こんな展開は望んでいません!! ~転生姫は魔王ならぬ俺様イケメン皇帝に溺愛される??? 

雪乃

文字の大きさ
30 / 42
第二章  どうやら成人する前に色々と人生を詰んでいるみたいです

9  ジャ○アンの主張!!  アンセルムSide

しおりを挟む
 俺様の名はアンセルム・ボリス・カルネウス。
 我がアールグレン王国内でも屈指の名門バルテルス公爵家の嫡男であり、この国の王女だっっ。

 
 俺とエヴェリーナとの出逢いは今から二年前――――王妃主催のお茶会の席へ母親に半ば無理やり連れて来られ、そこで逢ったのがエヴェリーナだった。

 当時彼女はまだ5歳の女の子。
 だが明らかに周りにいる同じ年齢の令嬢や子息達とは全く違ったんだ。
 真冬の凍れる滝の様なキラキラと輝きを放つ銀色の髪、アールグレンの至宝と呼ばれる翆玉と瓜二つの、鮮やかな緑色の中に一つの青い星が輝き、美しいも穢れを知る事のない神々しい光を放つ翆玉エヴェリーナの瞳だけじゃあないっっ。
 彼女の纏うドレスより垣間見える項やほっそりとした腕は、山深くに積る深雪の様に真っ白で沁み一つないミルクの様な肌、そして俺らとは違う少し……いや多分凄く大人びた不思議なお姫様。
 それが初めて見た俺の婚約者の姿だ。
 

 そうしてエヴェリーナもまたこの日初めて公式のお茶会への参加でもあった。
 今にして思えば随分と同じ年頃の子供が多いな……と思ったんだ。
 それもそうだろう。
 出席を許された貴族は所謂高位の、王家に近い家柄が多い。
 そしてそれは暗にエヴェリーナの学友兼将来女王と立つ彼女の王配候補や側近になりえたる者の選定の場でもあったのだからな。
 
 まあ将来の王配はこの俺に決まっているのだからそれはもういいだろう。
 後は適当にエヴェリーナの外にならない学友と側近候補を大人達が決めればいいだけの事。
 俺としては今からでも婚約者に変な虫さえ付かなければそれでいい。
 何しろ父上があの御茶会の後で俺に告げたんだ。

「いいかアンセルムよ、お前は将来エヴェリーナ様の夫としてしっかりとお支え申しあげるのだぞ」
「父上それは……」
「ああそうだともアンセルム。この国で屈指の名門バルテルス公爵家より格の高い家はいない。だから自然とエヴェリーナ王女殿下のお相手はお前となるのだ。なあに正式な宣下は恐らく来年の王女殿下の誕生の宴で発表されるであろうが、何も臆する事はないぞ。今より……そうたった今から王女殿下の婚約者として立派な男となるように心掛けなさい」
「はいっ、父上!!」 

 俺は心が、いいや身体中が高揚していく気持ちが抑えられなかった。
 あの美しくも不思議な魅力を持つエヴェリーナが俺のモノとなる事に興奮しっぱなしだったんだ。
 恐らくアイツは覚えてもいないだろう。
 まあ幾ら聡い姫だと言っても所詮はまだ5歳の幼児だ。
 忘れたとしても仕方がないが少し俺は寂しいし悔しい。
 何故ならあの御茶会でたった一度だけだが俺達は言葉を交わしたのだから……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」 魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。 鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。 (な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?) 実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。 レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。 「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」 冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。 一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。 「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」 これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...