26 / 39
4章
26 生きる理由
しおりを挟む深呼吸を繰り返す。
焦る心を落ち着かせるように、新鮮な空気を肺に送り続けた。
目の前に立つ背の高い樹を見上げる。
爪が食い込むほどに強く握りしめていた手を解き、幹に触れた。
手のひらでそっと撫でると、懐かしさがこみ上げる。
「スーリア……」
行方の知れない、愛しい人の名前を呼ぶ。
彼女を見つけるためには、しなければならないことがあった。
獣の能力を使うために、呪いを発動させなければならない。
黒ヒョウ時のロイアルドは、聴覚と嗅覚が人間の数倍になる。特に聴覚には優れており、かなりの広範囲の音を聞き分け、発生源を特定することができた。
この力を使えば、捜索は格段に早くなる。
しかし、呪いを発動させるには条件を満たなければならない。
ロイアルドの呪いはある感情に起因するため、まずは精神状態を落ち着ける必要があった。
今までその感情を抱くために、人との関わりは避けてきた。
この呪いは、なんとなく思う程度では発動しないのだ。心の底から感情が込み上げてきた時のみ、獣の姿に変わる。
安易に呪いが発動しないことは生活する上ではありがたかったが、獣の力を利用するロイアルドには悩ましい部分でもあった。
特にこの感情に至っては、恋人でもできて日常に充足感を得たら、発動させるのは難しいだろう。
他人と親しくなることを避けてきたのは、それが理由だった。
記憶の中に残る懐かしい思い出に縋り、とある少女の存在を忘れられなかったことも原因のひとつだが。
幹に触れた指先から伝わる懐かしさに、大切にしまっていた記憶が呼び起こされる。
スーリアと秘密の逢瀬を重ねていたこの木陰こそ、あの少女と初めて出会った場所だった。
*
幼少の頃、ロイアルドはとても身体の弱い子供だった。
少しの気温の変化で熱を出し、身体が冷えると咳が止まらなくなる。
そんな毎日を繰り返していた。
特に冬は酷く、ほとんどの時間を自室のベッドで過ごしていたほどだ。
あの日もそうだった。
夏の終わり、朝方に降った雨のせいで急に気温が下がり、咳が止まらなくなった。
こうなると呼吸をするのもつらく、心に抱くのはひとつの感情だった。
――いっそ死んでしまいたい
死ねばきっと楽になれる。
この苦しみから、解放される。
その感情を抱くと身体が軽くなった。
己の体を確認すると、黒ヒョウに変化している。
そう、ロイアルドは死にたいと、消えてしまいたいと思うと呪いが発動する。
特に子供の頃は呪いの影響が大きいのか、少しでもその感情を抱くと黒ヒョウへと変わっていた。
不思議なことに、獣の姿になると咳は止まり、だるさも消える。
ベッドから起き上がれるようになったロイアルドは、その姿で部屋を抜け出すようになった。人の姿では城の外にはほとんど出られなかったが、黒ヒョウになれば庭園を歩くこともできる。
窓から眺めるだけだった芝の上を、己の足で踏みしめる楽しさに、何度も庭を訪れた。
そしてあの日、一人の少女と出会う。
黒ヒョウになると獣の感覚が宿るらしい。
庭園で見つけた小鳥を本能のままに追いかけ、気づいたらそこそこ高さのある樹に登っていた。
降りることができなくなり途方に暮れていると、下から声がかけられる。
『くろねこさん、おりられないの?』
ダークブラウンの髪を肩の下で切りそろえた、若草色の瞳をした少女だった。
樹の上で震える黒ヒョウを、黒猫と勘違いしたらしい。確かに子供の頃のロイアルドの姿は、大きめの猫と言えなくもない。
大人が見たらあきらかに違うことは分かるのだが、少女も幼く、そこまで判断がつかなかったのだろう。
『まってて、いまいくから!』
少女は元気に叫ぶと、樹の幹に手をかけよじ登りだした。
あの細い腕のどこにそんな力があるのだろうと思うほど器用に枝を掴み、あっという間にロイアルドがいる場所までたどり着く。
少女は枝の上に腰かけると、黒ヒョウを抱き上げた。
そのまま膝の上に乗せて、頭を撫でる。
『もうだいじょうぶだよ』
優しい声に、恐怖が消えていく。
こんなところになぜ女の子がいるのか。
服装からして貴族の娘のように見えるが、そんな子が簡単に樹を登るなんて。
疑問や驚きが尽きなかったが、体を撫でる少女の手が心地よく、深く考えるのをやめた。
『わあ、きれい!』
少女が突然声を上げる。
どうしたのかと視線の先を追うと、少し離れたところの庭園の一角が、一面黄色に染まっていた。
よく見るとそれはひまわりの花で、樹に登ったことによって上から見下ろす形になり、幼い二人にはとても壮大な景色に見えた。
『ひまわりは、太陽のほうをむいて咲くのよ』
花に詳しいのか、少女は知識を自慢するように言った。
『お城のお庭はすてきね。うちの庭も、もっと広かったらよかったのに!』
少女を見ると、赤く染まった頬を膨らませている。
そのりんごのような真っ赤な頬が印象的だった。
しばらくひまわりを眺めていた二人だが、少女が残念そうに呟く。
『そろそろ、もどらなくっちゃ』
そう言って、黒ヒョウを頭に乗せる。
『しっかり、つかまっててね!』
掴まれと言われても、ヒョウの手ではなかなか難しい要望だ。
爪を立てないように、必死で少女の頭を抱え込むように掴んだ。
登ってきた時と同じように、器用に降りていく。
地面に着地すると、ロイアルドは少女の頭の上から飛び降りた。
『ばいばい、くろねこさん!』
大きく手を振って、城の方へと駆けていく。
そんな少女の後姿を、ずっと眺めていた。
それから、ロイアルドは毎日のように黒ヒョウになっては、この樹を訪れた。
試してみたところ、獣の姿であれば樹に登ることは簡単だった。
枝の上で座っていると、少女がやってくる。
黒ヒョウを見つけると、また降りられなくなったのかと、その度に少女も樹に登った。
樹の上から二人で庭園を眺めるひとときが、ロイアルドにとって大切な時間になるのはすぐだった。
彼女と二人で過ごす時間が楽しい。
友達と呼べるような者もいなかったロイアルドには、この時間が新鮮だった。
ヒョウと人では会話は成り立たないが、彼女はその日の出来事を勝手に喋ってくるので、退屈はしなかった。
少女がくるまで、一人で樹の上からひまわりを眺めていると、ふと思う。
まるで、自分はひまわりのようだと。
少女がくることを待ちわびて、その姿を探す自分は、太陽を追いかけるひまわりそのものだ。
だとしたら、彼女は太陽か。
ロイアルドの中で、少女の存在が太陽のように大きなものになっていた。
雨の日はさすがに少女は庭園にこないようで、雨が嫌いになった。
晴れた日に少女と会い、城に戻る。
自室に入り、また明日も会いたい、もっと生きて彼女に会いたいと思うと人の姿に戻る。
ロイアルドが人に戻る条件は、生きたい、何かをしたいと強く思う行動欲だった。
しかし、ある日を境に少女の姿を見かけなくなった。
彼女が庭園を訪れなくなったのは、ロイアルドの護衛を担当していた近衛騎士が、辞職した時期と重なる。
会えなくなってからも、ずっと少女のことを考えていた。
彼女を思うと、自然と力が湧いてくる。
生きたいと、強くなりたいと、そう願うようになった。
いつかまた会えたなら、今度は自分が彼女を守りたい。
弱い自分は捨てて、もっと強くなる。
身体も鍛えて、人の姿で会った時に恥ずかしくないように。
そう。
いつか、この腕で抱きしめることができたなら――
それが、ロイアルドの生きる理由になった。
*
懐かしい記憶を思い出して、ふっと笑みがこぼれる。
正直、彼女と再会できるとは思っていなかった。
幼い頃はいつかまた会えると希望を抱いていたが、大人になるにつれ、ただの思い出になった。
名前すら、知らなかったのだ。
周りの大人に聞けば身元は分かったかもしれないが、言ってしまえば部屋から抜け出していたこともばれてしまう。
そう考えて、同じ境遇にある兄弟以外には、誰にも話さなかった。
今思えば、ロイアルドが部屋にいなかったことなど、とっくに知られていたのかもしれないが。
任務で黒ヒョウになった時は、役目を終えると必ずこの樹の下に来ていた。
少女を思い出し、また会うために生きたいと、そう願えば人に戻れた。
スーリアと再会した日もそうだった。
黒ヒョウの姿のまま、あの木陰でうたた寝をしていた。少女の夢を見ていたら、いつの間にか人の姿に戻っていたらしい。
他人の気配に気付いて飛び起きてからは、記憶の通りだ。
やっと会えた彼女を守ることができないなら、死んだ方がましだろう。
今までしてきたことなど、全て無駄だったのだ。
生きている価値など、ない。
強制的に思考を闇の中へと堕としていく。
これが最後になるかもしれない。
でも、それでいい。
この力は、ただひとつのためだけに使うのだから。
「俺は、君を護るために――死を願うよ」
1
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されましたが、辺境で最強の旦那様に溺愛されています
鷹 綾
恋愛
婚約者である王太子ユリウスに、
「完璧すぎて可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄を告げられた
公爵令嬢アイシス・フローレス。
――しかし本人は、内心大喜びしていた。
「これで、自由な生活ができますわ!」
ところが王都を離れた彼女を待っていたのは、
“冷酷”と噂される辺境伯ライナルトとの 契約結婚 だった。
ところがこの旦那様、噂とは真逆で——
誰より不器用で、誰よりまっすぐ、そして圧倒的に強い男で……?
静かな辺境で始まったふたりの共同生活は、
やがて互いの心を少しずつ近づけていく。
そんな中、王太子が突然辺境へ乱入。
「君こそ私の真実の愛だ!」と勝手な宣言をし、
平民少女エミーラまで巻き込み、事態は大混乱に。
しかしアイシスは毅然と言い放つ。
「殿下、わたくしはもう“あなたの舞台装置”ではございません」
――婚約破棄のざまぁはここからが本番。
王都から逃げる王太子、
彼を裁く新王、
そして辺境で絆を深めるアイシスとライナルト。
契約から始まった関係は、
やがて“本物の夫婦”へと変わっていく――。
婚約破棄から始まる、
辺境スローライフ×最強旦那様の溺愛ラブストーリー!
寵愛の花嫁は毒を愛でる~いじわる義母の陰謀を華麗にスルーして、最愛の公爵様と幸せになります~
紅葉山参
恋愛
アエナは貧しい子爵家から、国の英雄と名高いルーカス公爵の元へと嫁いだ。彼との政略結婚は、彼の底なしの優しさと、情熱的な寵愛によって、アエナにとってかけがえのない幸福となった。しかし、その幸福を妬み、毎日のように粘着質ないじめを繰り返す者が一人、それは夫の継母であるユーカ夫人である。
「たかが子爵の娘が、公爵家の奥様面など」 ユーカ様はそう言って、私に次から次へと理不尽な嫌がらせを仕掛けてくる。大切な食器を隠したり、ルーカス様に嘘の告げ口をしたり、社交界で恥をかかせようとしたり。
だが、私は決して挫けない。愛する公爵様との穏やかな日々を守るため、そして何より、彼が大切な家族と信じているユーカ様を悲しませないためにも、私はこの毒を静かに受け流すことに決めたのだ。
誰も気づかないほど巧妙に、いじめを優雅にスルーするアエナ。公爵であるあなたに心配をかけまいと、彼女は今日も微笑みを絶やさない。しかし、毒は徐々に、確実に、その濃度を増していく。ついに義母は、アエナの命に関わるような、取り返しのつかない大罪に手を染めてしまう。
愛と策略、そして運命の結末。この溺愛系ヒロインが、華麗なるスルー術で、最愛の公爵様との未来を掴み取る、痛快でロマンティックな物語の幕開けです。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
悪役令嬢、記憶をなくして辺境でカフェを開きます〜お忍びで通ってくる元婚約者の王子様、私はあなたのことなど知りません〜
咲月ねむと
恋愛
王子の婚約者だった公爵令嬢セレスティーナは、断罪イベントの最中、興奮のあまり階段から転げ落ち、頭を打ってしまう。目覚めた彼女は、なんと「悪役令嬢として生きてきた数年間」の記憶をすっぽりと失い、動物を愛する心優しくおっとりした本来の性格に戻っていた。
もはや王宮に居場所はないと、自ら婚約破棄を申し出て辺境の領地へ。そこで動物たちに異常に好かれる体質を活かし、もふもふの聖獣たちが集まるカフェを開店し、穏やかな日々を送り始める。
一方、セレスティーナの豹変ぶりが気になって仕方ない元婚約者の王子・アルフレッドは、身分を隠してお忍びでカフェを訪れる。別人になったかのような彼女に戸惑いながらも、次第に本当の彼女に惹かれていくが、セレスティーナは彼のことを全く覚えておらず…?
※これはかなり人を選ぶ作品です。
感想欄にもある通り、私自身も再度読み返してみて、皆様のおっしゃる通りもう少しプロットをしっかりしてればと。
それでも大丈夫って方は、ぜひ。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
敗戦国の元王子へ 〜私を追放したせいで貴国は我が帝国に負けました。私はもう「敵国の皇后」ですので、頭が高いのではないでしょうか?〜
六角
恋愛
「可愛げがないから婚約破棄だ」 王国の公爵令嬢コーデリアは、その有能さゆえに「鉄の女」と疎まれ、無邪気な聖女を選んだ王太子によって国外追放された。
極寒の国境で凍える彼女を拾ったのは、敵対する帝国の「氷の皇帝」ジークハルト。 「私が求めていたのは、その頭脳だ」 皇帝は彼女の才能を高く評価し、なんと皇后として迎え入れた!
コーデリアは得意の「物流管理」と「実務能力」で帝国を黄金時代へと導き、氷の皇帝から極上の溺愛を受けることに。 一方、彼女を失った王国はインフラが崩壊し、経済が破綻。焦った元婚約者は戦争を仕掛けてくるが、コーデリアの完璧な策の前に為す術なく敗北する。
和平交渉の席、泥まみれで土下座する元王子に対し、美しき皇后は冷ややかに言い放つ。 「頭が高いのではないでしょうか? 私はもう、貴国を支配する帝国の皇后ですので」
これは、捨てられた有能令嬢が、最強のパートナーと共に元祖国を「実務」で叩き潰し、世界一幸せになるまでの爽快な大逆転劇。
『婚約破棄された令嬢、白い結婚で第二の人生始めます ~王太子ざまぁはご褒美です~』
鷹 綾
恋愛
「完璧すぎて可愛げがないから、婚約破棄する」――
王太子アルヴィスから突然告げられた、理不尽な言葉。
令嬢リオネッタは涙を流す……フリをして、内心ではこう叫んでいた。
(やった……! これで自由だわーーーッ!!)
実家では役立たずと罵られ、社交界では張り付いた笑顔を求められる毎日。
だけど婚約破棄された今、もう誰にも縛られない!
そんな彼女に手を差し伸べたのは、隣国の若き伯爵家――
「干渉なし・自由尊重・離縁もOK」の白い結婚を提案してくれた、令息クリスだった。
温かな屋敷、美味しいご飯、優しい人々。
自由な生活を満喫していたリオネッタだったが、
王都では元婚約者の評判がガタ落ち、ざまぁの嵐が吹き荒れる!?
さらに、“形式だけ”だったはずの婚約が、
次第に甘く優しいものへと変わっていって――?
「私はもう、王家とは関わりません」
凛と立つ令嬢が手に入れたのは、自由と愛と、真の幸福。
婚約破棄が人生の転機!? ざまぁ×溺愛×白い結婚から始まる、爽快ラブファンタジー!
---
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる