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第三部:セントロー王国の冒険 6
第116話 王都オートローでの出会い その3
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宿を決めた翌日、また図書館に出向く。
アリサはブランを引き連れて、街を練り歩くそうだ。
ラグナ教徒がいないという国で、堂々と歩き回るとは何という度胸か。
まあ、ブランがついてるし、一国の軍隊総出でも止められるかどうかわからないから、安心といえば安心だな。
今日はクルミもテーブルについて、絵本などを読んでいる。
文字がわからなくても、絵を追うだけで物語を理解できるからだ。
「ふむふむ……」
おお、難しい顔をして絵本の絵を追っている。
『読んでやるにゃ?』
「待つです。クルミはじぶんでよんで、絵からおはなしをかんがえてるですよ」
新しい読み方だなあ……!
本を読みながら、クルミをチラチラ気にしていたらである。
「やあ、今日もいたね」
ツナがやって来た。
今日は護衛だろうか?
背の高い男を連れている。
「なるほど、こいつですか陛下」
「しーっ!!」
いきなり背の高い男が陛下とか言ったので、俺は目を見開いた。
ツナが真顔で背の高い男を黙らせている。
「私はお忍びなんだぞ……! ここでいつもの態度を取られたら、せっかくできた同好の士を失ってしまうかも知れないじゃないか……!」
「あ、これはすみません。というか、陛下のマジ怒り初めて見たなあ……」
「陛下言わない!!」
「あっ、はい」
なんとなく、ツナが何者なのか察してしまう俺である。
確かこの国の国王は、ツナダイン三世って言ったよなあ……。
知らんぷりしておこう。
「今日のツナさんは何を読むんですか?」
「ああ、私はね、このセントロー王国グルメ紀行を……」
「グルメ? この国にはそこまで幅広い食文化があるんですか」
「ああ、その通り」
ツナがニヤリと笑った。
「我がセントロー王国は広大なんだ。だから、場所によって気候が全く違う。気候が異なれば、そこで手に入る食材だって変わってくるんだよ。私も年に何度か国のあちこちに出かけるが、そこで口にする地元料理が実に楽しみでね」
「なるほど……!」
広い国であればこその楽しみというわけか。
特に、セントロー王国は森の開拓によって、畑を次々に作っている。
農業国と言えるだろう。
土地ごとに取れる生産物の味も、違っていたりするのではないか。
転移魔法でショートカットするだけでなく、あちこちに立ち寄りながらグルメを楽しむのも手だよなあ。
「んー? センセエ、何を考えてるです?」
「美味しいものが食べたいなーって」
「いいですねえ! センセエといっしょになってから、知らないおいしいものたくさん食べれてクルミはまいにち楽しいですよ!」
クルミがニコニコした。
うんうん、いいな。
じゃあ、今度はまったりと寄り道ありの旅をすることにしよう。
幸い、お金だけはあるんだ。
今後のことを考える俺。
その向かいに、背の高い男が座った。
褐色の髪と目の色をした、猛禽のような印象を与える男だ。
第一印象としては、平和なセントロー王国に似つかわしくないような。
もっと、常に戦いが行われているような世界で生きていくようなタイプの人間だ。
「なるほど。お前個人としてはそこそこ強いが、お前の本当の強さは時折垣間見えるその妙な力か」
「なんだい、いきなり」
俺はちょっと警戒した。
今、一目で俺の実力を見抜かれた気がするぞ。
「ああ、済まないね。彼はぶしつけなんだ。アルブレヒト、いきなり相手を見抜こうとするのはやめなさい」
「あ、はい」
ツナに言われて大人しくなる、アルブレヒト氏。
多分、年齢は俺と同じくらいではないだろうか。
雰囲気が老成しているが、若い。
「実はね、オースさん。君に頼みがあるんだ」
「はあ、頼みですか」
ツナが申し訳無さそうな顔をした。
「君のことは私のツテを使って調べさせてもらったよ。アドポリスやラグナスでは活躍していたようだね。そして君が連れているモンスター達についても、調べた。不躾なことをして済まなかったね」
「ああ、いや、いいんです」
俺の噂については、ラグナスで今も広め続けている吟遊詩人がいるだろうし。
「それで俺に何を頼みたいんですか?」
「ああ。一言でいうなら、アルブレヒトを君の仲間に加えてくれないかということなんだ。彼は私の……部下のようなもので、今まではよく働いてくれたのだが、ご覧の通り国はとても平和になってね。暇を持て余した彼が、退職を申し出てきたんだ」
「なるほど……」
「かと言って、アルブレヒトはずっとその仕事しかしてこなかったからね。世間知らずの彼をいきなり解き放てば、世の中が混乱する。そこで、実力と名声を兼ね備えた君に頼みたいということなんだ」
「ははあ、なるほど」
大体理解した。
このアルブレヒト氏をパーティに加えてくれというわけだな。
「俺は構わないですけど」
「本当か!?」
アルブレヒト氏が目を見開いた。
おお、あの笑顔は恐ろしい笑顔だな!
というか笑うと怖い顔になるなこの人!
「いやあ……どうなることかと思ったが、良かった……。陛下、じゃあこれで俺は辺境伯から降りていいんですね」
「こら! 陛下とか辺境伯とか言うな!」
「あ、すみません」
……。
今、とんでもない話がここで繰り広げられている気がする。
ツナはため息をついた。
アルブレヒト氏が、あまりにも隠し事が下手くそ過ぎるので、これ以上真実を黙っていることはできないと思ったのかも知れない。
「ちなみに私はこう、王族に連なる立場でね。正式な決定として君に彼を任せることになる。それから、これは忘れてくれても構わないが、彼はもともとヴァイデンフェラー辺境伯という立場で国境警備を担当していたのだよ。実力は確かだし、若くして辺境伯を務められるほどの実力がある。だが、こう……」
「戦いが無いと、調子が出なくてな……」
アルブレヒトが苦笑した。
そういう人種か。
生まれるところと時代を間違ってしまったタイプだな。
なんか、気持ちは分かる。
自分が持っている力を十全に活かせない環境にずっといるのは、精神的にもきついしな。
「よし、じゃあ受け入れ決定です。よろしくおねがいしますよ、アルブレヒトさん」
「呼び捨てにしてくれ。お前がリーダーなのだろう。俺はそれに従うよ。よろしく頼む、オース」
俺とアルブレヒトは、固く握手を交わしたのだった。
ついでにクルミも握手をして来た。
「見たことない種族だなあ! 強いのか?」
「クルミですか! クルミはですねえーセンセエへの愛は強いです!!」
「そっちかあ」
何やら間の抜けた会話をする、クルミとアルブレヒトなのだった。
アリサはブランを引き連れて、街を練り歩くそうだ。
ラグナ教徒がいないという国で、堂々と歩き回るとは何という度胸か。
まあ、ブランがついてるし、一国の軍隊総出でも止められるかどうかわからないから、安心といえば安心だな。
今日はクルミもテーブルについて、絵本などを読んでいる。
文字がわからなくても、絵を追うだけで物語を理解できるからだ。
「ふむふむ……」
おお、難しい顔をして絵本の絵を追っている。
『読んでやるにゃ?』
「待つです。クルミはじぶんでよんで、絵からおはなしをかんがえてるですよ」
新しい読み方だなあ……!
本を読みながら、クルミをチラチラ気にしていたらである。
「やあ、今日もいたね」
ツナがやって来た。
今日は護衛だろうか?
背の高い男を連れている。
「なるほど、こいつですか陛下」
「しーっ!!」
いきなり背の高い男が陛下とか言ったので、俺は目を見開いた。
ツナが真顔で背の高い男を黙らせている。
「私はお忍びなんだぞ……! ここでいつもの態度を取られたら、せっかくできた同好の士を失ってしまうかも知れないじゃないか……!」
「あ、これはすみません。というか、陛下のマジ怒り初めて見たなあ……」
「陛下言わない!!」
「あっ、はい」
なんとなく、ツナが何者なのか察してしまう俺である。
確かこの国の国王は、ツナダイン三世って言ったよなあ……。
知らんぷりしておこう。
「今日のツナさんは何を読むんですか?」
「ああ、私はね、このセントロー王国グルメ紀行を……」
「グルメ? この国にはそこまで幅広い食文化があるんですか」
「ああ、その通り」
ツナがニヤリと笑った。
「我がセントロー王国は広大なんだ。だから、場所によって気候が全く違う。気候が異なれば、そこで手に入る食材だって変わってくるんだよ。私も年に何度か国のあちこちに出かけるが、そこで口にする地元料理が実に楽しみでね」
「なるほど……!」
広い国であればこその楽しみというわけか。
特に、セントロー王国は森の開拓によって、畑を次々に作っている。
農業国と言えるだろう。
土地ごとに取れる生産物の味も、違っていたりするのではないか。
転移魔法でショートカットするだけでなく、あちこちに立ち寄りながらグルメを楽しむのも手だよなあ。
「んー? センセエ、何を考えてるです?」
「美味しいものが食べたいなーって」
「いいですねえ! センセエといっしょになってから、知らないおいしいものたくさん食べれてクルミはまいにち楽しいですよ!」
クルミがニコニコした。
うんうん、いいな。
じゃあ、今度はまったりと寄り道ありの旅をすることにしよう。
幸い、お金だけはあるんだ。
今後のことを考える俺。
その向かいに、背の高い男が座った。
褐色の髪と目の色をした、猛禽のような印象を与える男だ。
第一印象としては、平和なセントロー王国に似つかわしくないような。
もっと、常に戦いが行われているような世界で生きていくようなタイプの人間だ。
「なるほど。お前個人としてはそこそこ強いが、お前の本当の強さは時折垣間見えるその妙な力か」
「なんだい、いきなり」
俺はちょっと警戒した。
今、一目で俺の実力を見抜かれた気がするぞ。
「ああ、済まないね。彼はぶしつけなんだ。アルブレヒト、いきなり相手を見抜こうとするのはやめなさい」
「あ、はい」
ツナに言われて大人しくなる、アルブレヒト氏。
多分、年齢は俺と同じくらいではないだろうか。
雰囲気が老成しているが、若い。
「実はね、オースさん。君に頼みがあるんだ」
「はあ、頼みですか」
ツナが申し訳無さそうな顔をした。
「君のことは私のツテを使って調べさせてもらったよ。アドポリスやラグナスでは活躍していたようだね。そして君が連れているモンスター達についても、調べた。不躾なことをして済まなかったね」
「ああ、いや、いいんです」
俺の噂については、ラグナスで今も広め続けている吟遊詩人がいるだろうし。
「それで俺に何を頼みたいんですか?」
「ああ。一言でいうなら、アルブレヒトを君の仲間に加えてくれないかということなんだ。彼は私の……部下のようなもので、今まではよく働いてくれたのだが、ご覧の通り国はとても平和になってね。暇を持て余した彼が、退職を申し出てきたんだ」
「なるほど……」
「かと言って、アルブレヒトはずっとその仕事しかしてこなかったからね。世間知らずの彼をいきなり解き放てば、世の中が混乱する。そこで、実力と名声を兼ね備えた君に頼みたいということなんだ」
「ははあ、なるほど」
大体理解した。
このアルブレヒト氏をパーティに加えてくれというわけだな。
「俺は構わないですけど」
「本当か!?」
アルブレヒト氏が目を見開いた。
おお、あの笑顔は恐ろしい笑顔だな!
というか笑うと怖い顔になるなこの人!
「いやあ……どうなることかと思ったが、良かった……。陛下、じゃあこれで俺は辺境伯から降りていいんですね」
「こら! 陛下とか辺境伯とか言うな!」
「あ、すみません」
……。
今、とんでもない話がここで繰り広げられている気がする。
ツナはため息をついた。
アルブレヒト氏が、あまりにも隠し事が下手くそ過ぎるので、これ以上真実を黙っていることはできないと思ったのかも知れない。
「ちなみに私はこう、王族に連なる立場でね。正式な決定として君に彼を任せることになる。それから、これは忘れてくれても構わないが、彼はもともとヴァイデンフェラー辺境伯という立場で国境警備を担当していたのだよ。実力は確かだし、若くして辺境伯を務められるほどの実力がある。だが、こう……」
「戦いが無いと、調子が出なくてな……」
アルブレヒトが苦笑した。
そういう人種か。
生まれるところと時代を間違ってしまったタイプだな。
なんか、気持ちは分かる。
自分が持っている力を十全に活かせない環境にずっといるのは、精神的にもきついしな。
「よし、じゃあ受け入れ決定です。よろしくおねがいしますよ、アルブレヒトさん」
「呼び捨てにしてくれ。お前がリーダーなのだろう。俺はそれに従うよ。よろしく頼む、オース」
俺とアルブレヒトは、固く握手を交わしたのだった。
ついでにクルミも握手をして来た。
「見たことない種族だなあ! 強いのか?」
「クルミですか! クルミはですねえーセンセエへの愛は強いです!!」
「そっちかあ」
何やら間の抜けた会話をする、クルミとアルブレヒトなのだった。
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