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■11.花火大会①
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17時になると、海岸監視所からの遊泳時間終了のお知らせと共に、海の家の外の、パラソルやビーチベッドをしまったり、ゴミの片付けを男子アルバイトたちがせっせとし始める。
私はいつも、この作業は手伝わずに17時きっかりで一足先にサヨウナラ。
だけど、この日はとても忙しく、18時まで片付けの手伝いをした。
「おつかれッ!!」
バイトを終え、裏口から自転車を走らせようとする私に、声をかけてきた聞き覚えのある声の主は、中学の同級生の星吾と智だった。
まだ明るい夏の18時。
私は二人の顔を見て、笑みがこぼれた。
「あ!何ー?また海、遊びに来てたの?遊んでるね~!w」
偶然?
それとも私の帰りを待っていた?
「遊んでねーよ。暇人扱いすんなよ。
朝から部活の朝練だったし、その後夏期講習行って俺は常に過密スケジュールですぅー。」
あ、そうなんだ。
ごめんね、癇に障った?星吾w
「てか今日、これから花火大会じゃん?」
智が声をあげて言った。
「ウンウン。そっか!
花火見に来たんだ?19時半からだっけ?
まだ時間いっぱいあるからウロウロ出来るね。」
今日は花火大会という事もあり、海は観光客で大変賑わっていた。
海の家BLUE WAVEもその恩恵に預かったけれど、正直疲れた…… ( ´-` )
てか、男二人で花火大会?
えーもしかして。
ナンパ目的ですかー(泣)
「お前はどっかで見る予定あんの?」
星吾が私に問いかける。
うわー。
これは独り者のハートをえぐる質問です。
本当はさ、拓真くんが、声掛けてくれるかなぁ~なんて思ったりしたんだけどね。なかったのよ(泣)
「ううん。
これから屋台をちょこっと見て周って、花火見ないで帰るつもり…。」
一緒に見てくれる友人も、彼氏も私にはいない。
特進女子は皆塾だし、愛ちゃんたちギャルメンバーは彼氏いるし。
BLUE WAVEのメンバーは海の家で見るらしいけど……男の子ばっかだし、女の子ナンパしに行きそうだし。(偏見)
私がいたらお邪魔虫。
暇な『お一人様女』は私くらいなものよ。
「ふーん。そう。
屋台見に行くってお前一人で?」
「うん。
たこ焼きでも買おうかなぁって」
「へー。たこ焼きな。じゃあ俺らがついてってやるわ。」
サラリと星吾は誘ってくれた。
「え!いいよ!!大丈夫!チャリだし。」
ババッと手を振り、毎度お馴染み、『星吾の前では素直になれない症候群』の私は、嬉しいお誘いを全力で断った。
「向こうから先、ホコ天だぞ?」
智が指差す先はガードが張られ、歩行者天国になっていた。
「え!そうなの!?自転車ダメなんだっけ?歩きで行くしかないのか。」
「荷物持ってやるから、自転車置いてけよ。」
「マジ!?ありがとう!
どうしたの?優しいじゃん♡」
優しい星吾の言葉にキャッ////と浮つく。
どうしたんだい?
優しすぎて反対に怖いけど?w
「だって女が一人で夜この辺歩くと
マジヤバいぞ?」
「ナンパの事??
それは大丈夫だよー。
もういい加減慣れたもん。毎日されるし。」
夏の海の前で気持ちがハイになるのか
皆、肉食系男子ばかり。
海の家までチャリ通にもかかわらず、信号待ちなんかを狙って毎日行き帰りだけで4、5組の男からナンパをされる。
彼らは女の子の顔なんてマジマジと見てない。
後ろ姿、雰囲気だけで声かけてる。
前を歩いてる子に声かけて駄目なら
次の子……って。そんな感じでゲーム感覚に声をかけてる。
はじめこそ、声をかけられることに慣れずにオドオドしていたけれど、今じゃスルーが得意になった。
「バーカ。
花火大会なめんなよ。
普段の何倍も危険なんだぞ?」
智が言うには、毎年この花火大会では、地元以外の若者達が大勢押し寄せ、暴走行為、アルコール中毒者、喧嘩、暴行で警察、救急車がひっきりなしに出動するような治安の悪い場所になるそう。
去年、薬物を打たれてボロボロの半裸の女性が花火大会の翌朝、道路に転がり落ちていたなんて事件があったとか。
「え………。怖すぎ。」
「だろ?お前なんかソッコーヤり捨てられそうじゃん?w ニブいし。」
「ヤり捨て……(ゾク)」
薬物打たれて、レ○プされて、ポイ…ってホンマモンの『ヤり捨て』じゃないか (´ºωº`)
「付いて行ってやるから安心しろよ。」
「ハイ。
ヨロシクオネガイシマスm(_ _;)m」
そんな流れでイケメン二人の護衛付き屋台を周ることになったのです。
私はいつも、この作業は手伝わずに17時きっかりで一足先にサヨウナラ。
だけど、この日はとても忙しく、18時まで片付けの手伝いをした。
「おつかれッ!!」
バイトを終え、裏口から自転車を走らせようとする私に、声をかけてきた聞き覚えのある声の主は、中学の同級生の星吾と智だった。
まだ明るい夏の18時。
私は二人の顔を見て、笑みがこぼれた。
「あ!何ー?また海、遊びに来てたの?遊んでるね~!w」
偶然?
それとも私の帰りを待っていた?
「遊んでねーよ。暇人扱いすんなよ。
朝から部活の朝練だったし、その後夏期講習行って俺は常に過密スケジュールですぅー。」
あ、そうなんだ。
ごめんね、癇に障った?星吾w
「てか今日、これから花火大会じゃん?」
智が声をあげて言った。
「ウンウン。そっか!
花火見に来たんだ?19時半からだっけ?
まだ時間いっぱいあるからウロウロ出来るね。」
今日は花火大会という事もあり、海は観光客で大変賑わっていた。
海の家BLUE WAVEもその恩恵に預かったけれど、正直疲れた…… ( ´-` )
てか、男二人で花火大会?
えーもしかして。
ナンパ目的ですかー(泣)
「お前はどっかで見る予定あんの?」
星吾が私に問いかける。
うわー。
これは独り者のハートをえぐる質問です。
本当はさ、拓真くんが、声掛けてくれるかなぁ~なんて思ったりしたんだけどね。なかったのよ(泣)
「ううん。
これから屋台をちょこっと見て周って、花火見ないで帰るつもり…。」
一緒に見てくれる友人も、彼氏も私にはいない。
特進女子は皆塾だし、愛ちゃんたちギャルメンバーは彼氏いるし。
BLUE WAVEのメンバーは海の家で見るらしいけど……男の子ばっかだし、女の子ナンパしに行きそうだし。(偏見)
私がいたらお邪魔虫。
暇な『お一人様女』は私くらいなものよ。
「ふーん。そう。
屋台見に行くってお前一人で?」
「うん。
たこ焼きでも買おうかなぁって」
「へー。たこ焼きな。じゃあ俺らがついてってやるわ。」
サラリと星吾は誘ってくれた。
「え!いいよ!!大丈夫!チャリだし。」
ババッと手を振り、毎度お馴染み、『星吾の前では素直になれない症候群』の私は、嬉しいお誘いを全力で断った。
「向こうから先、ホコ天だぞ?」
智が指差す先はガードが張られ、歩行者天国になっていた。
「え!そうなの!?自転車ダメなんだっけ?歩きで行くしかないのか。」
「荷物持ってやるから、自転車置いてけよ。」
「マジ!?ありがとう!
どうしたの?優しいじゃん♡」
優しい星吾の言葉にキャッ////と浮つく。
どうしたんだい?
優しすぎて反対に怖いけど?w
「だって女が一人で夜この辺歩くと
マジヤバいぞ?」
「ナンパの事??
それは大丈夫だよー。
もういい加減慣れたもん。毎日されるし。」
夏の海の前で気持ちがハイになるのか
皆、肉食系男子ばかり。
海の家までチャリ通にもかかわらず、信号待ちなんかを狙って毎日行き帰りだけで4、5組の男からナンパをされる。
彼らは女の子の顔なんてマジマジと見てない。
後ろ姿、雰囲気だけで声かけてる。
前を歩いてる子に声かけて駄目なら
次の子……って。そんな感じでゲーム感覚に声をかけてる。
はじめこそ、声をかけられることに慣れずにオドオドしていたけれど、今じゃスルーが得意になった。
「バーカ。
花火大会なめんなよ。
普段の何倍も危険なんだぞ?」
智が言うには、毎年この花火大会では、地元以外の若者達が大勢押し寄せ、暴走行為、アルコール中毒者、喧嘩、暴行で警察、救急車がひっきりなしに出動するような治安の悪い場所になるそう。
去年、薬物を打たれてボロボロの半裸の女性が花火大会の翌朝、道路に転がり落ちていたなんて事件があったとか。
「え………。怖すぎ。」
「だろ?お前なんかソッコーヤり捨てられそうじゃん?w ニブいし。」
「ヤり捨て……(ゾク)」
薬物打たれて、レ○プされて、ポイ…ってホンマモンの『ヤり捨て』じゃないか (´ºωº`)
「付いて行ってやるから安心しろよ。」
「ハイ。
ヨロシクオネガイシマスm(_ _;)m」
そんな流れでイケメン二人の護衛付き屋台を周ることになったのです。
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