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頭良い裕貴君。でも少し意地悪。でも優しい
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何か引っかかるんだよね。
裕貴君のこと。電車内で身バレして、僕がファンの子にサインしてたら………。裕貴君(京太郎)、
「将太のファンは若い女の子ばかりでええよなぁ」
なんて言う。僕は若い女の子であろうがお爺さんであろうがファンの人は大切だけど、そんなの誰だっていい。裕貴君以外、皆んな一緒じゃん。
それなのに………。
確かに電車内で裕貴君のファンの人も現れて裕貴君の著作『天正の黒船』を持ってきてサインを求めた人はずいぶんオジサンだった。でも…そんなの関係なくない?
裕貴君って優しいし、モノたくさん知ってるし………。でも、何か気が多いとこがあるみたい。それが何かモヤモヤして腹が立つんだ。
「着いたで~」
裕貴君が言う。のぞみは博多駅に滑り込んだ。
「本日はJR西日本をご利用頂きありがとうございました。………」
車掌さんのアナウンスが聞こえる。
「あっ、いつの間にかJR西日本になってる。乗った時は東海やったような…」
って言うと、物知りの裕貴君が、
「俺も乗った時はJR東海やったで。新大阪から西日本」
「へー。東京から新大阪までJR東海?」
「そやで。新大阪でアナウンスあったやん」
などと京太郎が言った。そして、
「ほら、行くで」
と、翔太郎を急かすのであった。関西人はイラチ(せっかち)が多いからね~。
地下鉄で大濠公園まで行った。ここでも裕貴君が説明してくれる。
「ここは福岡城の外堀内を公園にしたんやで」
流石、歴史小説作家だ。良く知ってる。
「元々、福岡ってここの地名ではなかった。博多はずっと前からあったけど」
黒田如水の先祖が備前福岡の出身で関ヶ原以降、豊前(大分県)中津から筑前50万石に移封された際に、
「福岡って言うようにしたんやで。侍はな」
でも町人は武士に反発してかずっと博多と呼んだ。
「その時に黒田長政は中津の年貢を取ってから筑前に移ったんやけど」
代わって丹後からやって来た細川忠興は恒例通り丹後からは徴税せずに中津に来て大騒動となった。而今、細川と黒田な犬猿の仲となった。大名がこのように絶交することを不通大名と言うが黒田家は阿波蜂須賀家とも不通であった。
「なぜ?」
と僕が聞くと裕貴君は、
「関ヶ原の前に蜂須賀家から来た嫁を捨てて徳川家の養女を迎えたから」
これで蜂須賀家はブチギレたらしい。と、教えてくれた。
夜は身バレが嫌なので外には出ず、ホテルの夕食を食べた。個室のレストランで従業員が1人付いてくれるコース。鍋を作ったりお酒をついでくれるのだが僕は19だし、裕貴君は下戸だからソフトドリンクを用意してくれた。
「ごめんね。身バレがイヤで外に食べに行けなくて」
と僕が言うと裕貴君は笑ってた。
「最近は将太のお陰で俺まで身バレするし」
ホテルの従業員の女性は僕のことも裕貴君のことも知ってるんだろうけど何も言わなかった。
「少し失礼します」
従業員のお姉さんが少し席をたった。
「今のお姉さん、可愛いかったなぁ~」
裕貴君が言うんだけど信じられない!!元々、裕貴君は女性が好きなのは知ってたけど、それを僕に言う?
「裕貴君、キライ!」
と、言った。そして無神経だよ!!
の言葉は飲み込んだ。
「怒ってんの?」
裕貴君はその反応が楽しかったのかニコニコしている。余計、腹が立った。
「将太には敵わないけどなぁ~」
などと言う。そう言われると弱い。僕はウーロン茶を一気に飲み干した。
女性従業員さんが戻ってきた。
「当店、板長からお持ち致しました」
ウチワエビなど玄界灘の海産の刺身が目の前に置かれた。こんなの美味しいに来まってる。
「如月先生にはいつもご贔屓にして頂いてその感謝の気持ちです」
女性従業員さんがそう言う。
「わ~あ、美味しそうだ」
僕が喜んでいると女性従業員さんがそっと耳打ちしてくれた。
「今日は大事な人と来るからよろしくお願いしますとのことでした」
えっ?今日のご馳走は僕へのオ・モ・テ・ナ・シだったの?
その後、ご飯には明太子!とデザート。
「お夜食はまたお部屋の方へお持ち致します。ご入用になりましたらご連絡下さい」
と、言ってくれた。
お風呂は個室の露天風呂。ここなら身バレすることはない。これも裕貴君の嬉しい配慮だ。
裕貴君はたまにわざとイヤなことを言う。お風呂に入る前に共演した女優さんに、
「俺、ファンなんだよな。将太はいいよな」
などと言った。さっきの女性従業員さんが可愛い!と、同じパターンだ。
「でもオッパイ小さいよ」
その女優に恨みも何もないけど言ってみる。
「そうか。でも将太のオッパイも可愛くて好きだけどなぁ」
とフォローを入れて僕の反応を楽しむ。
「イヤな人とはお風呂は一緒に入らないから!」
そう言ってお風呂に先に入ると、すぐに裕貴君も追いかけてくる。
「将太にイヤな人なんているの?天使みたいに顔も心もキレイなのに?」
なんてトボケたことを言って僕を黙らせるのだ。
お風呂では裕貴君が後ろから僕に被さって来る。乳首や背中に触れる。気持ち良い。
僕は向きなして裕貴君を見る。裕貴君は僕に唇を重ねるのだった。
裕貴君のこと。電車内で身バレして、僕がファンの子にサインしてたら………。裕貴君(京太郎)、
「将太のファンは若い女の子ばかりでええよなぁ」
なんて言う。僕は若い女の子であろうがお爺さんであろうがファンの人は大切だけど、そんなの誰だっていい。裕貴君以外、皆んな一緒じゃん。
それなのに………。
確かに電車内で裕貴君のファンの人も現れて裕貴君の著作『天正の黒船』を持ってきてサインを求めた人はずいぶんオジサンだった。でも…そんなの関係なくない?
裕貴君って優しいし、モノたくさん知ってるし………。でも、何か気が多いとこがあるみたい。それが何かモヤモヤして腹が立つんだ。
「着いたで~」
裕貴君が言う。のぞみは博多駅に滑り込んだ。
「本日はJR西日本をご利用頂きありがとうございました。………」
車掌さんのアナウンスが聞こえる。
「あっ、いつの間にかJR西日本になってる。乗った時は東海やったような…」
って言うと、物知りの裕貴君が、
「俺も乗った時はJR東海やったで。新大阪から西日本」
「へー。東京から新大阪までJR東海?」
「そやで。新大阪でアナウンスあったやん」
などと京太郎が言った。そして、
「ほら、行くで」
と、翔太郎を急かすのであった。関西人はイラチ(せっかち)が多いからね~。
地下鉄で大濠公園まで行った。ここでも裕貴君が説明してくれる。
「ここは福岡城の外堀内を公園にしたんやで」
流石、歴史小説作家だ。良く知ってる。
「元々、福岡ってここの地名ではなかった。博多はずっと前からあったけど」
黒田如水の先祖が備前福岡の出身で関ヶ原以降、豊前(大分県)中津から筑前50万石に移封された際に、
「福岡って言うようにしたんやで。侍はな」
でも町人は武士に反発してかずっと博多と呼んだ。
「その時に黒田長政は中津の年貢を取ってから筑前に移ったんやけど」
代わって丹後からやって来た細川忠興は恒例通り丹後からは徴税せずに中津に来て大騒動となった。而今、細川と黒田な犬猿の仲となった。大名がこのように絶交することを不通大名と言うが黒田家は阿波蜂須賀家とも不通であった。
「なぜ?」
と僕が聞くと裕貴君は、
「関ヶ原の前に蜂須賀家から来た嫁を捨てて徳川家の養女を迎えたから」
これで蜂須賀家はブチギレたらしい。と、教えてくれた。
夜は身バレが嫌なので外には出ず、ホテルの夕食を食べた。個室のレストランで従業員が1人付いてくれるコース。鍋を作ったりお酒をついでくれるのだが僕は19だし、裕貴君は下戸だからソフトドリンクを用意してくれた。
「ごめんね。身バレがイヤで外に食べに行けなくて」
と僕が言うと裕貴君は笑ってた。
「最近は将太のお陰で俺まで身バレするし」
ホテルの従業員の女性は僕のことも裕貴君のことも知ってるんだろうけど何も言わなかった。
「少し失礼します」
従業員のお姉さんが少し席をたった。
「今のお姉さん、可愛いかったなぁ~」
裕貴君が言うんだけど信じられない!!元々、裕貴君は女性が好きなのは知ってたけど、それを僕に言う?
「裕貴君、キライ!」
と、言った。そして無神経だよ!!
の言葉は飲み込んだ。
「怒ってんの?」
裕貴君はその反応が楽しかったのかニコニコしている。余計、腹が立った。
「将太には敵わないけどなぁ~」
などと言う。そう言われると弱い。僕はウーロン茶を一気に飲み干した。
女性従業員さんが戻ってきた。
「当店、板長からお持ち致しました」
ウチワエビなど玄界灘の海産の刺身が目の前に置かれた。こんなの美味しいに来まってる。
「如月先生にはいつもご贔屓にして頂いてその感謝の気持ちです」
女性従業員さんがそう言う。
「わ~あ、美味しそうだ」
僕が喜んでいると女性従業員さんがそっと耳打ちしてくれた。
「今日は大事な人と来るからよろしくお願いしますとのことでした」
えっ?今日のご馳走は僕へのオ・モ・テ・ナ・シだったの?
その後、ご飯には明太子!とデザート。
「お夜食はまたお部屋の方へお持ち致します。ご入用になりましたらご連絡下さい」
と、言ってくれた。
お風呂は個室の露天風呂。ここなら身バレすることはない。これも裕貴君の嬉しい配慮だ。
裕貴君はたまにわざとイヤなことを言う。お風呂に入る前に共演した女優さんに、
「俺、ファンなんだよな。将太はいいよな」
などと言った。さっきの女性従業員さんが可愛い!と、同じパターンだ。
「でもオッパイ小さいよ」
その女優に恨みも何もないけど言ってみる。
「そうか。でも将太のオッパイも可愛くて好きだけどなぁ」
とフォローを入れて僕の反応を楽しむ。
「イヤな人とはお風呂は一緒に入らないから!」
そう言ってお風呂に先に入ると、すぐに裕貴君も追いかけてくる。
「将太にイヤな人なんているの?天使みたいに顔も心もキレイなのに?」
なんてトボケたことを言って僕を黙らせるのだ。
お風呂では裕貴君が後ろから僕に被さって来る。乳首や背中に触れる。気持ち良い。
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