こんな展開は望んでいません!! ~転生姫は魔王ならぬ俺様イケメン皇帝に溺愛される??? 

雪乃

文字の大きさ
11 / 42
第一章  最早これは呪い? もう呪いとしか思えないでしょうっっ

10 魔王ならぬ元旦那様と私の関係性  Ⅰ

しおりを挟む

「ごちそうさまでした」

 私は日本人らしく手を合わせてそっと呟く。
 
 今日も無事に午後のお茶が恙無つつがなく?
 いやいや細かい事を気にしてはいけないっっ。
 うん、何事も気にし過ぎは――――だ。
 そして今日も美味しいタルトを有難うアントン。

 アントンは我が王宮で仕えてくれる天才料理長なの。
 彼の作り出すお料理は勿論簡単なお菓子に至るまで、最早それはもう神の領域と言ってもいい。
 それぐらいに彼の両手より作り出されるものはどれも皆素晴らしく、その全てが美味しい。
 そんな神の手を持つアントンは明るい茶色ライトブラウンの髪と瞳をした、心は少年その姿は50歳の恰幅の言いオジサマ――――だったりする。
 それと私はアントンの作る熱烈なお菓子のファンでもあるるるるr……っっ!?

「まただね。リーナの脳ミソは一体どこへお散歩に言っているのかな?」

 ひ、酷いっ、脳ミソのお散歩ってそれ、7歳のいたいけな女の子へ言う台詞ですか??

「本当にまだわからないのかな。何度も言う様に私がアールグレンここにいる間のリーナの時間は、全てこの私のものでしょう」
「ひっ、そ、そんなぁ」
「ふ、本当にまだまだ躾がなっていないのかなリーナ。それとも一度きちんとリーナにはこの俺様が直々に教えてやらないといけないと、リーナ自身もそう願っているのであれば――――」

 後半の声が怖いっっ!?
 めっちゃ怖すぎますっっ。

「イ、イエッ、ジュウブンニリカイシテイマス、エドオ兄サマ。リーナガ、スベテハリーナガワルウゴザイマシタ。ゴメンナサイデス」

 そうヤバいと思ったら即日本人奥義ジャンピング土下座――――を試みたいのは山々だけれどもっ、おやつの時間はもう終了なのに、何故かエドお兄さまはまだ私を膝の上から降ろしてはくれない。
 なので心の中でジャンピング土下座をしつつ言葉だけで謝罪をする。
 そしてこの謝罪には当然心は籠ってはいない。
 それ故にカタコトでの謝罪は御愛嬌だ。
 そもそも何故に何時も何時も私が謝らなければいけないと言うのだろうね!!
 別に私は何も悪い事をしている訳でもないのだ。

 大体ですよ、エドお兄さまのお膝抱っこも私がして欲しいと言った覚えは一度も――――ない。
 タルトやお茶もちゃんと自分で食べられるし、食べさせて貰っていたと言うか気がついたら食べさせられていたのは、まだ何も出来ない赤ちゃんだった頃なのだもの。
 昔からほんの一瞬でもエドお兄さまの前で気を抜けば、何かと世話を焼こうと色々画策してくるのがエドお兄さまと言う人間?なのだ。
 そして今も――――。

「ひゃんっっ!?」
「ふふ、可愛い声だねリーナ」
「い、いい今っ、ほ、ほほ頬をぺろってお兄さまっっ!?」

 私はエドお兄さまのお膝の上で上体を少しでもお兄さまより離れようと身体を思いっきり仰け反らせ、ぺろんと舐められたであろう左の頬を左手でしっかり押さえつつ、私はわなわなと震えつつも身体はしっかりと硬直していた。 

「御馳走様、美味しかったよ私の愛するリーナ」

 目の前には全く悪びれる事もなく実にスマートに言うエドお兄さまと言う名の魔王。 
 そして魔王と言う名の元旦那様。
 お話しましょう私と魔王の関係を――――ってそもそもその関係すらも築きたくはないのよ私はね!!
 本当に、出来る事ならばお互い知らない場所と時で生きたいものだと、つくづくそう思ってしまう今日この頃の私なのです。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...