奴隷島の青年たち

KEYちゃん

文字の大きさ
330 / 351

シルバー昇格のB6号

しおりを挟む
木曜日の朝礼が終わって、B6号は一旦、部屋に戻される。三方を鉄格子で囲まれたブロンズの部屋とも今日でお別れだ。大した荷物なんで無いけど空のイルカから頂いたチップの取り分(奴隷ボーイ用通貨)が入ったお金入袋、ここで買わされたコップや歯ブラシ、タオルなど
移動はまだ調教師によるものになるが足枷がないのが楽だ。歩幅だけでない歩くたびジャラジャラと金属音を聞くのも嫌だし重さも耐えられなかった
「全部持ったか?もうここには帰って来ないからな」
調教師の大輝が言う
「持ちきれないなら言えよ。持ってやるから」
右手で腰ベルトのリードを握っているが大して警戒していないようだ。B6号のような小柄な少年が暴れても知れている。またB6号はそんな子ではない
首輪のプレートはシルバーに交換された。赤銅(10円硬貨と同じ)のプレートから替わり光っている
「おめでとう。俺も続くから待っててな」
ブロンズの仲間から祝福されてシルバーの部屋に連れられた 
ワンルームマンションのようなドアーだ。ただ大きなドアスコープがついている。これは外から中が見られる
「点呼の時は玄関のここに立て」
大輝がドアーの鍵を開け、立ち位置を指さした。靴のマークがついている。そこでスニーカーを脱ぐ
「じゃ1時間半ぐらいでまた迎えに来るから」 
大輝は扉を閉める。ドアを閉めると扉は同時に施錠される。シルバークラスは完全外部施錠だ

広いなぁ~
まずボクはそう思ったんだ。ブロンズの部屋はベッドに3帖ほどの空間でコンクリートの床でスニーカーでいたけど……。今は違う。スニーカーを脱ぎ12帖ほどのワンルームような部屋。床はフローリングで木製壁。奥には大きな窓があり海が見えてる。癒やされる!でも窓は開かなかった。でも全然、今までと違う!
ブロンズからシルバーになれたのは自分の努力なんかではない!優真(空のイルカ)さんのお陰だ!4日に3日はお客様から指名を貰ってるけどほとんどはショートのお客様だもん。サロンで働いているとボクよりもっとカッコイイ子はショートなら日に2~3回ぐらい指名されている
毎日3回も指名されたらボクたちいくら若くても射精は難しいらしい。時間がずいぶん空いてたら大丈夫かもだけど………。お客様にもその旨は伝えられて、本日はこの奴隷ボーイは射精できないかもと念を押されるらしい
優真さんは1回きたら午後から翌日まで指名してくれる。これはショート4回分にカウントされる。連泊などもしてくれるのでそれだけでショート8回なんだ!そりゃ成績上がるよね。でも優真さんにだけ甘えてはおれない!ボクも自分でも頑張って借入金を減らさないとと思う
早く自由になって妹を呼び寄せ、優真さんと暮らしたい!

「おい、行くぞ」
大輝さんが迎え来た。予約がないのでサロンで接客しながらお客様の指名を待つことになりそう。次は頑張ってゴールドだ!
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

少年探偵は恥部を徹底的に調べあげられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

機械に吊るされ男は容赦無く弄ばれる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

カテーテルの使い方

真城詩
BL
短編読みきりです。

少年達は吊るされた姿で甘く残酷に躾けられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...