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第17話
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「結構デカいですね」
吹雪が止み日差しが雪に反射する朝、俺達は雪に埋もれたワイバーンの死骸の解体を始めた。ちなみに、途中で引き千切って投げ捨てた羽はセッカ達が見つけて持ってきてくれた。
「シルバーワイバーンはそこそこ上位の飛竜で、使役に成功したとなった時帝国の歴史に新たな伝説の一ページが刻まれたって大騒ぎ……だったんだけど」
マリーは苦笑いをしていた。なにせその伝説が目の前に転がっているのだからしょうがないとは思う。
「あっけない伝説だったね」
「貴方がデタラメに強いだけよ、主様」
格の違いというものは意外とはっきり出るらしくそれは解体作業も例外ではなかった。本来、硬くて丈夫な竜族の素材は優秀な武器や防具にできる代わりに解体するにも一苦労なのだが、俺の鱗を加工して作った道具を使って解体している現状全く苦が無いのだ。むしろ鱗や甲殻などを切り過ぎてしまう問題が出るくらい呆気なくバラバラにされていく。
「皮は全部貰っちゃいますね!」
いつもは寒いから嫌! と言って外に出てこないクーネリアも珍しい素材(主に皮)が手に入るとなってウキウキで解体作業を手伝ってくれている。
「首部分の損傷が酷いですね、ここは捨てちゃいます?」
「一応素材として使えるので分解して残しておきましょう」
解体の結果、最初の突撃の時点で胃と肺貫通、心臓付近の血管損傷にあばら骨折とほぼ瀕死の重傷を受け。更に無理矢理羽をもぎ取ったせいで折れたあばらがぐちゃぐちゃに内臓を傷つけほっといても死ぬ致命傷になっていたらしい。首をへし折ったのはせめてもの慈悲になったみたいだった。
「ワイバーンのお肉って美味しいらしいですけど食べてみます?」
「一応吹雪で凍結してたおかげで状態は悪くないですね」
「ならせっかくだし食べちゃお」
「ワン!」
襲来したシルバーワイバーン、甲殻、鱗、皮、骨は素材として保管、お肉は食料に、損傷していたあばらなど胴体付近の骨は溜池に沈めて魚の寝床に、無事な内臓は薬の材料になるらしくてマリーが引き取ってくれた。
「腸が無事なんでソーセージ作りません?」
「ソシエ、作れるの?」
「はい、私とソーナが作れます!」
ソシエがワイバーンの小腸が無事なのを見て提案してくれた。確かにソーセージは保存が利くし作れるなら作っておきたい。
「ワイバーンソーセージとか初めてですけど挑戦したいです!」
「お任せを~」
二人がやる気満々なのでお願いすることにした。仮に失敗しても想定外の素材なので痛くもなんともないし経験を積んで技術が上がるなら問題なしだ。
「あ……」
「マリーどうしたの?」
「これなんだけど……」
マリーは俺が握りつぶしたワイバーンの首に装備されていた装飾品を見てまたもや唖然としていた。何かやってしまったのだろうか?
「これ、帝国の秘宝の一つで。魔獣を使役し、忠誠心を高め、その能力を引き上げるっていう操獣神の戦輪だったみたい……」
「壊したの不味かった?」
「たぶん大丈夫だけど、このワイバーンが死んだのは使役した主に伝わったと思う」
「主ってことはこいつより強いってこと?」
「たぶん、でも帝国でこんなの使役できるほどの豪傑居たかな? って思って……」
実際最強と言われていた騎士団はちょっと前に掃除しちゃったしコレより強い奴なんてそうそう居ない気はする。
「まぁ、なんか着たらまた撃ち落とそう。セッカ達も遠慮しなくていいからね」
「ワン!」
ちなみに、このワイバーンの素材なのだが俺の鱗の半分以下の強度しかないらしい。思った以上に格下だったようだ、てか俺ってこの世界でどのくらい強いんだろ? ちょっと興味はあるがそこら辺はおいおいで大丈夫でしょ。
「今日はちょっと豪勢感じにしましょうか! お肉腐らせちゃうのももったいないですしね」
アズハは早速料理の準備を始めてくれた。一応砂糖、塩、油が使えるようになったおかげで毎日の食事は美味しくなった。しかし地球時代にはまだ遠く及ばない、いろんなアニメとか見てきたけど。なぜ食にこだわるのかがちょっとわかった。
「アズハさん、オイモのやつもお願いします!」
「もちろんです!」
そういえば冬前に収穫したこの森原産の巨大ジャガイモ、これは味が濃くバターがあったらめちゃくちゃ美味しいだろうなって感じの食材になっている。食べ方としてはまず芋の上部を切断して蓋のようにする、そうしたらオタマなどを使い中の身の部分を掘り出して食べていくのだ。結構な量があるので余裕で越冬できる感じだ。
「あれ美味しいんですよね!」
皆に人気なのはジャガイモを棒状にカットした物と薄くスライスした物を油で揚げて塩を掛けたシンプルなものが美味しいと人気で最近はトマトをペースト状にしたトマトソースを付けたりいろいろ試して楽しんでいる。要はフライドポテトとポテトチップスだ! なんか、この世界油が貴重らしくそう言った使い方をしてこなかったらしい。小麦が生産できたら魚のフライとかも人気が出そうな気がする、今のうちに作り方調べておこうかな。
「あとはお酒が欲しい……」
味は未熟だがいろんな料理があるし、さっき話したがソーセージを作るにあたり専用の小屋を作ることになった。ついでにベーコンや生ハムなど燻製系も今後増えていくと思う。そうなってくるとお酒が欲しくなる……アルコールはどうやって作る? ワイン、果実酒、日本酒あたりの材料があれば作れそうな物から触っていくべきかな。お酒があれば食が更に豊かになる、二年目はそういう方面を強化していきたい。
「あ、アル、コボルト達にも持って行った?」
「はい、皆喜んで食べてましたよ! 感謝してました」
もちろん坑道の中から出てこないコボルト達にもおすそ分けしてある。彼らは生食が基本らしいが料理した物も問題ない、むしろここに来てその味になれてしまったらしい。
「じゃあ、皆! 今日はたくさん食べて楽しんで、明日からまた作業頑張ろう!」
「はい!」
「おー!」
「ワン!」
やりたいこと、必要なことまだまだたくさんな一年目も、もうすぐ終わる。二年目は更に良く快適に年を重ねるたびに進化していく楽しみを想像しながら皆で楽しんだ一日だった。
吹雪が止み日差しが雪に反射する朝、俺達は雪に埋もれたワイバーンの死骸の解体を始めた。ちなみに、途中で引き千切って投げ捨てた羽はセッカ達が見つけて持ってきてくれた。
「シルバーワイバーンはそこそこ上位の飛竜で、使役に成功したとなった時帝国の歴史に新たな伝説の一ページが刻まれたって大騒ぎ……だったんだけど」
マリーは苦笑いをしていた。なにせその伝説が目の前に転がっているのだからしょうがないとは思う。
「あっけない伝説だったね」
「貴方がデタラメに強いだけよ、主様」
格の違いというものは意外とはっきり出るらしくそれは解体作業も例外ではなかった。本来、硬くて丈夫な竜族の素材は優秀な武器や防具にできる代わりに解体するにも一苦労なのだが、俺の鱗を加工して作った道具を使って解体している現状全く苦が無いのだ。むしろ鱗や甲殻などを切り過ぎてしまう問題が出るくらい呆気なくバラバラにされていく。
「皮は全部貰っちゃいますね!」
いつもは寒いから嫌! と言って外に出てこないクーネリアも珍しい素材(主に皮)が手に入るとなってウキウキで解体作業を手伝ってくれている。
「首部分の損傷が酷いですね、ここは捨てちゃいます?」
「一応素材として使えるので分解して残しておきましょう」
解体の結果、最初の突撃の時点で胃と肺貫通、心臓付近の血管損傷にあばら骨折とほぼ瀕死の重傷を受け。更に無理矢理羽をもぎ取ったせいで折れたあばらがぐちゃぐちゃに内臓を傷つけほっといても死ぬ致命傷になっていたらしい。首をへし折ったのはせめてもの慈悲になったみたいだった。
「ワイバーンのお肉って美味しいらしいですけど食べてみます?」
「一応吹雪で凍結してたおかげで状態は悪くないですね」
「ならせっかくだし食べちゃお」
「ワン!」
襲来したシルバーワイバーン、甲殻、鱗、皮、骨は素材として保管、お肉は食料に、損傷していたあばらなど胴体付近の骨は溜池に沈めて魚の寝床に、無事な内臓は薬の材料になるらしくてマリーが引き取ってくれた。
「腸が無事なんでソーセージ作りません?」
「ソシエ、作れるの?」
「はい、私とソーナが作れます!」
ソシエがワイバーンの小腸が無事なのを見て提案してくれた。確かにソーセージは保存が利くし作れるなら作っておきたい。
「ワイバーンソーセージとか初めてですけど挑戦したいです!」
「お任せを~」
二人がやる気満々なのでお願いすることにした。仮に失敗しても想定外の素材なので痛くもなんともないし経験を積んで技術が上がるなら問題なしだ。
「あ……」
「マリーどうしたの?」
「これなんだけど……」
マリーは俺が握りつぶしたワイバーンの首に装備されていた装飾品を見てまたもや唖然としていた。何かやってしまったのだろうか?
「これ、帝国の秘宝の一つで。魔獣を使役し、忠誠心を高め、その能力を引き上げるっていう操獣神の戦輪だったみたい……」
「壊したの不味かった?」
「たぶん大丈夫だけど、このワイバーンが死んだのは使役した主に伝わったと思う」
「主ってことはこいつより強いってこと?」
「たぶん、でも帝国でこんなの使役できるほどの豪傑居たかな? って思って……」
実際最強と言われていた騎士団はちょっと前に掃除しちゃったしコレより強い奴なんてそうそう居ない気はする。
「まぁ、なんか着たらまた撃ち落とそう。セッカ達も遠慮しなくていいからね」
「ワン!」
ちなみに、このワイバーンの素材なのだが俺の鱗の半分以下の強度しかないらしい。思った以上に格下だったようだ、てか俺ってこの世界でどのくらい強いんだろ? ちょっと興味はあるがそこら辺はおいおいで大丈夫でしょ。
「今日はちょっと豪勢感じにしましょうか! お肉腐らせちゃうのももったいないですしね」
アズハは早速料理の準備を始めてくれた。一応砂糖、塩、油が使えるようになったおかげで毎日の食事は美味しくなった。しかし地球時代にはまだ遠く及ばない、いろんなアニメとか見てきたけど。なぜ食にこだわるのかがちょっとわかった。
「アズハさん、オイモのやつもお願いします!」
「もちろんです!」
そういえば冬前に収穫したこの森原産の巨大ジャガイモ、これは味が濃くバターがあったらめちゃくちゃ美味しいだろうなって感じの食材になっている。食べ方としてはまず芋の上部を切断して蓋のようにする、そうしたらオタマなどを使い中の身の部分を掘り出して食べていくのだ。結構な量があるので余裕で越冬できる感じだ。
「あれ美味しいんですよね!」
皆に人気なのはジャガイモを棒状にカットした物と薄くスライスした物を油で揚げて塩を掛けたシンプルなものが美味しいと人気で最近はトマトをペースト状にしたトマトソースを付けたりいろいろ試して楽しんでいる。要はフライドポテトとポテトチップスだ! なんか、この世界油が貴重らしくそう言った使い方をしてこなかったらしい。小麦が生産できたら魚のフライとかも人気が出そうな気がする、今のうちに作り方調べておこうかな。
「あとはお酒が欲しい……」
味は未熟だがいろんな料理があるし、さっき話したがソーセージを作るにあたり専用の小屋を作ることになった。ついでにベーコンや生ハムなど燻製系も今後増えていくと思う。そうなってくるとお酒が欲しくなる……アルコールはどうやって作る? ワイン、果実酒、日本酒あたりの材料があれば作れそうな物から触っていくべきかな。お酒があれば食が更に豊かになる、二年目はそういう方面を強化していきたい。
「あ、アル、コボルト達にも持って行った?」
「はい、皆喜んで食べてましたよ! 感謝してました」
もちろん坑道の中から出てこないコボルト達にもおすそ分けしてある。彼らは生食が基本らしいが料理した物も問題ない、むしろここに来てその味になれてしまったらしい。
「じゃあ、皆! 今日はたくさん食べて楽しんで、明日からまた作業頑張ろう!」
「はい!」
「おー!」
「ワン!」
やりたいこと、必要なことまだまだたくさんな一年目も、もうすぐ終わる。二年目は更に良く快適に年を重ねるたびに進化していく楽しみを想像しながら皆で楽しんだ一日だった。
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