その拍子に、自分の指先に視線が落ちた。驚くほどきめ細やかで、手入れの行き届いた指。まるで象牙細工のように完璧だが、酷く見覚えがない。 ​私は一体、誰なのだろう?

うっかり結婚を承諾したら……。

翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」 なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。 相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。 白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。 実際は思った感じではなくて──?

処理中です...